三菱が2009年7月から販売している世界初の量産電気自動車「i-MiEV」が一部改良され、4月19日より販売開始となった。最大のトピックは、エクステリアの変更に伴い軽自動車ではなく小型車登録になった点だ。
エクステリアデザインをブラッシュアップ
エクステリアの変更が今回の改良の大きなポイントになっている。大きなところではフロントバンパーとリヤバンパーを新デザインに変更。これにより、張りのある前後ヘンダーがタイヤを包み込み、タイヤが路面をシッカリと掴んでいる印象を強めている。さらに、ボリュームアップしたサイドエアダムのデザインは、低重心で安心感のあるスタイリングとスポーティなテイストを演出している。
また、フロントバンパーにはフォグランプが標準装備となった。
サイズアップで脱・軽自動車
そして、エクステリアデザイン変更によりボディサイズが拡大し、これまでの軽自動車登録から小型自動車登録に変更。ボディサイズの変更は全長のみで、軽自動車枠の3395mmから3480mmに延長されている。これは前後バンパーの変更によるもので、基本的なディメンジョンには変更はない。
その他の変更点としては、モノトーン車の前後ドアサッシュにブラックアウトテープを採用し、質感の向上が図られている。
また、ボディカラーはスターリングシルバーメタリックに加え、有償色スターリングシルバーメタリック/ホワイトパール2トーン(7万5600円)の2色を追加設定した。
パワートレーン関係に変更はないものの、駆動用バッテリー温度が高い状態で急速充電をした場合、充電時間が長くなることを知らせる機能が新たに追加された。
これまでのグレード展開は、総電力量10.5kWhの「M」と16.0kWhの「X」を用意していたが、今回の改良で「X」のみのラインナップとなった。
メーカー小売希望価格は294万8400円。エコカー減税は、取得税と従量税共に100%減税で、クリーネネルギー自動車導入事業補助金は16万4000円となっている。
電動車普及に向け、持続可能な社会を目指して
I-MiEVといえば、三菱自動車が2009年7月に販売を開始した世界初の量産電気自動車で、日本・ヨーロッパ、アメリカを中心に世界52カ国で累計約2万3千台を販売している。I-MiEVは販売開始から10年近くが経過しているが、電動車の世界的な普及に向けて、2017年度にジョージア政府、コスタリカ政府にODA(政府開発援助)により供給されたほか、フィリピン共和国環境天然資源省とインドネシア政府に寄贈されている。2018年度には、ベトナム・ダナン市商工局にも寄贈することになっているという。
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