もくじ
ー EV/e-パワー 年間100万台 2022年までに
ー 電動化:インフィニティは電動車ブランドへ
ー 自動運転技術:新プロパイロット、1年以内に発売
ー コネクテッドカー・モビリティサービス:2020年代に無人運転サービス
ー 2022年までに年間売上高、16兆超えに
NISMOアシか、e-パワーか、EVか 電動時代のクルマ選び 氷雪編
EV/e-パワー 年間100万台 2022年までに
日産は、中期計画「日産M.O.V.E to 2022」の一環として、電動駆動車の拡充、自動運転技術の拡充と進化、およびコネクティビティの加速に向けた計画を発表した。
注目は、2022年度までに、100%電気自動車(EV)、e-パワー搭載車をあわせて年間100万台販売するという目標である。
今回発表された6カ年計画では、以下の目標が明示された。
1. 新型「日産リーフ」の成功を基盤に、EVを新たに8車種開発
2. 中国で各ブランドによるEVの積極投入
3. 日本に軽自動車のEVを投入
4. ニッサンIMxコンセプトカーから発想を得たグローバルなクロスオーバーEVを投入
5. 2021年度以降投入するインフィニティの新型車を電動駆動化
6. 自動運転技術の搭載車20車種を20の市場に投入
7. 本計画の最終年度までに、主要市場で発売する日産、インフィニティ、ダットサンブランドの全新型車を100%コネクテッドカーに
まずは、電動化の詳細について詳しくみていこう。
電動化:インフィニティは電動車ブランドへ
日産は、電動化戦略の一環として、新型「日産リーフ」で培った技術を生かしたCセグメントのEVを始め、中国で積極的に商品を投入するという。この計画には、アライアンスと東風汽車集団股・囲有限公司による合弁会社eGT New Energy Automotive社が開発し、AセグメントSUVプラットフォームをベースに手頃な価格で投入するEVも含まれている。さらにヴェヌーシアブランドからの2車種の派生型EVも計画されている。
また、「ノート」および「セレナ」に搭載しているe-パワー技術を拡大採用していくことも表明された。「ノートe-パワー」は発売から最初の1年で累計12万9000台以上を販売。ノート購入車の3分の2がe-パワー搭載モデルを選択している。
日産は、EVとe-パワー搭載車を含む電動駆動車の販売台数に占める割合が、日本と欧州で2022年までに40%、2025年までに50%になると見込んでいる。また、米国においては2025年までに20~30%、中国では35~40%になると予想している。
さらにインフィニティは、2021年度以降に発売する新型車両をEVもしくはe-パワー搭載車にし、自動車産業における電動化を加速。また、インフィニティは2025年までにグローバル販売台数の半数以上が電動駆動車になると見込んでいる。
これに加え、自動運転技術「プロパイロット」のアップデートについても発表された。
自動運転技術:新プロパイロット、1年以内に発売
自動運転技術における戦略の一環として、日産は2022年までに自動運転技術「プロパイロット」を20車種に搭載し、20の市場に投入する計画を発表。同社は2022年までに、プロパイロット搭載車の販売台数が年間100万台になると見込む。
「プロパイロット」は進化を続け、高速道路にて複数車線を自動で走行し、目的地まで移動することが可能となり、その新機能を1年以内に日本に導入する予定だという。
自動運転技術の開発プロジェクトを統括する浅見孝雄は、「わたし達は、世界初となる数々の安全技術を開発してきた実績をもとに、あらゆる環境においてハンズフリー、アイズフリーの利便性を実現するべく、自動運転技術を進化させ続けていきます。他のどの自動車メーカーよりも多くの自動運転技術搭載車を販売している経験をもとに、今後もお客さまにベネフィットを提供していきます」とコメントしている。
コネクテッドカー・モビリティサービス:2020年代に無人運転サービス
コネクテッドカーの開発プロジェクトを統括するオギ・レドジクは、主要市場で発売する日産、インフィニティ、ダットサンブランドの全新型車にコネクティビティ機能を搭載すると発表。これは「アライアンスコネクテッドクラウド」の導入により可能となる。
「『アライアンスコネクテッドクラウド』を導入することで、アライアンスのパートナー企業3社は、すでに販売されている車両から新型車まで、すべてのコネクテッドカーのデータを一元管理することが可能になります。また、本クラウドシステムは、インフォテインメントサービスもサポートしており、全車両で無線通信でのアップデートが可能となります。」とレドジクは述べた。
本クラウドシステムは無人運転車による配車サービスを含むモビリティサービスの拡大のための土台を提供。日産はパートナー企業であるディー・エヌ・エー(DeNA)と、今月上旬に無人運転車両を活用した新しい交通サービス「Easy Ride(イージーライド)」の実証実験を開始。2020年代早期に本格的なサービス開始を目指している。
2022年までに年間売上高、16兆超えに
日産のチーフ・プランニング・オフィサーであるフィリップ・クランは、「当社の商品および技術戦略は、当社が自動車産業における技術とビジネスの進化をリードすることを目的にしています。われわれの取り組みは、電動化、自動運転、コネクティビティと新モビリティサービスという3つの中核的要素を網羅する『ニッサン インテリジェント モビリティ』をお客さまにご提供することに重点を置いています。」と述べた。
クランは、アライアンスでそれぞれ自動運転技術、コネクテッドカーの開発プロジェクトを統括する、浅見孝雄とオギ・レドジク同席のもと開催したメディアラウンドテーブルで日産が中期計画において、2022年度末までに年間売上高を30%増の16兆5000億円にする目標を改めて表明。日産はまた、8%の営業利益率と累計2兆5000億円の自動車事業のフリーキャッシュフローを実現することを目指している。クランは、同社の目標の実現をサポートする、ルノー・日産自動車・三菱自動車で共有するプラットフォームやパワートレインを活用していくと述べた。
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