現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ランドローバーCEO 「半導体不足への対処は甘かった」 変革期の高級SUVブランド代表に独占インタビュー

ここから本文です

ランドローバーCEO 「半導体不足への対処は甘かった」 変革期の高級SUVブランド代表に独占インタビュー

掲載
ランドローバーCEO 「半導体不足への対処は甘かった」 変革期の高級SUVブランド代表に独占インタビュー

ドライビングに熱意 59歳の高級車ブランドCEO

ジャガー・ランドローバーのCEOであるティエリー・ボロレは、英国グッドウッド・サーキットの熱烈なファンであると言われている。2年前にCEOに就任して以来、グッドウッドで開かれるほとんどのイベントに出席しているのだ。

【画像】生まれ変わった高級SUVブランド【ランドローバーの人気モデルを写真で見る】 全113枚

英国最大級の自動車イベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」における有名なヒルクライムでは、シニアエンジニアのグラハム・モスが運転する新型レンジローバー・スポーツV8に同乗。クルマを降りた直後のボロレに、話を聞くことができた。

――グッドウッドの丘を走られたそうですが、いかがでしたか?楽しめましたか?

「もちろんです。でも残念ながら、助手席に座らなければいけませんでした。自分で運転したかったのですが、必要な資格を持っていないので、できませんでした。来年は自分で運転するようにします」

――グッドウッドのようなイベントは、ジャガーやランドローバーのようなブランドにとって重要だと思いますか?

「非常に重要です。現代の高級車ブランドとしての輪郭を、クルマそのものを大きく超えて拡張しなければなりません。そのためには、このような場所での体験が必要なのです」

品質面では大きく改善

――あなたの掲げる事業計画「Reimagine」は非常に急進的で、厳しいものです。計画通りに進んでいますか?

「はい、まったく順調です。計画より少し進んでいるところもあるかもしれませんね。確かに、ここ数か月は仕事に集中しているため、どちらかというと静かな状態が続いています。やるべきことはたくさんありますし、先はまだ長い。ですが、うまく進んでいますよ」

――Reimagine計画は、あなたが考案してから修正されましたか?

「そうでもありません。ただ、より早く進めるために、一部を簡略化しただけです」

――ジャガーとランドローバーのモデルは、過去に品質面で批判されたことがあり、あなたは改善を約束しました。その後、実現できましたか?

「はい。オフィスに戻ってグラフをお見せしたいくらいです。あらゆる面で進歩しましたが、特に最新モデルでは顕著です。新型レンジローバーは非常に高い水準、当社の最高水準を打ち出していますし、新型ディフェンダーも非常にうまくいっています」

半導体不足への対処は甘かった

――半導体の不足にはどう対処していますか?

「率直に申し上げて、問題が顕在化したとき、決していい状態ではありませんでした。準備不足で、かなり甘かったのです。サプライヤーは140社にものぼり、場合によっては、クルマの中のどこに半導体が使われているのかさえわからないこともありました」

「しかし、わたし達はこの問題に対して非常に熱心に取り組んできました。現在では、好意的に受け入れているサプライヤーの数は大幅に減り、彼らとの協力で大きな改善を実現しました。非常に難しい問題でしたが、長期的には大きな利益をもたらしてくれました」

――生産の状況はいかがですか?

「多くの企業と同じように、当社も苦労してきました。昨年は、作れるはずの台数の半分しか作れていません。(納車の)長い待ち行列ができるのも当然です。ご存知のように、当社は年間60万台から80万台の生産を目標としていますが、そのような数字には到底及びません」

ディスカバリーのポジション

――電動化するジャガーの新しいラインナップに全力を注いでいるようですが、ランドローバーの新型車はどうでしょうか?

「電動化に対応するために、その一部を前倒しで進める予定です。しかし、詳細はまだ申し上げられません」

――ランドローバーブランドは非常に強力ですが、それでもディスカバリー・ファミリーにやるべきことがある、という見方で間違いないでしょうか?

「そうです。新型ディフェンダーの成功は、ディスカバリーのポジションに間違いなく影響を及ぼしています。しかし、ランドローバーの中でディスカバリーが独自のファミリーとして大きな役割を果たしてくれると信じていますし、わたし達もそのために懸命に取り組んでいます」

――ディスカバリーはどのような存在になれるのでしょうか?

「ディスカバリーはファミリー向けのモデルですが、そのカラーをさらに強化したいと考えています。当社のラグジュアリーモデルの優れた特徴を持たせつつ、実用性とアクセシビリティを重視する必要があるのです」

――価格が比較的高いことと、ディフェンダーのような新型車への需要を考えると、ランドローバーはきっと羨望の的になっているのでしょうね?

「そうですね、その通りだと思います。多くのお客様に満足していただいているのは確かです。昨日も、レンジローバー・スポーツにお乗りのご近所の方とお話ししました。彼は道でわたしを呼び止め、『ありがとう、ティエリー。わたしのクルマをありがとう』と言ってくれたんです。素晴らしい瞬間でした」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
AUTOSPORT web
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
乗りものニュース
700万円超え! スバル新型「SUV」発表! 2リッター「水平対向」×マイルドハイブリッド搭載! 全長4.7m級の「新フォレスター」欧州に登場へ
700万円超え! スバル新型「SUV」発表! 2リッター「水平対向」×マイルドハイブリッド搭載! 全長4.7m級の「新フォレスター」欧州に登場へ
くるまのニュース
F1ラスベガスFP2速報|FP1に続きメルセデスのハミルトンが最速。角田裕毅10番手
F1ラスベガスFP2速報|FP1に続きメルセデスのハミルトンが最速。角田裕毅10番手
motorsport.com 日本版
スズキ『V-STROM 250SX』がカラーリング変更、新価格は59万1800円
スズキ『V-STROM 250SX』がカラーリング変更、新価格は59万1800円
レスポンス
約3000万円で落札されたポルシェ「911 カレラRS アメリカ」は何か変! 実は新車の頃からシュトロゼックのボディキットが装着されていました
約3000万円で落札されたポルシェ「911 カレラRS アメリカ」は何か変! 実は新車の頃からシュトロゼックのボディキットが装着されていました
Auto Messe Web
フォード、伝統のバハ1000で『ブロンコDR』と『レンジャー・ラプター』が主要部門を制覇
フォード、伝統のバハ1000で『ブロンコDR』と『レンジャー・ラプター』が主要部門を制覇
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、出鼻を挫くパンクは「大きな衝撃がなかった」と驚き。DAY2は”抑えめ”の走りに|WRCラリージャパン
トヨタ勝田貴元、出鼻を挫くパンクは「大きな衝撃がなかった」と驚き。DAY2は”抑えめ”の走りに|WRCラリージャパン
motorsport.com 日本版
最強の4気筒「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ Final Edition」は限定300台
最強の4気筒「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ Final Edition」は限定300台
AutoBild Japan
アイオニック5からコナへ!【ヒョンデ・アイオニック5長期レポート5】
アイオニック5からコナへ!【ヒョンデ・アイオニック5長期レポート5】
AUTOCAR JAPAN
走行中、後ろから緊急自動車が! 譲らないと「違反」に!
走行中、後ろから緊急自動車が! 譲らないと「違反」に!
くるくら
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」登場! 豪華“ウッド”&茶内装が超カッコイイ! 充電システム×エアコンも完備のケイワークス「アーチザン Type I」お台場で実車公開
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」登場! 豪華“ウッド”&茶内装が超カッコイイ! 充電システム×エアコンも完備のケイワークス「アーチザン Type I」お台場で実車公開
くるまのニュース
【ヤマハ】Netflix の新作SFアニメ「Tokyo Override」にヤマハがデザインしたバイク「Y/AI(ワイエーアイ)」が登場!
【ヤマハ】Netflix の新作SFアニメ「Tokyo Override」にヤマハがデザインしたバイク「Y/AI(ワイエーアイ)」が登場!
バイクブロス
キャンプ・災害に備える手のひらサイズの携帯浄水器「Greeshow GS-288」のセール実施中!
キャンプ・災害に備える手のひらサイズの携帯浄水器「Greeshow GS-288」のセール実施中!
バイクブロス
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
くるまのニュース
クシタニが2024-25FWガーメントを発売! 暖かさと運動性の高さを両立した防寒パンツ・ブーツ・グローブをラインナップ
クシタニが2024-25FWガーメントを発売! 暖かさと運動性の高さを両立した防寒パンツ・ブーツ・グローブをラインナップ
バイクのニュース
ついに昔の[ダイハツ]が蘇る!? [不祥事]以来変わった[社内の雰囲気]とは
ついに昔の[ダイハツ]が蘇る!? [不祥事]以来変わった[社内の雰囲気]とは
ベストカーWeb
ニューズウィーク誌が選ぶ「2025年最も期待される新型車」にベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」が選出されたもっともな理由…とは?
ニューズウィーク誌が選ぶ「2025年最も期待される新型車」にベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」が選出されたもっともな理由…とは?
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

982.01264.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

49.81188.0万円

中古車を検索
ディスカバリーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

982.01264.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

49.81188.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村