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10年前は「不思議」に思った定番ミニバンに乗り続けたら、すっかりお気に入りになってしまった【旧車系新企画「ちょいふるジョイフル」はじめます(3)スタッフブログ特別編】

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10年前は「不思議」に思った定番ミニバンに乗り続けたら、すっかりお気に入りになってしまった【旧車系新企画「ちょいふるジョイフル」はじめます(3)スタッフブログ特別編】

それは10年ほど前のこと。「スタイルも走りも納得いかねー!」と勝手にNGワード化していたLクラスミニバンがありました。ところがとある事情で日常的に乗り回すことになり、今や乗りつぶすつもりでお付き合い中。思い込みって怖い、といわけで【はじめます(2)】に引き続き「ちょいふる」なクルマと過ごす「ジョイフル」な物語「第0章その2」的なお話です。

意欲的だった3代目、4代目。だから5代目には疑問符が
相変わらず正確な日付は定かではありません。90年代後半の一時、「ミニバン」というジャンルにアレルギーがありました。当時、軽自動車のカスタム専門誌を担当していた、という背景があります。「デカくて背が高くて、運転してても楽しくない」と、決めつけておりました。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

だからこそ、2003年に発売された3代目ホンダ オデッセイ(RB1/2型)にはガツンとやられてしまいました。機械式立体駐車場にしっかり入る全高1550mmに、驚くほど伸びやかなフォルム、薄目でにらむような顔立ちだって先進的で見たことのないカッコよさ。

キープコンセプトで洗練感を増した4代目(2008年~、RB3/4型)を経て、さらに期待感が高まる5代目!が、しかし実際に登場した5代目(RC型)は、思ってたのと違う。そのあたり主に以下の3点について2013年の発表当時、不思議に思っていました。

不思議その⓵「超低床プラットフォーム」なのにどうして普通に背が高いの?
不思議その(2) 結局、便利だけど重量的にはネガティブなスライドドア??
不思議その(3) ハイブリッド、設定しなくて大丈夫???

というわけで5代目は私の物欲メモリーにおいて「絶対、乗らねー」フォルダーに封印。しかしとある事情で、数年前からハンドルを握る機会が徐々に増え、いつの間にやら別に所有していた当時のマイカーよりも、長い時間をともに過ごす「相棒」になっていきました。

乗り始めたころのトリップは5万kmを過ぎたくらいでしたが、2024年の秋、めでたく10万kmを越えています。これもまたなにかのご縁でしょうか「食わず嫌いはいかんぞー」という神様の思し召しかもしれません。

深まる謎とともに後半、「不思議」の「答え合わせ」に続きます。

思ったよりも優しい乗り味。アブソルートは「特別」だった
購入したのは、2013年式オデッセイG2WDです。ボディカラーはスーパープラチナ・メタリック。助手席リフトアップシートを装備したいわゆるケアビークルでした。

超低床×背高ボディ+スライドドアは最強

先代比で150mmも全高を高めたことで、FFモデルでの室内高は1325mmに達していた。ゆとりのヘッドクリアランスは確かに、「ミニバンならでは」のゆとりにつながる。折り畳み式の簡易ベッドを入れた時にも、ちゃんと上半身を起こすことができるのはありがたかった。

そもそもは「とある事情」から始まったお付き合いでしたが、気が付けば家族の送迎、試乗会場などへの移動の足、レジャーと大活躍。さまざまなシーンでいろいろな使い方を試してきました。とくに長距離ドライブは、らくちんで楽しくて快適そのものです。

5代目オデッセイに関しては「ミニバンなのに妙に硬派な乗り心地」とか「エコモードで走ろうとするとかなりもっさりしたパワーフィール」とか、変な思い込みがありました。とくに乗り心地に関しては、スタイルもセッティングも文字どおり硬派な「アブソルート」に対する評価をうのみにしていたことを、今も猛省しております。

我が家の「G」は路面のコンディションに関わらず乗り心地はなめらか。しかもけっしてふわふわではなく、しっかり芯が通っているので高速走行も安心できます。なんのへんてつもないタイヤ量販店専売タイヤを履いていますが、ミニバンらしらかぬ軽快な身のこなしは損なわれません。とくにタイトなダウンヒルは大好物です。

「もっさり」と思われたパワーフィールも、乗り回しているうちに美味しいツボが見えてきました。

コツは、むやみやたらにアクセルペダルを踏み込まないこと。当時最先端の2.4L DOHCi-VTECエンジンとCVTのコンビネーションは、ふんわりアクセルと先読み運転がとてもしやすいセッティングです。ECONをセットして「エコドライブ」を心がければ、燃費がいいだけでなく、気持ちの良いトルク感を思ったとおりに引き出すことができます。

長距離と言えば、やっぱり気になる燃費ですが・・・「細かいことは気にしない」モードで走るとさすがに8~9km/L。一方で「それなりに気をつけよう」モードでは10~11km/L、交通環境次第では12km/L台まで稼げます。さらに気合を入れて無駄のない運転(我慢しない)を心がけると、一般道でも14km/L越えをマーク。最近は時間に余裕があると、あえて一般道を使うことも増えました。

「10年10万km」はゴールではなく、新たなスタート?
個人差や個体差があるので一概には言えないものの、不思議(3)の答えはつまり「電気モーターではなくドライビングテクニックでアシストすればよし」ということになるでしょうか。スペック上は少なからず燃費面で劣ってしまう「ちょいふる」ですが、機構的な不利は運転する側の心がけ次第で、意外に穴埋めできるような気がします。

インターナビの実力はお墨付き

さすがにやや時代を感じさせる7インチディスプレイだけれど、実用的には不満なし。ホンダ独自の通信型ナビシステム「インターナビ」は、渋滞回避で実力を発揮する。スマホなど外部機器との連携も簡単なので、日常的に使いこなしている。ただし音声認識をちゃんと認識してもらうには、かなりコツがいる印象があるので、そちらは普段は使っていない。

続いて不思議⓵と(2)の答えは合わせて、「確かに広がる世界がある」ということで。たとえば人生で初めてキャンプ用のフォールディングベッドを使った車中泊に挑戦してみることにしたのも、スライドドアと高い車高からくる室内高のゆとりがあったからこそ。「どんな使い方をしてもOK!」という絶大な信頼感が、次の使い方や遊び方の発想につながっていきます。

一方で10年10万kmを越えたところでやはり、ボディのやれは気になっています。もともと(5万kmくらいのころ)ビシっと高剛性な感じではありませんでしたが、全体的にやや鷹揚な動きが伝わってくるようになりました。もしかするとバッテリーが弱っているのか、スライドドアの動作が時折り不安定になるのも、ちょっと気になる変化です。

もっともエンジンに関しては変わらず好調で、足腰もまだまだしっかり、変わらず長距離走を楽しんでいます。初期型オデッセイは中古車市場でも価格がこなれているので、ミニバンというより「たくさんの荷物=好きなもの」と新しい挑戦を楽しむための「ちょっとおしゃれな道具」として、割り切って使い倒すのも良さそうです。

思えば自動車にとって「10年10万km」は、ちょっとした節目。今回ご紹介したオデッセイも【はじめます(2)】で採り上げたマツダ デミオも、人間で言う還暦とまでは言わないまでも「不惑」ぐらいに年月を経た感覚に近そう。つまりは「まだまだこれから頑張れる!」ということですね。

次回、【「ちょいふるジョイフル」はじめます(4)】ではもう少し具体的に、「ちょいふる」の選び方についてご紹介。さまざまなメーカーのいろいろな事故車を中心に、おおよそ500台の中古車を検証してきた「専門家」の経験を通して、いわゆる「査定」とはまた違った視点でのクルマ選びを考えてみたいと思います。

SPORT HYBRID i-MMDという選択肢

まだ10年は経っていないけれど、2016年2月の一部改良時に、2L DOHC VTECユニットを2モーターでアシストするホンダ独自のハイブリッドシステム「i-MMD」が搭載された。最新の「e:HEV」につながるテクノロジーは、なかなかにスポーティな走りを楽しませてくれるとともに、JC08モードで26.0km/Lを達成している。「ちょいふる」になれば、コスパが高そう。

[ アルバム : ちょいふるはじめます(3) はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

2件
  • tma********
    今年還暦で定年退職なりましたけど、今でもミニバン人気は不思議ですね。
    今までミニバンは父親の喜寿祝とかにレンタカーを借りて運転したことはありますが、乗り続けたいと思ったことはありませんね。
    週5日以上あった通勤は一人だけなのに、3列シートは無駄でしかない。土日にしたって妻と子供2人だけだからやっぱり3列目はいらなかった。
    これから親の米寿祝い旅行とかあるならまたミニバンのレンタカーを借りるかもしれないけど、子供が独立した今は2シータースポーツに乗りたいですね。
  • motorider
    ホンダのオデッセイはミニバンでは無く、ステーションワゴンでは? 私はミニバンの呼称に違和感を感じて未だに馴染めません。昭和、平成の頃は乗用タイプをワゴン。貨物タイプをバン。と呼んで区別していたが、知らないうちに海外での呼び方のミニバンに。ワゴン、バンの方がユーザーには分かりやすいはず。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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