■かつては多くのモデルに見られた「ガラスハッチ」が減っている!?
独立したトランクを持つセダン車以外で、多くのクルマの後部に備わっているリアドア(テールゲート/ハッチゲート/バックドア)ですが、背が高く大柄なミニバンやSUVの場合ドア部も大型化し、後方に余裕がない狭い駐車場などでの開閉が困難な場合があります。
そんな時、ガラス部だけが個別に開閉可能な「ガラスハッチ」なら、手軽に荷物を積むことが出来るのです。
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かつては国内外で数多くの車種がガラスハッチを持つバックドアを採用していました。
例えばトヨタ「FJクルーザー」、日産「キューブ(初代)」「アベニールサリュー」「ステージア(2代目)」「プレーリーリバティ」「プレサージュ(2代目)」「テラノ(初代/2代目)」、ホンダ「CR-V(初代・2代目)」、マツダ「トリビュート」、シトロエン「C4ピカソ(初代)」といった具合です。
またミニバンやステーションワゴン、SUV以外でも、日産「パオ」、三菱「ミニカトッポ」「トッポBJ」といった小型車や軽自動車でも、ガラスハッチを持っていました。
ところが近年では、そんなガラスハッチも勢力を大きく減らしているようです。
新車で買えるガラスハッチを持つクルマを挙げてみると、日産「セレナ」、トヨタ「ランドクルーザープラド」、シトロエン「ベルランゴ」、プジョー「リフター」、BMW「3シリーズツーリング」「5シリーズツーリング」、メルセデス・ベンツ「Vクラス」、ジープ「ラングラー」など、ごく一部の車種のみとなっています。
便利だと思われるガラスハッチの採用車種が、このように続々と数を減らしている理由には、どこにあるのでしょう。
多くの場合、コストが影響していると筆者(遠藤イヅル)は考えます。
開閉に関連するパーツが増えて重量やコストが上昇することに加え、バックドアのデザインに制約ができることも挙げられるでしょう。
一方で、ユーザーのニーズがあれば採用は続くはずですが、床が低い(深い)モデルではガラスハッチから荷物まで手が届かない場合もあります。
例えば大型SUVであるFJクルーザーの場合、後部に備わる背面タイヤ(スペアタイヤ)が大きく場所を取ってしまううえ、開口部自体も小さく、特に小柄な日本人にとってはあまり実用的とはいえませんでした。
多くのユーザーが必要性を感じていないとメーカーのリサーチで判断されてしまえば、次期モデルで廃止されているケースもあるかもしれません。
では果たして、ガラスハッチを備えたクルマのオーナーにとって、実際の使い勝手はどのようなものなのでしょうか。
■実際のユーザーは「ガラスハッチ」を高評価していた
ガラスハッチを備えたBMWのステーションワゴン(ツーリング)を好み、長年に渡り乗り継ぐWカメラマンは、次のように話します。
「一番の利点は、例えば地下駐車場に停車した際、後方のスペースが狭くても、ガラスハッチだけ開けてラゲッジスペースにアクセスできることです。
バックドアの開閉は案外重くて力が必要なのですが、ガラスハッチなら片手で荷物を持っている時でも、上げ下げも軽いです。
大きくない荷物なら、ガラスハッチを10cm位開けるだけで積むこともできます。
また荷物を満載しバックドアを開けた際、積荷が落ちることもあります。バックドアから出し入れすれば、それも避けられます」
比較的背の低いステーションワゴンタイプの場合、使い勝手はかなり良好なようです。
さらに動作が楽なことで得られる効能もあるといいます。
「夜の住宅街やキャンプ場などでは周囲が静かなため、大きな音がしてしまうドアの開閉に気を使うのですが、ガラスハッチでは動作も小さく、静かな音で開閉が可能なのも嬉しいところです」
一方で、背の高いミニバンのセレナでも、2016年発表の5代目(C27型)でガラスハッチ(ハーフバックドア)が初採用されました。
日産の開発者は、5代目セレナを発表した際、ミニバンを日常的に利用する小柄な女性ユーザーにも配慮し、ガラスハッチの開口部を低く実用的な高さに設定していると説明していました。
これがユーザーにも好評だったようで、2022年11月のフルモデルチェンジでも継続採用されています。
新型セレナ(C28型)ではさらに開口時のサイズを見直し、より狭い駐車スペースでも使えるように改良を加えたといい、通常のバックドアに対し約半分のスペースがあれば開閉できるといいます。
このように、数多くのメリットを持つバックドアのガラスハッチ。新型セレナのように再び搭載するクルマが増えることを期待したいところです。
※ ※ ※
トヨタ「ハイラックスサーフ」やルノー「カングービボップ」などごく一部のモデルでは、後部の窓が電動開閉可能となっていました。バックドア内に窓が格納されるパワーウィンドウを採用していたのです。
季節の良い時期に窓を全開にして走ると、風が吹き抜けて実に気持ち良く、普通のクルマではなかなか味わえない爽快感を得られる装備といえるでしょう。
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