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西日本最大級のクラシックミニ&ヒストリックカーの祭典。「秋のOKAYAMA International Classic 特別編」

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西日本最大級のクラシックミニ&ヒストリックカーの祭典。「秋のOKAYAMA International Classic 特別編」

去る2021年11月3日(水・祝)に、岡山県美作市にある岡山国際サーキットにて開催されたレースイベント『秋のOKAYAMA International Classic 特別編』の取材に行ってまいりました。20年以上の歴史を持つ「西日本最大級のクラシックミニとヒストリックカーの祭典」をご紹介します。

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こちらのイベントは、2021年5月16日に開催予定でしたが、コロナ禍の影響で昨年に続いて2年連続の中止となっていました。その代替大会として今回、「特別編」が開催されました。



秋のOKAYAMA International Classic 特別編:イベントの歴史

『OKAYAMA International Classic 』は、クラシックミニのサーキットイベント『Mini Jack』として1998年にセントラルサーキット(兵庫県)でスタート。



第3回より岡山国際サーキット(岡山県/旧TIサーキット英田)に会場を移して開催。国内最大級のサーキットイベントに成長しました。



2018年より『OKAYAMA International Classic』と改称し、1975年までに生産されたクルマによるヒストリックカーレースにリニューアル。クラシックミニのワンメイクレースを中心に、国内外のヒストリックカーが参加できるようになっています。



秋のOKAYAMA International Classic 特別編:スポーツ走行の部

ナンバー付きの愛車で参加できるサーキットランの部。年式の新しいクルマも含めたさまざまなクルマたちが、サーキットを駆け抜けていました。



秋のOKAYAMA International Classic 特別編:多彩な仕様のミニが出走

ミニオンリーのサーキットイベントとしてスタートしているので、カテゴリはー多彩。純正のままのマシンから200馬力近くまでチューニングされたモンスターマシンまで、さまざまなミニの勇姿を目にすることができました。



 



秋のOKAYAMA International Classic 特別編:往年の名車たち

1975年までに生産された英国車、イタリア車、フランス車。1970年までに製造されたドイツ車、アメリカ車、日本車が競い合うレース。旧車ファンにはたまらないカテゴリーです。



【参加者VOICE】小山英樹選手(59歳) オースチンミニクーパー(1967年式) 

20代の頃から参加し続けている小山さんにお話を伺いました。運転免許取得後、2台目の愛車からはずっとミニに乗り続けてきたという小山さん。現在は3台のミニとオースチンヒーレーの4台体制でカーライフを満喫中だそうです。



小山選手:
私にとってこのイベントは最高の「うさ晴らし」です(笑)。自分が整備したクルマで、きちんとレギュレーションを守りつつ一日走って、日頃のストレスを解消できるのが良いですね。



このマシンは、ノーマルであることと、昔ながらのタイヤを使って走ることにこだわっています。



自分の操れるマシンで気持ち良い旋回を味わいながら、1960年代当時の雰囲気を楽しみながら走っています。



【参加者VOICE】那須啓文選手(55歳) トヨタ セリカ(1970年式) &桐山昌樹さん(50歳)

この日は17年間〝育児休業〟を経てレースにやってきた再スタートの日という那須選手。長年親交のあるみなさんとも久々の再会だったようです。まずは今日の感想を伺いました。



那須選手:
ほど良い緊張感と高揚感が交錯し、感覚がいつまでも若くいられるモータースポーツは、本当によくできた〝生涯スポーツ〟ですよね。



とくに今日のようなヒストリックカーレースは、マシンにとっても「ホモロゲーション切れによって現役競技を終了」なんていうモータースポーツ界の定めから解き放たれた、まさに〝生涯スポーツ〟と言えるのではないでしょうか。



那須選手は、理想のヒストリックカーレースとして愛されている『SCENE IN THE 60’s』の立ち上げ当時、オーガナイザである「DAD’S Racing」の中堅としてイベント固有のデザインと演出を創りながら、参加ドライバーとしてもその草創期を走ってきています。その頃以来、〝ヒストリックカーレースの世界〟と〝ミニレーサーの世界〟両者は、深い関わりをもちながら 現在に至っているそうです。



那須選手:
ミニレーサーのみなさんには、大きな恩があります。



“旧き良き1960年代のレースシーンを再現しよう”というコンセプトの『SCENE IN THE 60’s』草創期を支えていただきながら、確固たる存在感を放つ濃厚キャラクターとして、同じ志を描いて参戦してくださっていたのが、この日の主役である〝ミニ軍団〟のみなさんなんです。



2018年にヒストリックカー部門も加わった『OKAYAMA International Classic』へと進化したのをきっかけに、参加できるようになったという那須選手。参加への思いを伺いました。



那須選手:
2018年に『Mini Jack』の参加車枠が拡大して『OKAYAMA International Classic』へと進化する大事件が。



これはもう、謹んでエントリーさせていただくほかございません。しかしながら、長年に渡って築き上げられてきている〝英国紳士流モータースポーツ〟の社交場に参入させていただく新参者としては、〝東洋もん〟なりの礼儀を正して紳士らしく振る舞わなければなりません。



『Mini Jack』が『OKAYAMA International Classic』へと進化しても、「レース内容、そして雰囲気もしっかり守られている」と古参のみなさまから好評価をいただけるよう、伊・仏車は もちろん、独・米・日本車の面々も“Mini Jack精神”を心に据えて レースを愉しまなければ……と、気を引き締めています。



 



 



桐山昌樹さんは、岡山県倉敷市で営むミニのショップ「kiriyama works」のオーナー。前身イベント「Mini Jack」の第1回から、当時修行していたショップのドライバーの1人としてエントリーしていたこともあるといいます。今回はギャラリーとして、仲間の応援に駆けつけたそうです。



桐山さん:
このイベントは、私にとってなくてはならない存在です。“大人のレースごっこ”が楽しめる大切な時間です。



野球少年だった大人が草野球をするときユニフォームを揃えるように、大人がレースをするとなれば、レーシングスーツ・ヘルメット・シューズ・グローブを揃えて臨むんです。



そうすれば用具業界も潤いますし、良い循環になりますよ。



しかし、コロナの影響で落ち込んだ景気が回復していけばいいですね。若手も増えてほしいです。こうしていつまでも“大人のレースごっこ”に興じるひとときが続いてほしいと思います。



 



 



各レースの結果

 



レースはスポーツ走行・スプリントレース・耐久レースに分かれて開催されました。



ミニワンメイクレースのクラスは「998チャレンジ」「1.3iチャレンジストリートリーガル」「1000チューニング」「1300チューニング/ノーマル」「オープン」「モト」が設けられています。



ヒストリックカーレースのクラスは「グッドウッド1500アンダー」「グッドウッド1500オーバー」「ヒストリックモト」が設けられています。



うち「998チャレンジ」「1.3iチャレンジストリートリーガル」及びヒストリック各クラスはシリーズ戦となっていて、今回が第3戦。今シーズンの最終戦は2022年5月に予定されています。



さらに、今回は新たに1時間耐久レースも加わって一層賑やかに。変則ルマン式でのスタートから始まり、盛り上がりを見せていました。



 



998クラス

「より手軽に、そしてイコールコンディションでレースを楽しもう!」を指針に掲げた、Miniスプリントレースのエントリークラスです。ほとんどのチューニングは禁止。もちろん排気量もMini1000ノーマルの998ccです。ドアミラー、フロントグリル、ホイールまで純正のまま! パワーに差がほとんどないので、各コーナーでのデッドヒートバトルは必見です!
[推定45馬力前後]
 998 challengeは、1シーズン3戦のトータル獲得ポイントで総合優勝が決定! 関東でも開催され、今や大評判の「998 challenge」是非あなたもチャレンジされては。
(HPより抜粋)



1位 木村博之選手/AHM
2位 渡辺博史選手/FC-R
3位 片岡哲選手/阿波徳島BCレーシング998


 



1.3iクラス

1992~2000のMini 1.3i (Mpi、サンルーフ、キャンバストップは不可)ナンバー付車輌での参加可能。
1.3i チャレンジ ストリート リーガル
(HPより抜粋)



1位 髙橋勝利選手/AM-Rasing TAG号
2位 早野恵二選手/丹下ジム所属
3位 南海太郎選手/AM-Rasing 3号車


 



1000チューニングクラス

排気量1020cc未満のチューニングMini。1020ccまででとれだけ速くMiniを走らせることができるか。レースに勝つ為に生まれてきたレーシングカーです。
[推定85馬力前後] 1020cc未満・タイヤサイズ12inch以下
(HPより抜粋)



1位 小櫻巧選手/アップトン #9

 



1300ノーマルクラス

ノーマル排気量(1275cc)からの変更は認められないのはもちろん、ボディや足回り、エンジン&ミッションに至るまで、チューニングに厳しい制限があるのが、やはりレーシングカー! 街乗りノーマルカーとの違いをご覧下さい。
[推定65馬力前後]
(HPより抜粋)



1位 福田大介選手/BGRシャウムクレームミニ

 



1300チューニングクラス

排気量1300cc未満のチューニングMini。1300ccまでA型エンジンでどれだけパワーが出せるのか。トータルバランスをどこまで高められるか。チューナー達の技がつまったレーシングカーです。
[推定馬力110馬力前後] 1300cc未満・タイヤサイズ12inch以下
(HPより抜粋)




1位 味波史章選手/プロジェクト・イノオ33
2位 白戸次郎選手/プロジェクト・イノオ30


 



オープンクラス

名前の由来は「排気量無制限、規定なし」のオープンクラスです。排気量を上げればパワーはもちろんアップ! 各マシンのドライバーは、有り余るパワーをねじ伏せコーナーをクリアしていきます。
[推定130馬力前後] 1300cc以上・タイヤサイズ13inch以下
(HPより抜粋)



1位 大谷泰博選手/tta Otani mini

 



モトクラス

ミニのレースマシン最高峰のモトクラス。よく見ないと「これがMini???」と思ってしまうほどのモンスター。怪物の名にふさわしく、フレームからエンジン、足回り、ボディカウルなどなど……すべてを一から作製したレースのためのスペシャルマシン!究極のMiniです。200馬力近いパワー!極限までシェイプされたボディ。スリックタイヤの装着が許される唯一のカテゴリーです。さあ、そのスピードとパワーに注目! ツインカム&ターボOK!
(HPより抜粋)



1位 倉本一史選手/VTECレーシング・ライド

 



GW1500アンダークラス

1975年までに製造された英国車(Miniのミッションはダイレクト又はリモート)、イタリア車、フランス車。1970年までに製造されたドイツ車、アメリカ車、日本車 クラス グッドウッド(バイアスタイヤを装着している車輌)
・1500アンダークラス:排気量 1500cc未満 
(HPより抜粋)



1位 野村敏之選手/モーリスミニクーパー

 



ヒストリック1500アンダー/オーバークラス

1975年までに製造された英国車(Miniのミッションはダイレクト又はリモート)、イタリア車、フランス車。1970年までに製造されたドイツ車、アメリカ車、日本車 クラス グッドウッド(バイアスタイヤを装着している車輌)・1500アンダークラス:排気量 1500cc未満 ・1500オーバークラス:排気量 1500cc以上
(HPより抜粋)



1位 林誠選手/ガルト 1300クーペ

 



ヒストリック1500オーバークラス

1位 伊藤直哉選手/DAD’S&チェック510
2位 濱田郁人選手/culod’OLO36


 ヒストリックモトクラス

1975年までに製造された英国車(Miniのミッションはダイレクト又はリモート)、イタリア車、フランス車。1970年までに製造されたドイツ車、アメリカ車、日本車 クラス グッドウッド(バイアスタイヤを装着している車輌)
・1500アンダークラス:排気量 1500cc未満 ・1500オーバークラス:排気量 1500cc以上
(HPより抜粋)



1位 神藤秀和選手/RSハマダ日本GPセリカ
2位 小出慎二選手/クーパーズレジェンドS子ちゃん
3位 江見慎之介選手/チェックセリカ177号


 



耐久レース「A GOOD FRIEND 60min」

1位 RS-IKEDA 322(ミニ 1.3iクラス)
早野恵二選手 中富伸一選手 坂上孟選手


2位 FC-R(ミニ 998クラス)
戸田豊選手 渡邊博史選手


3位 BGレーシングデイブレイク(ミニ 998クラス)
西川光博選手 三尾修選手


4位 BGR・NEKOTAKU 01(ミニ 1.3iクラス)
金子新選手 福田大介選手


5位 AM-Racing TNT(ミニ 1.3iクラス)
髙橋保雄選手 髙橋勝利選手 南海太郎選手


6位 イズミスピリッツ(ミニ 998クラス)
永田博輝選手 道正田均選手


※詳細なリザルトは公式HPをご覧ください
http://www.minijack.org.uk/



取材後記

長年親しまれてきたイベントだということが、会場の雰囲気から伝わってきました。レースは白熱しているのですが、独特の“ゆったり感”が漂っているのです。とてもあたたかい雰囲気を感じました。



聞くところによると、何年も同じマシンで参加し続けている方も少なくないそうです。マシンとともにシンボリックな存在となり「名物なあの人」が多いのもイベントの大きな特徴と同時に、愛されている証だと思います。



今回の舞台、岡山県にはサーキットが3コースあり、ジムカーナを受け入れている農道空港や河川敷コースも存在します。また、整備士の卵たちの甲子園ともいえる「全日本高等学校ゼロハンカー大会」、ラリーイベント「ベッキオ・バンビーノ」が開催されるなど、実はモータースポーツに縁深い県なのです。



インタビューでも那須選手がおっしゃっていましたが、今の時代だからこそクルマという趣味を「文化」として盛り上げることのできる『OKAYAMA International Classic』ようなイベントを行う地域が1カ所でも多くなることを願ってやみません。



 



[取材協力]



Mini Jack 大会事務局
(オートファクトリーアラサキ/オートメモリー /スミスサービス/日欧貿易サービス/ 
バリーガレージ/ペニーレーン/マイティドッグ)



岡山国際サーキット



那須啓文(Fukiya design. )



kiriyama works
 



[ライター・撮影/野鶴美和] 



 

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