ハイギヤード+ターボで構築する走行ステージ問わずの懐深さ
FRスポーツの魅力引き出す注目パッケージ
「86&BRZはボルトオンターボ+ハイギヤード仕様が面白い!」FRスポーツの魅力を追求するアライズモータースポーツ流チューニングに迫る
速さの追求ではなく、走りの楽しさ提案。そんなスタンスで、モデルデビュー直後から86チューンへ精力的に取り組んできたのが、兵庫県のアライズモータースポーツだ。
ノーマルのパッケージングを見定めていた開発初期はNAチューンで取り組んでいたが、費用対効果を考えると過給機チューンが有利と判断。ストリートからサーキットまでステージ問わずに走れる一台へと仕上げるべく、高回転まで回していくスタイルのスーパーチャージャーよりも中間トルクの底上げを図れるターボを早々にチョイスしている。
ここで注目したいのは、ターボ化でポテンシャル底上げを図りつつ、走行ステージ問わずの懐深さを引き出したセットアップ術だ。
というのも、当初NAチューンと同じファイナル4.1でターボ仕様を走らせてみたところ、ブーストの立ち上がりが鋭くてマシンコントロールのシビアな一面も現れた。そこで近藤代表は、ブースト制御のトラスト・プロフェックをアクセル開度に合わせて煮詰めながら、ファイナルを3.7へと変更。T518Zのタービンサイズを考えれば高回転領域まで追求するよりも、NAより強化できた中間トルクを積極的に活用したハイギヤード仕様がベストと考えてアプローチしている。
なお、コストパフォーマンスも配慮し、エンジン本体はノーマルのままだ。ブーストを1.0キロへと高めるため、HKSのフューエルアップグレードキットでインジェクターのサイズアップを図っている。
この狙いはドンピシャで、低中回転を常用する市街地走行からスポーツ走行時のタイトセクション攻略まで幅広くカバー。また、ポテンシャルアップで不安高まるミッションやエンジンに関しても回転抑制で負荷が軽減でき、310ps&38kgm仕様で走り込みを重ねてきてもデモカーはいまだトラブル知らずとなっているのだ。
もちろん、ターボ+ハイギヤードだけでなく、周辺セットアップも抜かりはなし。ターボ化で命題となる遮熱やクーリング強化を図りつつ、限られたポテンシャルを有効活用する旋回性と挙動安定性をバランスさせたフットワークをプラス。
車高調はオーリンズベースのオリジナル仕様(クラスAサスキット)で、減衰力調整を伸び側メインに変化するように変更。タイトセクションの接地性をテンダースプリングで高めながら、走行ステージに応じたトラクションをスタビリンク側でコントロールする。
一方の駆動系は、ターンインでは抵抗とならず立ち上がりをしっかりアシストすべく、OS技研のデュアルコアを投入。1ウェイのみの設定だが、挙動安定性が犠牲になりやすいと1.5ウェイをオーダーした。
また、86/BRZレースのサポートで対策の必要性を感じていたドライブシャフトは、ボールサイズ拡大やシャフト径見直しを図った強化品を開発。スポーツ走行を楽しむなら投入はマストだろう。
エクステリアは、GTカーをモチーフにしたデザインのオリジナルエアロで武装。スタイリングだけでなく、クーリングやダウンフォースも高める機能美アイテムで、ストリートでの使い勝手にも配慮した。
走りの楽しさを徹底追及しながら、必要と感じた部分へはオリジナルパーツを用意してチューニングの完成度を引き上げていくアライズモータースポーツのチューンド86。ステージ問わずにFRスポーツの魅力が味わえる1台だ。
●取材協力:アライズモータースポーツ 兵庫県姫路市広畑区西夢前台6-5 TEL:079-228-2925
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