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「欧州のハイエース」が正式上陸! 一般市場じゃなくてキャンピングカー市場を狙うフィアット・デュカトが超カッコいい!

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「欧州のハイエース」が正式上陸! 一般市場じゃなくてキャンピングカー市場を狙うフィアット・デュカトが超カッコいい!

 イタフラ系ブランドが集まっているステランティスの主要ブランドであるフィアット。日本ではチンクエチェントのイメージが強いかもしれないが、じつは幅広いラインナップが揃っている。

 先ごろ、欧州で人気の商用バン「デュカト」を日本で売るための販売ネットワークが発表された。調べてみると、ターゲットとするのは商用車市場ではなく「あの」業界。どんな戦略を持っているのか、レポートしよう。

「欧州のハイエース」が正式上陸! 一般市場じゃなくてキャンピングカー市場を狙うフィアット・デュカトが超カッコいい!

文/山本晋也、写真/フィアット・プロフェッショナル

ハイエースとは対極のFF商用バン

フィアット・デュカト(欧州仕様)

 欧州では大ヒットモデルなのに日本では意外に知られていないフィアットのラインナップといえば思いつくのが、商用車の「DUCATO(デュカト)」シリーズだろう。ちょこんとしたノーズを持ったスタイルはコンパクトにも見えるが、もっとも短い仕様でも全長5mを超える商用バンだ。

 このカテゴリーの商用車として初めて自動運転レベル2機能を実装するなど、意欲的なモデルで、欧州では同カテゴリーで約70%のシェアを占めているという人気モデルでもある。圧倒的人気の商用バンという意味では、欧州におけるトヨタ・ハイエースのような存在といってもいいかもしれない。

 もっともハイエースがかたくなにリア駆動を採用しているのに対して、デュカトは前輪駆動であることがアイデンティティとなっている。日本では商用バンで前輪駆動と聞くと、多くの荷物を載せたときにトラクションが抜けてしまうのでは? と心配してしまうかもしれない。

 しかしフィアットの「オールフォワード」アーキテクチャーの長い伝統はそうした心配を杞憂とばかりに吹き飛ばす。むしろ前輪駆動ゆえに荷室高を稼ぐことができ、またアレンジの幅が広いというメリットのほうが際立つのだ。

キャンピングカーとして日本に上陸!

全長5m超だけにキャンパーとしての可能性は無限大!

 そんなフィアット・デュカトが、ついに日本に上陸する。

 2022年2月の段階で、フィアットの商用車部門であるフィアット・プロフェッショナルによって日本で販売する計画が進んでいることが発表されていたが、9月15日に日本でデュカトを扱う販売ネットワークが発表された。それが、以下の5社だ。

・株式会社ホワイトハウス(愛知県名古屋市)
・株式会社アールブイランド(茨城県常総市)
・株式会社岡モータース(香川県高松市)
・株式会社トイファクトリー(岐阜県可児市)
・株式会社ナッツ(福岡県遠賀郡)

 各社の名前を見て共通点に気付くのは、とある業界の事情通かもしれない。そう、いずれも著名なキャンピングカー・ビルダーとして知られる会社なのだ。

 フィアット・デュカトはキャンピングカーのベースとして日本に上陸したのである。

 以前から、欧州で製作されたキャンピングカーの多くがフィアット・デュカトを素材としていた。デュカトを選んだビルダー(キャンピングカーの世界では製作者をそう呼ぶ)はイタリアに限らない。ドイツのビルダーもデュカトをベースにキャンピングカーを作り上げ、日本でも販売されていた。

 ただし欧州製のキャンピングカーは、どうしても左ハンドルのまま輸入されがち。今回、正規輸入されるデュカトは日本にローカライズされた右ハンドル仕様となるし、様々な法規にもメーカーが合致させた仕様となるはずで、使いやすくなっていることが期待できるのが魅力だ。

デカいボディを最大限に活かす

エンジンは2.2リッターのコモンレールディーゼル。快適装備も充実

 とはいえ、その巨体を日本の道路で走らせるのは少々苦労するかもしれない。

 欧州のデュカトは2種類のホイールベース、3つの全長、3種類の全高を用意しているが、日本仕様として導入されるとオフィシャルに発表されたバリエーションは以下の3タイプとなる。

・全長5,413mm、全幅2,050mm、全高2,524mm、ホイールベース3,450mm
・全長5,998mm、全幅2,050mm、全高2,524mm、ホイールベース4,035mm
・全長5,998mm、全幅2,050mm、全高2,764mm、ホイールベース4,035mm

 冒頭で欧州版ハイエースという表現を使ったが、ハイエースの大きい方のボディ(全長5,380mm、全幅1,880mm、全高2,285mm、ホイールベース3,110mm)と比べても、一回りは大きい印象を受けるのではないだろうか。

 もっとも、デュカトをキャンピングカーの素材として考えると、余裕のボディサイズはアドバンテージにこそなれ、ネガティブ要素にはならないだろう。とくに室内高が1,932mm~2,172mmというのはキャンピングカーとして作り込んでいく上でおおいにメリットとなるはずだ。

 さらにスマートキーや電動パーキングブレーキの採用、10.1インチのタッチスクリーン(スマートフォン連携機能あり)、180度回転する運転席と助手席などなど、快適装備面でもキャンピングカーユーザーを満足させる仕様となっている。

5社がどんなキャンパーを作るか期待!

どんなキャンパー仕様が発売されるか期待できそう!

 なお、日本仕様のデュカトのパワートレインは、マルチジェット3と名付けられた最新のクリーンディーゼルの最強版が搭載される予定。欧州仕様のスペックを記すと、総排気量2,184ccの直列4気筒VGターボで、燃料システムはコモンレール式。最高出力180hp(117kW)/3,500rpm、最大トルク450Nm/1,500rpmとなっています。そこに9速ATを組み合わせるということだから、スムースな走りが期待できる。このあたりもキャンピングカーとしては価値になるだろう。

 ちなみに、デュカトのスターティングプライスは469万円からとアナウンスもされているが、それはユーザーにはほぼ関係ない話。キャンピングカーとして作り込んでいくと、ベース車の価格を大きく超えるプライスタグを掲げることは確実だからだ。

 むしろ、前輪駆動で大きなボディによる広大なスペースを、どのようにビルダーが仕上げてくるのかの方に興味津々というユーザーも多いのではないだろうか。

 はたして、デュカトをベースに日本のビルダーがどんなキャンピングカーを生み出してくるのか。その答えは、2023年2月に幕張メッセで開催される「ジャパン キャンピングカーショー2023」で確認することができるはず。

 デュカトの正規販売を行なう5社が、どのようなキャンピングカー仕様をお披露目してくれるのか、いまから楽しみだ。

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みんなのコメント

23件
  • はっきり言うが絶対やめた方がいい!

    日本のハイエース、キャラバンがいかに優れているか分かるから。
    どうしてもハイエースやキャラバンでも小さいならコースタービッグバンがトヨタにある。
    ビッグバンベースのキャンピングカーを絶対おすすめする。
  • ガイシャカッコいい

    超カッコいい

    ベストカー(笑)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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