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【ゴルフのアプローチ 18】6代目ゴルフで登場したRやGTIなどスポーツモデル。W12エンジン搭載車も

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【ゴルフのアプローチ 18】6代目ゴルフで登場したRやGTIなどスポーツモデル。W12エンジン搭載車も

1974年にデビュー以来、コンパクトFF車のベンチマークであり続けるフォルクスワーゲン ゴルフ。日本でも間もなく8代目となる新型が発表されるが、その前に初代から現行型までのゴルフを振り返ってみたい。今回は、6代目ゴルフのスポーツモデルについて語ろう。

R32は4気筒エンジンに換装して「ゴルフR」に
ゴルフのスポーツ指向は、ゴルフ6の時代にまた目立ち始めた感があった。まだゴルフ7の時代ほどでないが、コンセプトモデルがつくられたり、レース参戦も行なった。

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まずカタログモデルでは、GTIの上に来るゴルフの最速モデルとして、ゴルフ4および5にはV6エンジンを積むR32があったが、ゴルフ6ではそれが4気筒に載せ換えられて、名前も新たに「ゴルフR」となった。4気筒化したことで、ゴルフ(フォルクスワーゲン)が進める、エンジンのダウンサイジングを、高出力モデルでも実践した形である。

さすがに6気筒にあった特別感はやや薄れたが、2Lまで縮小しながらも、ターボ化したこともあり、出力はR32の250psから256ps(日本仕様)まで増強された。このエンジンは、ゴルフ6 GTIが採用した新しいEA888ではなく、ゴルフ5 GTIと同じEA113系統のブロックを使っていた。また外観についても、先代のR32では特別なワッペングリルを付けていたのが、ノーマルと同じグリル形状になり、ゴルフらしく自己主張は抑えめになっていた。

ゴルフ6で気を吐いたのは、GTIの一族である。まずカタログモデルのGTIそのものは、「GTI is back」を掲げて存在感を強めていたゴルフ5 GTIの、順当な進化版として2009年に登場した。

ゴルフ6 GTIの外観は、ゴルフ5 GTIと同じ程度の仕立てで、フロントのGTIのロゴや、グリル内の赤ライン、グリルのハニカムパターンなどで、GTIらしさ、スポーツモデルらしさをアピールした。これらはゴルフ5以来、ゴルフ8まで続くGTIの定番仕立てとなっている。

ただゴルフ5 GTIと違うのは、グリル形状がRと同様に、特別なワッペングリルではなく、ノーマルモデルと同じ形状になったことである。これによってゴルフ6 GTIは特別感をやや失ったかもしれないが、ゴルフとしての統一感は強まり、ゴルフの基本的デザインの求心力のようなものが示された形である。ふり返るとゴルフ4 GTIは特別感をなくされていたから、ゴルフ6 GTIはほどよい特別感になった感じで、やはりスポーツモデルでも自己主張しすぎないのが、ゴルフらしさなのであった。

エンジンは、ゴルフ5 GTIが200psだったところ、211psまで出力を向上。11psの差ではあるが、2L TSIのエンジンは大きく変わって、ボア×ストロークを含めて排気量こそ変わらないものの、ブロックは新しいEA888となっており、出力を高めながら、燃費(CO2排出量)も改善していた。

W12エンジンを搭載したスーパー ゴルフも登場
足まわりでのトピックスは、電子制御ディファレンシャルロック システムのXDSを搭載したことで、これは従来からある低ミュー路用システムEDSの機能を拡張したもので、高速コーナリングでのアンダーステアを軽減させた。

ゴルフ6 GTIは、特別仕立てのモデルもいくつかつくられた。2011年に販売されたのは、GTIの35周年を記念するGTIエディション35。過去にもエディション25や30などがあったが、今回の35は235psまで強化されたエンジンを積んだ。このエンジンは、ゴルフ5 GTIやゴルフ6 Rと同じEA113系統のブロックを使用しており、すでにゴルフ5のGTIピレリやGTIエディション30で230psまでチューンした実績があったので、使いやすかったようである。

そのほか、アディダスとコラボした限定モデルのGTIアディダスがあったほか、オーストリアのヴェルターゼで毎年開催されるGTIミーティングで、ワイドトレッドを持つGTIエクセッシブが発表されている。

カタログモデルとしては、日本では馴染みがないが、ディーゼルのGTDもあり、出力はやや落ちるがGTIと同じボディを持ち、いわばディーゼル版GTI的存在となっていた。

さらに、正確にはGTIとは言えないが、6のGTIはまだほかに、過激な装いのモデルが2つあった。

ゴルフ24は、GTI35周年を記念して2011年のニュルブルクリンク24時間レースに参戦するために開発されたレーシングカーで、3台がレースに参戦した。さすがにGTIとは名乗っておらず、基本ボディこそGTIがベースになっているようだが、アウディ由来の2.5L 直列5気筒エンジンを搭載しており、駆動は4WDだった。最大出力は450ps程度である。

もう1台はW12エンジンを搭載した、GTI W12-650(タイトル写真のモデル)。これはゴルフ6のデビュー前に発表され、ボディ形状はゴルフ5をベースとしていた。そのためエクステリアデザインは一見してゴルフ5のように見えるが、実はゴルフ6の要素も含められていた。グリルはゴルフ6と共通する横一文字のシンプルなもので、これは新型のデザインを予告するコンセプトでもあった。6LのW型12気筒はグループが持つエンジンであることはあきらかだが、これはリアミッドに搭載され、名称の「650」は最高出力を示していた。(文:武田 隆)

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みんなのコメント

1件
  • W12ってベントレーと同じの詰んだゴルフなのか?
    すげーとしか言い様がないな。
    ベントレーの燃費は3kmだけど5km位は走るかな?
    面白そうな車だ。GT300に出てほしいな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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