ハッチバックとクロスオーバーを融合
フランスの高級車ブランドであるDSは、来年初頭に開始される出荷に先駆けて、新型DS 4の受注を英国で開始した。ハッチバックとクロスオーバーSUVの中間的なスタイリングのモデルで、BMW 1シリーズやメルセデス・ベンツGLAがライバルとなるだろう。
英国での価格は2万5350ポンド(約390万円)からとなっている。3つの派生モデル(4、パフォーマンスライン、クロス)が用意されており、それぞれに独自の仕様レベルが設定されている。
DSによると、汎用性の高いプレミアム・ハッチバックを求める人に適しているというベースモデルの「4」には、バスティル+、トロカデロ、リヴォリの各仕様が用意されている。
バスティル+は、17インチのアロイホイール、クロームウィング、LEDライト、10インチのインフォテインメント・スクリーン、7.0インチのデジタルメーター、リアパーキングセンサー、バックカメラなどを装備する。
トロカデロは2万8850ポンド(440万円)からで、19インチホイール、クロームのフロントグリル、アップグレードされたDS Irisインフォテインメント・システム(音声認識、ナビ、ジェスチャーコントロールを追加)を装備している。
3万5150ポンド(約540万円)の最上級仕様であるリヴォリには、アダプティブLEDマトリックスヘッドライト、19インチの専用ホイール、ブラックレザートリムのほか、アダプティブ・クルーズコントロールやレーンキーピング・アシスタンスなど多数の安全機能が追加されている。
モデルごとに独自のキャラクター
「パフォーマンスライン」には2つの仕様レベルがある。標準のパフォーマンスラインは2万6850ポンド(約410万円)から、パフォーマンスライン+は3万3150ポンド(約510万円)からとなっている。
どちらもスポーティなデザインが特徴で、標準モデルには19インチホイール、ブラックアルカンターラのインテリア、レザーステアリングホイール、前後パーキングセンサー、バックカメラが装備されている。前後のライトクラスターはともにLEDで、10インチのインフォテインメント・スクリーンと7インチのデジタル・ダイアル・ディスプレイを搭載する。
「クロス」は、専用サイドスカート、グロスブラックのルーフバー、前後のスキッドプレート、ブラックバンパーなど、SUV風のアクティブなデザインを採用している。仕様レベルは2万9450ポンド(約450万円)のクロス・トロカデロと、3万5750ポンド(約550万円)のクロス・リヴォリの2種類を設定。
クロス・トロカデロには19インチの専用ホイールとタングステン・ダイヤモンド・クロスのインテリアが、リヴォリにはブラックレザーのインテリア、Irisインフォテインメント、スマートタッチシステムが採用されている。
センターモジュールは33.5度の角度まで動かすことができるという。また、全モデルにデジタルメーターが標準装備されている。
高級感あるユニークなデザイン
今回発表された新型4は、プレミアム・ハッチバックとクロスオーバーSUVの両クラスにまたがったモデルに挑戦するという大胆なコンセプトを持つ。フランスのオートクチュールの伝統と最新技術を融合させたモデルとなることが期待されている。
この戦略の鍵となるのがスタイリングだ。ダブルのデイタイム・ランニングライトとマトリクスLEDヘッドライト(全モデルに標準装備)がフロントエンドを支配し、サイドビューには印象的な折り目と、ホイールベースの限界まで拡大した最大20インチのホイールを備えている。リアでは、トランクリッドをテールライトに向かって寝かせているクーペ風のラインを強調。また、プレミアム感を高めるためにメタリックペイントを標準設定としている。
機能的な特徴としては、レベル2の半自動運転、DS 7クロスバックから借用したアクティブ・スキャン・サスペンション、ナビゲーションの指示から再生中の曲までを表示するヘッドアップ・ディスプレイなどがある。アクティブ・スキャン・サスペンションは、5mから25mの範囲で前方の道路をスキャンし、必要に応じてサスペンションの硬さを変更する。また、ナイトビジョンも搭載している。
パワートレインには、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)と従来のエンジン車が用意されており、英国で販売されるのはガソリン車3台、ディーゼル車1台、PHEV1台の合計5台で、すべて8速ATと組み合わされている。DSは、後者の販売比率が高いと見込んでいる(DS 7クロスバックでは35%以上)。
このPHEVモデルには、トランクの床下に12.4kWhのバッテリーが搭載されており、電気のみでの航続距離は約48kmになる。バッテリーを搭載しているため、トランクルームの広さは390Lと、エンジン車の430Lに若干劣る。
物理スイッチで直感的な操作も
プラットフォームはEMP2を採用しているが、DSによると、4の要求に応えるために構造体の70%を改良しており、特に遮音性と衝突構造の補強に注意が払われているという。また、新しい電動パワーステアリングを採用したほか、20インチの大径ホイールに対応。完全EVモデルにも対応しているが、現段階ではその計画は確定していない。
DS 4の室内には、ドライバーの精神的負担を軽減するための「デジタル・シームレス・コックピット」が採用されている。中央のダッシュボードには2つの画面があり、下側のDSスマートタッチが上側のタッチスクリーンを制御し、後者には携帯電話の機能を模倣したDS Irisと呼ばれるシステムが搭載されている。
エアコン操作などはタッチが中心となっているが、物理的なコントロールもある。上部タッチスクリーンの下にあるボタンで、デフロスター、デフォッガー、内気・外気の切り替え、オン/オフ、クイック起動が可能だ。クイック起動ボダンでは、ワンタッチで外気温に応じて自動的に暖めたり、冷やしたりすることができる。
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みんなのコメント
色々装備とか書いてありますけど、単純に一目惚れ。それが許されるクルマも最近多くない中で、それで売りたいDSでしょうから貴重なクルマです。
今一番欲しいと思えるクルマですが…なかなかのお値段で入ってくるかなぁ…。