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ボンドカーにふさわしいSUVあらわる──新型アストンマーティンDBX707登場

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ボンドカーにふさわしいSUVあらわる──新型アストンマーティンDBX707登場

2月1日、アストンマーティンは、同社初のSUVである「DBX」にハイパフォーマンス・ヴァージョンの「707」を設定、販売することを発表した。

157ps、200Nmアップ!

愛車の履歴書──Vol4.坂本九さん&柏木由紀子さん(後編)

2019年に、中国・北京で発表されたアストンマーティンDBXに高性能モデルが設定された。その名も、007ならぬ“707”。数字は、707psの最高出力に由来する。

搭載するエンジンこそ、ベースモデルとおなじ3982ccV型8気筒DOHCツインターボであるものの、パワートレイン・エンジニアリングの責任者のラルフ・イレンバーガー氏率いるチームは、ボールベアリング式ターボチャージャーを採用するとともに、専用のキャリブレーションを施して、より多くのパワーとトルクを引き出すことに成功。これまでのDBXを157ps、200Nmも上回る、707psの最高出力と900Nmの最大トルクを発揮する。0~100km/hの加速タイムは4.5秒から、1.2秒も短縮した3.3秒を実現! 驚くべき速さだ。

パワーアップに合わせて、組み合わされるトランスミッションは、同じ9ATでも、トルクコンバーター式から湿式クラッチ式に換装されている。これにより、変速スピードも従来型より速くなった。さらにシフトフィールも改善、ダイレクト感が高まり、コントロール性とレスポンスの向上を実感出来るという。

高性能化に伴い、ストッピング・パワーもアップすべく、カーボンセラミック・ブレーキ(CCB)を標準化。フロント420mm径、リア390mm径のCCBディスクと6ピストン・キャリパーを採用し、4輪合計でバネ下重量を40.5kg削減した。さらに油圧系のサイズやブースター・チューンも見直して、ブレーキ・フィールとレスポンスを向上させている。メインクーリング・インテークとアンダーフロアからフレッシュエアを取り込むことで、ブレーキの冷却性能も引き上げたという。

タイヤは22インチが標準で、23インチがオプション。後者を選択すると、大径タイヤによるステアリング・レスポンスの向上効果やボディの初期応答性が引き上げられて、ラップタイムが短縮されるという。

足まわりのアップデート

DBX707には、アップデートされたエレクトロニック・リミテッドスリップ・リア・ディファレンシャル(e-diff)も採用されている。900Nmの最大トルクに耐えられるよう強化するとともに、最終減速比をDBX V8の3.07から3.27に変更(ローギアード化)している。

電子制御の4WDシステムの前後トルク配分は、ベースモデルとおなじくフルオート。必要に応じて、リアに最大100%のトルクを伝達する。コーナリング時の俊敏性、スポーツ・フィール、ダイナミクスは、“真のスポーツカー”と呼ぶに値するレベルに達したという。

エア・サスペンション・システムもアップデートされ、ボディ・コントロールとステアリング・レスポンスが引き上げられた。電動パワーステアリング・システムも見直され、ステアリング・フィールが向上。グリップ・レベルの状況をより正確に予測できるようになった。

走行モードシステムの「ダイナミック・ドライブ・モード」は、新たにローンチ・コントロールの“Race Start”を選べるにようになった。

DBX707は、「ドライバーが常に車両を制御下に置く」というコンセプトに基づき、各スイッチ類の配置も見直された。これによって、インフォテインメント・システムのサブメニューからではなく、走行関連の設定・変更を物理的なスイッチで操作出来るようになっている。

サスペンション・モード、ESP、マニュアル・ギアセレクション、アクティブ・エキゾーストには、それぞれ専用スイッチを設置。「マニュアル・ギアセレクション・モード」を作動させると、マニュアル・シフトが維持され、自動的にオートマチック・モードに戻らなくなる。

「アクティブ・エキゾースト」をオンにすると、ドライブ・モードを「スポーツ」に切り替えなくても、新しい4本出しテールパイプの排気システムのバルブを開放し、アストンマーティン独自のV8サウンドが楽しめる。

2022年内に生産開始

内外装にも手がくわえられた。フロントまわりは、新デザインの大型フロントグリルやデイタイム・ランニング・ライト、エアインテーク、ブレーキ冷却ダクト、新しいフロント・スプリッターの形状が高性能ヴァージョンを主張する。

リアは、ルーフウイングに新しいリップ・スポイラーを追加し、揚力を抑えて高速安定性を向上させた。また、ツイン・リア・ディフューザーを大型化し、新しい大径の4本出しエキゾーストシステムとの外観上のバランスをとってもいる。

インテリアでは、ヘッドレスト一体型のスポーツタイプ・シートを標準装備(通常のコンフォート・シートは無償オプション)。トリムレベルは3種類から選べる。標準の「Accelerate Sport」は、レザーとアルカンターラのコンビ。オプションの「Comfort」と「Inspire Sport」は、フル・セミアニリン・レザーを採用し、ヘッドレストにはアストンマーティン・ウイングの刺繍が施されるなど、より贅沢な仕立てになる。

もちろん、ビスポーク部門である「Q by Aston Martin」による、パーソナライゼーション・サービスも提供される。

DBX707の製造は2022年第1四半期に開始し、納車は、2022年第2四半期初頭から開始予定とのこと。

文・稲垣邦康

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