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【ランドローバー ディフェンダー130】セレブにウケそうなプリミティブ系SUV

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【ランドローバー ディフェンダー130】セレブにウケそうなプリミティブ系SUV

新車試乗レポート [2023.04.15 UP]


【ランドローバー ディフェンダー130】セレブにウケそうなプリミティブ系SUV
文●九島辰也 写真●ランドローバー

ランドローバー ディフェンダー 人気装備採用した日本独自の特別仕様車発売

 SUVの巨大化が進んでいます。3列シートを有するモデルが増え、全長は余裕で5mを超えるようになりました。メルセデスならGLS、BMWならX7、アウディならQ7といったところでしょうか。レンジローバーもそう。スタンダードホイールベースの他にロングホイールベースが存在します。
 かつてこの手のクルマはアメリカ車の専売特許でした。キャデラック・エスカレードESV、シボレー・サバーバン、フォード・エクスカージョンがそうです。広大な北米大陸を走るのにはこのくらいデカくても大丈夫。果てしなく続く一本道を走っていると大きさは感じません。とはいえ、サンフランシスコの街中でエクスカージョンをドライブした時はさすがにあたふたしました。あの頃リアビューモニターはありませんから、駐車場でUターンするときは助手席の相棒に後方確認のため降りてもらったりして。まぁ、それもいい思い出です。


ディフェンダー130
 それはともかく、ディフェンダーにもそんな長~いボディのモデルが追加されました。130(ワンサーティ)です。発表は昨年6月、3列シート8名乗車として姿を現しました。
 これで90(ナインティ)、110(ワンテン)と合わせ三兄弟になったわけですが、ご存知のようにその数字はかつてホイールベースの長さを表していました。英国なのでインチに換算すればわかります。ですが、生まれ変わったディフェンダーにとっての数字はあくまでも大きさの指標でしかありません。現代の車格ではそれに準じるとバランスが悪くなってしまいますから。現代車は側面衝突の安全基準から全幅が広がった分全長も伸ばしています。
 それじゃ130は110に比べホイールベースはどのくらい伸びたのかといえば、答えは“同じ”です。両者の全長は340mm違いますが、それはすべてリアのオーバーハング(リアタイヤのハブからリアエンドまでの長さ)分となります。そこで思ったのは「さすが、四駆の老舗ブランド!」ということです。というのも、ホイールベースをこれ以上伸ばすとランプブレイクオーバーアングルがどんどん浅くなってしまうからです。で、もしそうなるとオフロードでクルマのお腹がつかえ“亀の子”になってスタックしてしまう確率が上がります。乗員のことだけを考えれば、ホイールベースを伸ばして乗り心地が良くなる方がいいでしょうが、ランドローバーとしてはそうはいきません。オフロード性能はブランドの譲れない部分です。130発表時のリリースにも「家族でアドベンチャーに出かけられるクルマ」と書いてあります。
 よって、130のランプブレイクオーバーアングルの27.8度は110と同じとなります。さらにいえば37.5度のアプローチアングルも同じ。ただリアのオーバーハングが伸びたので、ディパーチャーアングルは110の40度から28.5度へと浅くなっています。でも、そもそも40度が脅威的なだけで、これも許容範囲と言っていいでしょう。5300mmを超える全長を持ってもオフロード走行に妥協はありません。四駆好きのワタクシとしては嬉しい限りです。


ディフェンダー130
 ところで、先日そんな130をテストドライブしました。場所は三宅島です。試乗コースは島一周道路をメインに行い、七島展望台や新鼻新山といったエリアで特別な許可を得て撮影もさせてもらいました。自然豊かな景色に圧倒されます。と同時にそうした情景にディフェンダーがマッチするのを再確認しました。プリミティブなオフローダーはこうしたシーンに映えます。


ディフェンダー130
 走りも好印象でした。動き出せばボディサイズは気になりませんし、身のこなしは思いのほか軽快です。それにすでに定評あるディーゼルユニットとの相性もグッド。上質で力強い走りを体感させてくれます。普段使いであれば110で十分ですが、3列シートを求める方はこんな選択はありですね。
 そんな130のメインマーケットは北米と中東。やはりこのサイズを意識せずに許容するのはアメリカあたりでしょう。この圧倒的な存在感はハリウッドセレブにウケそうです。ランボルギーニ・ウルスやベントレー・ベンテイガとともにロデオドライブのハイブランドショップに横付けされるその姿が目に浮かびます。

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みんなのコメント

3件
  • もう旬を過ぎたデザインで飽きられて値下がりしましたね…自分はダサイと思いますが市場は素直に反応しますね…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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