F1ドメニカリCEO、ハミルトンの今季優勝を楽観視「フェラーリでの新しい旅がエネルギーになる」

F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、ルイス・ハミルトンのフェラーリでの活躍について楽観的な見通しをしており、2025年シーズンのどこかで勝つことができると考えている。

ハミルトンはフェラーリへ移籍して以来、イタリアやチームの文化に溶け込もうと努力してきた。イタリア語を使用するのはもちろん、新車のシェイクダウンを前にフェラーリの本拠地であるマラネロの駐車場に設置したモーターホームで生活するほどだった。

2029年までF1のCEOを務めることが決まったドメニカリにとって、フェラーリは2008年から2014年4月までチーム代表を務めた古巣でもあるが、ハミルトンと彼が持つ能力に確信を持っているようだ。

「ルイスにとって新しい旅であることは確かだ。その新しい旅が、彼に多くのエネルギー、ブーストを与えてくれることは間違いない」

ドメニカリはそう『F1公式サイト』に語った。

「マシンのドライビング面だけでなく、異なるコミュニティーに溶け込むという意味でも、彼がやらなければならない適応は簡単だと思う」

「正しい炎を内に秘めていれば、その経験をポジティブなものにできる。昼夜を問わず身を捧げることができるんだ。それが彼のやっていることだ」

「彼はマラネロで寝泊まりしていると言っていたし、イタリアの人々にとってフェラーリが何を意味するのかわかったと言っていた」

今年、ハミルトンが優勝する可能性について質問され、ドメニカリは楽観的な考えを示した。

「そう（優勝できると）思うよ。それは素晴らしいだろう。（フェラーリOBとしてではなく）独立した立場で言わなければならないね！　チームにとっても良いことだし、シャルル（ルクレール）が自分をプッシュし続けるためにもいいことだし、F1全体にとってもいいことだと思うよ」

フィオラノでのフェラーリ初テストを終えた後、ハミルトンは「人生で最高の気分だった」と認めた。

にもかかわらず、シーズン初戦のオーストラリアGPは思い通りにはいかず、雨の中での戦略ミスもあり、ハミルトンは10位フィニッシュ。チームメイトのルクレールから2ポジション後ろでレースを終えた。

「今日は深いところを体感したよ。何もかもが新しかった」

ハミルトンはそう『Sky Sports F1』に語った。

「雨の中で初めてこのクルマを運転したときから、クルマの挙動はこれまで経験してきたものとはかなり違っていた。パワーユニットやステアリングの機能とかもね。色んなモノを投げられて、それをジャグリングしている感じだった」

「残念ながらレース終盤、短時間のにわか雨が降るとだけ言われていた。コースの多くの部分はドライだったから、『できる限り頑張るよ。マシンをコースに留めておける』と思っていた」

「雨が強くなるとは言われなかったけど、突然激しく降ってきたんだ。だから終盤にちょっと情報足りなかっただけだと思う」