マツダ株式会社は、欧州市場向けに先行して発表していた新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-80(マツダ シーエックス エイティ)」の日本市場向け仕様の詳細を2024年8月に発表しました。CX-8に代わる新たな3列シートフラッグシップの開発の狙いと、見どころをご紹介しましょう。(写真:伊藤嘉啓)
開発テーマは「優雅で心豊かなドライビングSUV」
CX-80が欧州市場で初公開されたのは2024年4月18日。同年秋からの発売を予定していました。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
グローバルではいわゆる「ラージ商品群」の第4弾であり、日本国内では生産が終了されたCX-8からのステップアップとなる、3列シートフラッグシップSUVです。そのために「上級志向のニーズに応える商品力の強化」と「高い効率を備えた新世代パワートレイン開発」の両面から、開発が進められました。
総じての開発コンセプトは、「優雅で心豊かなドライビングSUV(Graceful Driving SUV)」・・・マツダ車の代名詞とも言える「人馬一体」の走りとともに、より堂々とした存在感あふれるスタイリングや上質で居心地の良い空間性能、優れた実用性能とともに過ごす「より豊かな時間」を楽しむことができそうです。
商品力の強化に関してまず注目すべきは、「力強さと美しさを体現したデザインと、アクティブに使いこなせる室内空間」の融合でしょう。
デザインコンセプトは「Graceful Toughness」。エクステリアに関してはSUVとしての力強さとともに、優雅な存在感の表現に注力したといいます。
全長4990×全幅1890×全高1710mm(ルーフレールあり)と、ボディサイズはCX-8比で全長が90mm、全幅が50mm拡大、全高のみ20mmほど低くなっています。ホイールベースは2930mmから一気に3m越えの3120mmに達していますが、最小回転半径は5.8mで変わりありません。
乗る人全員が心地よく過ごせる「豊かな時間」の演出
キャビンは、単なる広さではなく「豊かさ」を実感できる作りこみを目指しています。とくに2列目、3列目の良質な着座感にはこだわり抜きました。
数値的には2列目のショルダールームをプラス103mm、ヘッドルームをプラス8mmそれぞれ拡大しているのに加え、足つき性も改善されました。シートタイプとしては、座席間にコンソールがあるセパレートのキャプテンシート、キャプテンシートでコンソールが無くウォークスルーが可能な仕様、そして3人掛けとなるベンチシートの3種類から選択することができます。
3列目シートも安定した着座姿勢を得るために座面を約25mm深くとったり、ヘッドルームを30mmも拡大しています。乗員全員が快適に過ごせる空間の演出には、余念がありません。3列目シート使用時でも、ゴルフバッグやベビーカーが搭載できる空間が確保されました。
日本国内向けには、8種類のグレードが用意されます。やはり日本向けに設定された3種類のパワートレインとの組み合わせは、以下のとおりです。
●2.5L 直4ガソリン+プラグインハイブリッドシステム「e-SKYACTIV PHEV」
搭載グレード:Premium Sport/Premium modern/L Package
●3.3L直列6気筒ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D3.3」
搭載グレード:Exclusive Mode/L Package/S Package/XD
●3.3L直列6気筒ディーゼルエンジン+M Hybrid Boost「e-SKYACTIV D」
搭載グレード:Premium Sport/Premium modern/Exclusive Sport/Exclusive modern
トランスミッションはトルクコンバーターレスの8速AT、4輪駆動を全グレードに設定する一方で、e-SKYACTIV D搭載車には2WD(FR)の設定がないのも特徴と言えるでしょう。
ちなみに欧州で先行発表されているCX-80向けには、PHEVとe-SKYACTIV Dの2種類が用意されています。UK仕様を参考にすると、それぞれのスペックは前者が最高出力327ps/最大トルク261Nm、後者が254ps/550Nmとなっています。
[ アルバム : マツダ CX-80 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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みんなのコメント
モニターがあの場所にありながらタッチ操作すら出来ないのはちょっとね。
後は60で散々酷評された乗り心地とメカニカルノイズよね。