5月12日、2024年MotoGP第5戦フランスGP MotoGPクラスの決勝がル・マン-ブガッティ・サーキットで行われた。ペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)は上位争いを展開していたが、3周目に止むを得なく転倒を喫する形で今季初ノーポイントで終える結果となった。
アコスタは今シーズン唯一のルーキーとして戦っているが、抜群の適応力と才能を発揮し、開幕戦から4戦は決勝とスプリントともにポイントを獲得していた。また、決勝においては、第2戦ポルトガルGPで3位、第3戦アメリカズGPで2位を獲得し、最高峰クラスにおける史上最年少での連続表彰台獲得の記録を更新する偉業も達成。
前戦の第4戦スペインGPでは決勝では表彰台を逃すも、スプリントレースでは2位を獲得していた。そんなアコスタは、今回の第5戦フランスGPも初日から電子制御の改善に取り組みつつも好調な走り出しを見せ、プラクティスでは3番手につけていた。彼自身も「フィーリングはとても良くなっていて、この日の結果には本当に満足しているよ」と振り返っていた。
難なくダイレクトで進出した予選Q2では、トップから0.731秒差の7番手を獲得。午後のスプリントでは序盤にいくつか順位を落としてしまったが、中盤以降に追い上げを見せて6位でフィニッシュした。
「ペースも良くて全体的には満足しているよ。上位を争うこともできたから、メインレースに向けても前向きだね」と語っていたアコスタは、決勝に向けても意気込んでいた。さらに、朝のウォームアップ走行でもトップタイムで終えるなど気合い十分な様子だった。そのなかで迎えた決勝レースは好スタートを切り、翌周には5番手に浮上する。
表彰台も狙える位置につけ、さらにファステストをマークしてファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)とアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)を追跡。しかし、3周目の8コーナーのイン側から一気に2台を捉えようとしたが、2台のブレーキングによる失速で、アコスタが行き場を失ってしまう。
それにより、アコスタも遅れてブレーキングをかけたが、そのまま転倒を喫してしまい、MotoGP参戦初のノーポイントで終える結果に。また、2023年にMoto2クラスで戦っていた際にもフランスGPでは転倒となっており、クラスは違えど、2年連続での転倒リタイアと悔やまれる結果となった。
「週末は全体的に悪くなかったんだ。スプリントの後、マシンのセッティングを大幅に変えたし、今朝のウォームアップ走行ではフィーリングもとても良かった。だから、今日は良い日になるかもしれないと思っていた」
「(決勝は)良いスタートを切れたし、マシンもうまく機能していたけれど、コース上で奇妙な動きをしていたライダーがいて、結局今年もクラッシュしてしまったんだ。僕にとってル・マンでの伝統になりつつあるようにも感じているよ。次のバルセロナではもう一度挑戦してみるよ!」とアコスタ。
ルーキーらしくも、レースを戦うごとに戦闘力と向上させているアコスタ。今回は悔いが残る結果となってしまったが、これも成長していく上では必要な経験なのかもしれない。今回のレースを踏まえ、彼は次戦以降もさらなる活躍と成長ぶりを発揮していくことだろう。
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みんなのコメント
あそこで無理に2台抜きの必要は無い
若さからの焦りだな