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新しいトヨタ・センチュリーのSUVの注目技術を徹底解説!──“おもてなし”へのこだわりに迫る

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新しいトヨタ・センチュリーのSUVの注目技術を徹底解説!──“おもてなし”へのこだわりに迫る

トヨタ「センチュリー」に追加された新しいSUVモデルは、超高級車にふさわしい新技術が盛り込まれていた! 世良耕太が解説する。

“縦置き”から“横置き”へ

まさにホモロゲーションマシン!──新型トヨタ・GRカローラ試乗記

「The Chauffeur」を、コンセプトに開発された新しいトヨタ・センチュリーが発表された。

従来のセンチュリーがセダンだったのに対し(継続販売される)、新型は背の高いSUVタイプだ。ここではセンチュリーのセダンと新型センチュリーの違いについて、“技術”を中心に見ていくことにする。

新型センチュリーのサイドビューを見てピンと来た人もいるかもしれない。継続販売されるセダンを含め、歴代のセンチュリー(2018年にデビューした現行セダンで3代目だ)はエンジンをフロントに搭載し、後輪を駆動するFRレイアウトを採用していた。いわゆる、パワートレーン縦置きレイアウトである。初代センチュリーが発売された1967年当時としてはごく一般的なレイアウトで、2代目(1997年)、3代目と受け継がれてきた。

新型センチュリーはパワートレーン横置きレイアウトである。サイドビューでは、フロントタイヤとフロントドアのパーティングラインの距離にパワートレーン搭載方式の特徴があらわれている。縦置きの場合はタイヤがフロントバンパー寄りにあり(つまり、オーバーハングが短い)、タイヤとフロントドアまでの距離が長い。

一方、パワートレーン横置きレイアウトの場合は機構的な都合からタイヤを前側に寄せることができず、どうしてもフロントバンパーから離れてしまう(オーバーハングが長くなる)。結果、タイヤとフロントドアの間隔は狭くなる。

プロポーションとして、タイヤは前側にあってオーバーハングは短いほうが安定感は生まれ、カッコ良く見せるのが一般的だ。新型センチュリーはデザイン力でそのハンディを乗り越え、伝統のショーファーカーらしい重厚で落ち着いた佇まいを見せているように思う。

気合の入ったラゲージルームセパレーターセンチュリー(セダン)は先代レクサス「LS」などが採用していたNプラットフォームを採用していたが、新型センチュリーはTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の「GA-Kプラットフォーム」を採用する。トヨタの「クラウン・クロスオーバー」や「アルファード」「ヴェルファイア」、レクサス「RX」などとおなじだ。

後席で過ごす乗員にとって、パワートレーン搭載レイアウトが縦置きか横置きかは重要ではない。重要なのは移動をいかに快適に過ごせるかであって、パッケージング面では、床下中心線上にプロペラシャフトを通す必要のない横置きレイアウトのほうが有利だ。

それに、パワートレーン横置きレイアウトだからといって車両運動性能や運転する楽しさ(ショーファーカーだったとしても)が劣るのか? というとそんなことはない。

プラットフォームがおなじだからといって、つくりがまったく同一かというと、そんなこともない。クラウンとアルファード/ヴェルファイアが異なるのと同様、新型センチュリーにも独自の手が入っている。後席と荷室の間に「ラゲージルームセパレーター」と呼ぶ補強が入っているのが代表例だ。

リヤのサスペンションタワーを補強すると同時に、左右サスペンションタワーを極太のタワーバーで結んだような構造だ。さらに、ビルの耐震補強で用いるようなV字型のブレースを配している。1mmたりともねじれさせてなるものか! という、強い意志の感じられる補強で、後席乗員の乗り心地と静粛性のためである。

ただ背が高くなっただけではない横置きに搭載するエンジンは2GR-FXS型の3.5L・V6自然吸気だ。Kプラットフォームだった先代レクサスRXに搭載されていたが、GA-Kプラットフォームを適用した現行RXに設定はなく、GA-Kとしては初お目見えとなる。高膨張比サイクルや直噴&ポート噴射併用のD-4Sを採用した高効率ユニットだ。本エンジンをベースに、フロントとリヤに高出力のモーターを搭載する。つまり、四輪駆動である。

エンジンの最高出力は193kW(262ps)/6000rpm、最大トルクは335Nm/4600rpm、フロントモーターの最高出力は134kW(182ps)、最大トルクは270Nm、リヤモーターの最高出力は80kW(109ps)、最大トルクは169Nmである。新型センチュリーは床下に大容量のバッテリーを積んだプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)であり、カタログに記されている充電電力使用時走行距離は69kmだ。

新型センチュリーは、通常EVとして使用し、長距離移動時はガソリンを使ってハイブリッド走行をする使い方を想定している。ショーファーカーとしての使い方がメインなら静粛性は重要で、静粛性の高さならEV走行にまさるものはない。

リヤに高出力のモーターを搭載したのは車両運動性能を高める狙いもあるが、「後席の快適な移動性」を、実現するためでもある。トヨタは「REAR COMFORT」モードと呼んでおり、加速時、前輪をハイブリッドパワートレーンで駆動するのにくわえてリヤモーターを駆動することにより、後席乗員がのけぞるような動きを抑える。一方、減速時はリヤモーターで回生をおこなうことにより、おじぎをするような動きを抑える。

さらに、車線変更時はダイナミックリヤステアリング(DRS)と呼ぶ後輪操舵とブレーキ制御(外側1輪だけちょっとつまむ)、減衰力可変システムを組み込んだダンパー(AVS)と駆動力配分を統合制御することにより、ヨーモーメント(重心点を中心に自転する動き)を抑え、後席乗員が気づかないほど丁寧な車線変更を実現するという。

新型センチュリーはただ背が高くなっただけではない。「The Chauffeur」を名乗るにふさわしい、後席での快適な移動を約束する思いやりのある機能を備えていることが、公開された技術から推察できる。

ぜひとも一度、後席での移動を体験してみたいものだ。

文・世良耕太 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

18件
  • 不正のトヨタ

    ネットでも不正が横行

    メディアはトヨタ忖度を継続

    ジャニー氏の性加害問題から進歩なし
  • なんだよ。
    RAV4が2500万ってマジだったのか。
    先生向けだからこれでも売れるだろうと言う考えかな。
    違法献金したお金でお買い上げと言う、実質タダ扱いでw

    トヨタってそう言う会社だよね?
    検索すると出てきますw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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