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日本で人気急上昇!? 四角い箱型の車5選

掲載 更新 20
日本で人気急上昇!? 四角い箱型の車5選

 コロッとした丸みのある形がよいか、シュッとした流線形がよいか、シャープで四角い形がよいか。その時代の流行や好み、使い方によって、「かっこいい!!」 「欲しい!!」 と思うクルマの形はさまざま。

 昨今でいえば、トヨタハリアーのように、流麗なスタイルのクルマも人気がありますが、街中では、ボディが四角い、箱型のクルマをよく見かけます。

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 ミニバンから軽自動車、SUVまで、箱型のクルマもいろいろありますが、いま日本市場で特に人気があるクルマを5車種ご紹介しつつ、箱型ボディ車の人気の理由に迫ります。

文:吉川賢一
写真:HONDA、TOYOTA、NISSAN、DAIHATSU、Mercedes-Benz、LAND ROVER、FCA、MITSUBISHI、SUZUKI、Renault

【画像ギャラリー】ほかにもたくさん!! 国内外の四角いクルマたち

ホンダ N-BOX

 月間平均1万5000台も売れている軽スーパーハイトワゴン、ホンダ「N-BOX」。軽販売台数6年連続ナンバー1を記録しており、2021年も達成が濃厚です。ライバルのタントやスペーシア、ルークスに対して圧倒的な強さを誇っており、ホンダNシリーズ4兄弟の中でもダントツで売れています。

 全長3.4m以下、車幅1.48m以下、全高2.0m以下の軽規格の中で、最大限の室内スペースを確保するため、ボディの6面がフラットな面で構成されており、ボディはほぼ真四角。ホンダの得意とするセンタータンクレイアウトによって、後席は軽自動車とは思えないほどに広くなっています。また、後席を折りたたんだときのフラットな荷室空間も、N-BOXのウリです。

N-BOXとN-BOXカスタム。N-BOXシリーズは軽販売台数6年連続ナンバー1を記録しており、2021年も達成が濃厚だ。2021年1月~8月の登録台数は127,543台

燃料タンクを前席シート下へ配置するセンタータンクレイアウトとしたことで、圧倒的に広い後席空間が得られた

トヨタ ルーミー

 いま絶好調のコンパクトミニバン、トヨタ「ルーミー」。bBの後継モデルとして2016年11月に登場したルーミーですが、2020年9月のマイナーチェンジで兄弟車タンクが廃止(ルーミーのグレードのひとつになった)されたことにより、販売台数が増加。

 2021年は、8月までの車種別販売台数ランキングで、ヤリス(ヤリス、ヤリスクロス、GRヤリス)に続いて、第2位(92,299台)を邁進中です。

 ボディサイズは3700×1670×1735(全長×全幅×全高)mmとコンパクトながら、広い室内と運転のしやすさ、そして隅々まで使える圧巻の室内空間の広さで、ファミリー層に大ヒット。過不足のない荷室スペースや、地上527mmという荷室フロア高の低さなど、子育て中のファミリーが利用するクルマとして考え抜かれています。
 

2020年9月に行ったマイナーチェンジで、フロントデザインが変更されているルーミー。他にも、9インチディスプレイオーディオがオプション設定になるなど、細かな改良が施されている

地上527mmという荷室フロア高は、買い物した荷物やベビーカーなどを乗せたり降ろしたりする際に、とても楽

トヨタ アルファード

 現行型アルファードは、2015年に発売された3代目。2018年のマイナーチェンジで、大人しい印象のフロントマスクから方針転換し、ヘッドランプ内をブラックアウト&細目化し、ブラック塗装とメッキをうまく組み合わせたフロントグリルとなったことで、清潔感とチョイ悪の要素が混ざった、絶妙なバランスとなりました。

 これが大いに受け入れられ、人気が爆発。400万円近い高額ミニバンですが、2021年1月~8月の総登録台数は65,742台と、トヨタの利益に大きく貢献しています。

 かつてはライバルであった日産エルグランドは、全高を下げて走行性能を高めたハンドリングミニバンを目指しましたが、市場に受け入れられずに撃沈。逆にアルファードは、全高を上げて、大きな四角いボディを活かしたラージミニバンへと進化したことで、人気車種となりました。

 若い方にも、ファミリー層にも、ちょっと頑張れば手に入る豪華なミニバンといった位置づけで、今後もアルファード人気は続いていくでしょう。

2018年のマイナーチェンジで、ヘッドランプ内をブラックアウト&細目化、ブラック塗装とメッキをうまく組み合わせたフロントグリルとなり、清潔感とチョイ悪の要素が混ざった、絶妙なバランスとなった

見た目の印象は重要。大きな四角いボディを活かしたラージミニバン市場は、アルファードの独壇場となっている

日産 セレナ

 日産のラインアップの中でノートの次に売れている「セレナ」。2019年にはミニバン登録台数ナンバー1を獲得しましたが、2020年度はライバルのヴォクシーに惜敗。2021年もアルファードの躍進によって、以前のような勢いは見られなくなっています。

 現行C27型セレナが登場したのは2016年8月、e-POWERが追加されたのが2018年3月と、すでに3年前なので、そろそろフルモデルチェンジも近いと思われます。

 ライバルのヴォクシーやステップワゴンとボディサイズを比較すると、全長、全幅はそれほど変わりませんが、セレナの全高が1875mmと最も高く(VOXY=1825mm、ステップワゴン=1845mm)、その分、ボディスタイルは最も四角く見えます。

 そして車両価格も3車種のなかでは、最もリーズナブル(※ステップワゴンe:HEV SPADA  ホンダセンシング:342万円、セレナe-POWERハイウェイスター:329万円、ヴォクシー HYBRID ZS:334万円)。

 日産といえば、ノートやノートオーラなどの新型車で、特にインテリアの評判が高くなっています。次期型セレナもインテリアを中心にブラッシュアップした姿が期待できるでしょう。

現行C27型セレナが登場したのは2016年8月、e-POWERが追加されたのが2018年3月と、すでに3年も前なので、そろそろフルモデルチェンジが近いはず

ヴォクシーやステップワゴンよりも、セレナは全高が1875mmと最も高い(ヴォクシー=1825mm、ステップワゴン=1845mm)。その分、ボディスタイルは最も四角く見える

ダイハツ タフト

 今回ご紹介した中でも、とくにエッヂのきいた四角さをもつのが、ダイハツ「タフト」。2021年1月~8月の登録台数は、37,743台、月間平均で4717台も売れています。

 角ばったボディライン、張り出した樹脂製フェンダー、垂直にちかい立ち上がりのフロントウィンドウ、まっすぐなウインドウラインなど、ゴツゴツした印象からくる「カッコ良さ」がウケている理由でしょう。ちなみに、ディーラーオプションの「メッキパック」を装着すれば、「HUMMER」のような雰囲気に仕立てることもできます。

 そんなタフトの最大の魅力は、何といっても開放感あふれる「スカイフィールトップ」。採光の良さは素晴らしく、曇りの日でさえ、昼間ならまぶしく感じることもあるほど。

 また、タフトは後席エリアも魅力。前後スライド機構がないものの、圧巻の広さです。5:5分割の後席シートバックを倒せば、ほぼフルフラットなスペースが誕生します。後席シートバックを倒して生まれる広い荷室と、スカイルーフトップ、そして無骨さ溢れる四角いゴツゴツしたボディ。まさに「青空SUV」のキャッチフレーズそのままのクルマです。

角ばったボディライン、張り出した樹脂製フェンダー、垂直に近く立ち上がったフロントウィンドウ、まっすぐなウインドウラインなど、分かりやすいカッコ良さがある

リアスタイルも四角い。荷室は隅々まで使えるので、大きな荷物も載せやすい

◆     ◆     ◆

 他にも、ジムニーや、ジムニーシエラも、四角いクルマの代表例。四角いクルマは室内空間を広く活用できることや、エクステリアに無骨さが与えられること、そしてボディが大きいことによって「威厳」が得られること、といったことが、四角い箱型ボディの人気の理由といえます。

 空力性能のよさそうな流麗なボディか、広い室内空間のほか、威厳や無骨さが魅力の四角いボディか。好みやライフスタイルによってどちらが適切かは変わってきますが、箱型ボディのブームは今後もしばらくは続きそうです。

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