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雨の中のNSX対コルベット ゼロヨン敢行!! 両車500馬力超のモンスター 対決の行方は……!?

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雨の中のNSX対コルベット ゼロヨン敢行!! 両車500馬力超のモンスター 対決の行方は……!?

 2022年11月、茨城県城里町にある日本自動車研究所(JARI)にてホンダ NSX TypeSとシボレー コルベットのゼロヨン対決を企画! ところが当日はなんとあいにくの雨! ヘビーウェットでの勝負の行方は!?

※本稿は2022年11月のものです。記録はウェットコンディションでのものであることをご了承ください
文/山野哲也、ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか、撮影/池之平昌信、平野 陽
初出:『ベストカー』2022年12月26日号

雨の中のNSX対コルベット ゼロヨン敢行!! 両車500馬力超のモンスター 対決の行方は……!?

■ウェットでも強力なトラクション!!! NSXはスーパーダッシュで引き離す! しかし!?

ハイパワー車の高速域のテストとだけありコンディションを見ながら慎重にスタートした

 コースに送り出すのはコルベットとNSXタイプS。500ps、60kgmを超える大パワー、大トルクエンジンを搭載するモンスタースポーツだ。

「ちょっと、今の路面は危険。少し待ちましょう」

 山野選手の判断を最優先してテストのタイミングを見極める。

「小降りになりましたね。路面の水も少なくなったので今がチャンス。行きましょう!」

 コルベットに乗り込んで、山野選手がスタート地点に向かっていく。途中、路面コンディションを確認するため、何度か発進加速を繰り返す。6.2L、V8OHVの咆哮が高速周回路に轟いた。

接地感の高いトラクション性能にコルベットを高く評価した山野選手

 解き放たれたように、軽いホイールスピンを伴いながら矢のような加速で速度をグイグイ上げていく。

 スタッフが見守るストレートを豪快に水しぶきを上げて速度を高め、バンクに飛び込んでいく後姿を見送った。

「楽しい! これは凄くいいクルマ!」

 雨の打ち付ける高速周回路から戻ってきた山野選手の第一声。

「接地感がしっかりと伝わってくるので、安心して速度を上げていける。トラクションコントロールをOFFにすると、たしかにスタートはホイールスピンするけれど、しっかり前に出ていくのでアクセルコントロールは最小限。

しかも、アクセルを軽く抜いた時に急激にトラクションが戻るようなことがないため、ちょうどいい滑らせ具合を維持しながら2速、3速とグイグイ加速していくことができる。よく作り込まれたクルマ」

 2WDの大排気量、大トルクエンジンとは思えぬトラクションを見せつけた。

「バンク内は190km/hで安定して走り抜けられる。裏ストレートではハイプレに対しても安心してアクセルを踏み続けられ、メーター読みで254km/hを確認。

ドライで、バンクにオーバー250km/hで飛び込めるコンディションだったら、まだまだ最高速は伸びる余力を持っている」

 と、コルベットを高く評価した。

NSXはタイム的にはゼロヨン11秒710と他を圧倒するのだが、評価は厳しいものとなった

 続いてNSX。ミドにV6・3.5Lツインターボ+モーターを搭載し後輪を駆動。前輪は2基のモーターでトルクベクタリング駆動するハイブリッドモンスタースポーツだ。

 ヘビーウェットをものとしないスタートダッシュはエンジン音も高らかに、まさに弾き出されたかのように、ワープしたかのような加速を見せる。

 だが、NSXのテストを終えた山野選手の表情は微妙。

「エンジン+モーターの性能が異次元に高く、他にはない魅力がたっぷり。タイプSになり、さらに加速性能が向上している。

しかし路面温度が低い今日のようなコンディションには接地感が希薄。タイヤがアスファルトの石粒を捉えている量が少なく、正直怖い。

慎重にグリップを探る必要があり、バンクに入っていくスピードはコルベットやスープラよりも抑えたほど。

1000m地点を過ぎたあたりの小さな路面のうねりで、NSXは一瞬トラクションが抜けてエンジン回転が高まった。

速いがゆえにウェットではかなりシビアなドライブが要求される。もし次のNSXがあるなら、さまざまな天候や路面に合ったタイヤや足回りの向上に期待したい」

●ホンダ NSX TypeS 主要諸元
・全長:4535mm
・全幅:1940mm
・全高:1215mm
・ホイールベース:2630mm
・車両重量:1790kg
・エンジン:V型6気筒DOHCターボ
・総排気量:3492cc
・最高出力:529ps/6500-6850rpm
・最大トルク:61.2kgm/2300-6000rpm
・モーター出力/トルク:(F)37ps/7.4kgm×2基(R)48ps/15.1kgm
・トランスミッション:9速DCT
・WLTCモード燃費:10.6km/L
・サスペンション:(F)ダブルウィッシュボーン(R)ウィッシュボーン式
・タイヤサイズ:(F)245/35R19(R)305/30R20
・車両価格:2794万円

●シボレーコルベット コンバーチブル
・全長:4630mm
・全幅:1940mm
・全高:1225mm
・ホイールベース:2725mm
・車両重量:1700kg
・エンジン:V型8気筒OHV
・総排気量:6156cc
・最高出力:502ps/6450rpm
・最大トルク:65.0kgm/5150rpm
・トランスミッション:8速DCT
・サスペンション:(F)ダブルウィッシュボーン(R)ダブルウィッシュボーン
・タイヤサイズ:(F)245/35R19(R)305/30R20
・車両価格:1750万円

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みんなのコメント

10件
  • ゼロヨン勝負なのにその結果を書かずに最高速のみ書くのはなんでだ?
  • 買わなかったやつが復活してくれ言い出すタイミングか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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