初期モデル用の新作エアロパーツは GT-Rニスモ並みの空力性能を発揮
9月10日に静岡県の富士スピードウェイで開催された「R’s Meeting 2017」。世界最大級のGT-Rの祭典に日産直系のモータースポーツ会社ニスモ(ニッサンモータースポーツインターナショナル)がR35型『GT-R NISMO』と08年モデルの2台を展示した。 じつは注目すべきクルマは、GT-R NISMOではなく最新エアロを装着しエンジンチューニングメニューを施す08モデル(下の写真のシルバーのクルマ)の方だった。
GT-Rの祭典に『事故車』が展示された理由とは【R's Meeting 2017】
2007年にデビューした日産R35型GT-R。毎年、大小のアップグレードが施され「最新こそ最良・最速GT-R」と言っても過言ではない。 それゆえ約10年を経過した初期型となる08年モデルと17年モデルでは、エンジン出力から走行性能に至るまで大きな差がある。
ニスモはそんな初期型を現行型に匹敵するエンジンチューニングメニューとエアロパーツを設定した。
エンジンチューニングメニューS1 フルコンバージョンキット 11月発売予定 サスペンションバージョンアップメニュー 開発中 スポーツチタンマフラー \516,240 スポーツキャタライザー \410,400 フロントアンダースポイラー 11月発売予定 フロントスポイラーフィンセット(競技用) 11月発売予定 サイドスカートセット 11月発売予定 リヤアンダースポイラー(開発中) 11月発売予定 アドオンリヤスポイラー 11月発売予定 リヤディフューザーフィン 11月発売予定
エンジンチューニングS1とは、すでにメニュー化しているR32~34型スカイラインGT-Rが搭載するRB26DETTエンジンをストリート仕様として最適化してパワーアップしたときと同じように、R35型GT-RのVR38DETTエンジンにも採用する。ある意味、リフレッシュとチューニングを兼ね備えたエンジンメニューである。
注目はエアロパーツだ。 フロントリップはノーマルとさほど大きな変更はされていないが、じつはGT-Rニスモ(白いクルマ)と同等のダウンフォースを発揮するという。
何の変哲もないバンパーから垂直の形状だが、これが空力的には効果があるという。さらにバンパー下のフラップも空力性能を高めるために一役買っている。
そのほかサイドやリヤアンダー、ディフューザーフィンなどをセットすることで、GT-Rニスモと同等の空力性能を発揮するというのだから驚きだ。 フロントリップに装着されたウイッカー風のフィンは公道での使用はできないが、小さくてもいかにも効果がありそうな形状となっている。
さらにフェンダーは、ドイツのニュルブルクリンク北コースで7分8秒679と歴代GT-Rの最速タイムを記録した「Nアタックパッケージ」と同じフィン付き。
一般的なワイドフェンダーに比べると地味なデザインだが、マニアにとっては憧れのアイテムを装着できるのは朗報といえるだろう。もちろん、この小さなフィンが大きな空力効果を持っているのは言うまでもない。
リヤウイングは、純正ウイングにプラスする形状。さすがにGT-Rニスモの大型GTウイングタイプほどの空力性能は発揮できないが、ノーマルに比べるとダウンフォースは大幅にアップするようだ。
R32スカイラインGT-Rなどの絶版パーツの再生産を表明したニスモ。 R35型GT-Rには、初期型をアップグレードするメニューを追加するなど、今後も彼らの動向に注目しておきたい。
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