現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スーパーカーブームの主役「カウンタック」生誕から50年!…「レヴエルト」まで歴代フラッグシップは同じ工場で生産されていたこと知ってました?

ここから本文です

スーパーカーブームの主役「カウンタック」生誕から50年!…「レヴエルト」まで歴代フラッグシップは同じ工場で生産されていたこと知ってました?

掲載 7
スーパーカーブームの主役「カウンタック」生誕から50年!…「レヴエルト」まで歴代フラッグシップは同じ工場で生産されていたこと知ってました?

初代ランボルギーニ カウンタックの生産から50年

1974年に生産を開始したランボルギーニ「カウンタック」が2024年で50周年を迎えました。3929ccのV12エンジンは375psを生み出し、「時速300km/hで走るクルマ」として当時のスーパーカーブームの中心にあった車でもあり、パフォーマンスだけではなく未来を感じさせる塊感のあるデザインやシザーズドアが世代を問わず人々を魅了しました。そしてカウンタックはすべてランボルギーニが内製で製造した最初のクルマでもあります。V12エンジンの伝説がここから始まり、最新の「レヴエルト」へと継承されています。そんな伝説の名車カウンタックの足跡を追ってみましょう。

「レヴエルト」の登場でも「アヴェンタドール」の中古価格はキープ!? 新車時とほぼ同じ約4052万円で落札…ランボルギーニのリセールは安心できるようです

内製された最初のランボルギーニ

サンタアガタ・ボロニェーゼのランボルギーニ工場で「カウンタック」の量産が始まったのは1974年3月のことだった。このモデルは伝説となり以後16年間にわたって販売されることとなる。カウンタックは、ボディワークが初めて「内製」で製作され、手作業で鈑金が行われた初のランボルギーニであり、内装もランボルギーニの内装部門で製作された初のモデルでもある。この変革は、50年を経た今、サンタアガタ・ボロニェーゼでの伝統となり、今回、この記念すべき年に、ランボルギーニは初代「カウンタックLP400」をそれが作られた製造ラインに戻し、そして現在「レヴエルト」が生産されている同じ場所で、過去と現在のモデルの写真撮影を行った。さらに、ランボルギーニは、カウンタック製造ラインのアーカイブから、いくつかの限定画像を公開した。

「カウンタックが誕生した場所で、今もスーパースポーツカーを生産していることを誇りに思います」

と 、ランボルギーニの最高製造責任者であるラニエリ・ニコリ氏はコメントしている。

「カウンタックの生産から始まり、今日のモデルに至るまで、多くの面で激しい変化がありました。今日、私たちの生産体制は1974年とは大きく異なりますが、最良の面を残し、職人の手作業による技術と利用可能な最高の技術を結集し、いわゆるマニファットゥーラ・ランボルギーニ・ネクストレベルを生み出しています。そして当時のカウンタックの生産も今日の我々の作るクルマも、細部へのこだわりという共通点をもっています」

カウンタックの進化

ランボルギーニ「カウンタックLP500」は、1971年3月11日のジュネーブモーターショーでコンセプトカーとして発表された。その後、数台のプロトタイプと3年にわたる技術開発、そして厳しい走行テストを経て、市販モデルであるカウンタックLP400が完成した。このクルマが開発されている間、サンタアガタ・ボロニェーゼではカウンタックを生産するための生産ラインの整備が進められていた。この生産ラインではランボルギーニの歴史上初めて、ボディワークが内製で作られたのだ。それまで、ランボルギーニは2つの場所で製造されており、メカニカルパーツはランボルギーニが製造し、ボディワークは外部のコーチビルダーが製造した後、サンタアガタ・ボロニェーゼに送られ、フレームやメカニカルパーツと組み上げられた。ランボルギーニの工場でボディワークを内製するという決定は、ランボルギーニの成長にすぐに大きな影響を与えることとなった。

No.1 カウンタック組立ライン

ランボルギーニの工場は、1万2000平米の敷地面積を持ち、1963年に建設が開始され1966年に完成した。同時にここではギアボックスとディファレンシャルの内製も開始された。工場には、生産エリア、オフィス、テストルーム、サービス工場が含まれており、生産エリアにはエンジンと機械部品用、そしてもう1つは車両組み立て用の2つのラインが存在した。

1968年10月18日、ランボルギーニは、3500平米の敷地面積を持つ3つめの新しい工業用建物の建設がまもなく完了することを発表した。今日、工場の面積は34万6000平米と大きく変わったが、カウンタックが組み立てられていたエリア(No.1カウンタック組立ラインとして知られる)は変わらず、現在はランボルギーニの新しい12気筒プラグインハイブリッドカー、レヴエルトが生産されている。

カウンタック時代の組み立てラインはシンプルで小規模なもので、すべての作業が手作業で行われていた。ボディワークではパネルを叩き、木製のテンプレートでチェックした後、溶接し、車体の金型で調整する作業が行われていた。手作業で作られ、組み立てられた各部品は、他の部品と同じように見えるが、実際にはそれぞれ微妙に異なっているため、この最終工程での微調整は不可欠だった。完成したボディは、アルミニウムのままフレームと組み合わされた。このユニットは、レールの上を走る産業用トロリーに載せられて、さまざまな機械部品が取り付けられる組み立てステーションの間を移動した。

カウンタックはまた、ランボルギーニの内装部門が関与した最初のモデルでもある。この部門は当初、外部のサプライヤーと提携して内装のフィッティングと組み立てを行うだけだった。この部門は、レザー張りやステッチを含め、最終的には完全に独立した部門となり、今日でもランボルギーニがアド・ペルソナムプログラムを通じて顧客に提供するパーソナライゼーションの重要な部門として機能している。今日、生産ラインは、使用される機械や材料と同様に変化し、より組織的、効率的、人間工学的になっている。1970年代にはアルミニウムが使われ、今ではカーボンファイバーが使われているが、全てのクルマはサンタアガタ・ボロネーゼの工場で生産されている。変わっていないのは、オペレーターが新車を生産する際の情熱と注意深さである。

カウンタックとレヴエルトの連続性

カウンタックとレヴエルトの間には半世紀の隔たりがあり、その間に生産台数も変化している。カウンタックの16年間の生産台数は1999台、「ディアブロ」の11年間の生産台数は2903台、「ムルシエラゴ」の9年間の生産台数は4000台、「アヴェンタドール」の11年間の生産台数は1万1000台以上である。

このような違いはあるものの、生産拠点が異なるだけで、カウンタックとレヴエルトには多くの共通点がある。まず、縦置き12気筒リアエンジンという一般的な技術設定は同じである。しかし、レヴエルトにはバッテリーパックもあり、そのためにギアボックスがV12エンジンの後方に移動した。カウンタックで初めて採用され、その後ランボルギーニのV12車の特徴になった「シザーズ」ドアも同様だ。さらに、カウンタックからディアブロ、そしてムルシエラゴ、アヴェンタドールへと、並外れた連続性を見せたスタイリングの特徴として、フロントフェンダーとコクピットルーフの間を通り、リアスポイラーで終わる絶妙な視覚的ラインは、じつは「カウンタックライン」として知られている。

カウンタックの全モデルを振り返る

152台が生産されたカウンタックの最初のバージョンは「LP400」(1974年~1978年)で、エクステンションのないフェンダーと、バックミラー用にデザインされた中央の窪みを持つルーフが特徴で、「ペリスコピオ」のニックネームを持つ。その後、1978年に「LP400S」が登場し、いくつかの改良が加えられ、前輪と後輪に大きなアーチの上の四角いフェンダーエクステンションが追加され、フロントにスポイラーが付いた。235台が生産されたLP400S(1978年~1982年)は、カナダのエンスージアスト、ウォルター・ウルフがランボルギーニに依頼した特別なLP400から派生したモデルである。LP400Sの特徴は、ピレリのロープロファイルタイヤ、ホイールアーチエクステンション、「テレフォンダイヤル 」ホイール、フロントパーツの下に配置されたエアロダイナミックアペンデージだった。この構成は、後のバージョンで改良され、その後の10年間、カウンタックの特徴的な特徴となった。

「5000S」(1982年~1984年)は323台生産され、外観上の変更はほとんどなかったが、排気量を4.8Lに拡大したV12を搭載していた。続く「カウンタック クアトロヴァルヴォーレ」(1985年~1988年)は631台が生産され、ボンネットの「こぶ」が外観上の特徴であった。これは、各シリンダーに4バルブ・タイミング・システムを備えた5.2Lエンジンを搭載するために必要なものであった。658台が生産された「カウンタック 25thアニバーサリー」(1988年~1990年)は、創業25周年を記念して製作されたもので、カウンタックの空力特性を全面的に見直した。リアフェンダーのエアインテークやボンネットなど一部のパネルも変更され、初めてカーボンファイバー製となった。カウンタックが商業的成功を収めたこと、そして、アメリカ市場でのカウンタックの販売に型式認証を取得した恩恵を受けて、最後の2つのバージョンが最も多く生産されたことは注目に値する。      

カウンタックが販売された数年間、このモデルのポスターは、全世代の人々の家の壁に飾られ、何十本もの映画に使用されただけでなく、1970年代半ばから1990年までランボルギーニの市場での競争力を支え、最終的には伝説となるのである。

AMWノミカタ

50代以上の方ならスーパーカーブームの折、カウンタックを目にしたときの衝撃をいまだに覚えているのではないだろうか。もしくは映画『キャノンボール』のオープニングシーンでの警官とのチェイスのシーンかもしれない。全高が1mそこそこしかないとてつもなく平べったいクルマが、公称300km/hの速度で走り、見たこともないようなドアの開閉方法に一瞬で虜になった。「カウンタック」という初めて聞く音の響きや、突然現れた得体のしれないクルマ感で圧倒的な存在感を示したモデルであった。

生産開始から50年が経ち、V12エンジンは最新モデルのレヴエルトに継承されている、シザーズドアも美しいボディラインも、リアのホイールアーチの形状もやはりカウンタックを思い起こさせる。カウンタックはランボルギーニというブランドのアイデンティティを作り上げたモデルなのであろう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「連節バス優先で青信号にします」 神戸市で実証実験へ 長い待ち時間解消なるか
「連節バス優先で青信号にします」 神戸市で実証実験へ 長い待ち時間解消なるか
乗りものニュース
レクサス新型「LX」公開! メーカー“初”の超すごい「画期的システム」搭載! “全長5.1m”のタフボディ採用! “悪路最強モデル”もある「最上級SUV」中国で発表!
レクサス新型「LX」公開! メーカー“初”の超すごい「画期的システム」搭載! “全長5.1m”のタフボディ採用! “悪路最強モデル”もある「最上級SUV」中国で発表!
くるまのニュース
ポルシェ『911ダカール』生産終了、最後の1台は「パリダカ優勝車」がモチーフ
ポルシェ『911ダカール』生産終了、最後の1台は「パリダカ優勝車」がモチーフ
レスポンス
ひさしぶり! FN/GT500チャンピオンのブノワ・トレルイエが来日。スーパー耐久第7戦富士を訪問
ひさしぶり! FN/GT500チャンピオンのブノワ・トレルイエが来日。スーパー耐久第7戦富士を訪問
AUTOSPORT web
もっとも長く走れるモデルは東京から青森までノンストップ! いま日本で買える航続距離が長い電気自動車TOP10
もっとも長く走れるモデルは東京から青森までノンストップ! いま日本で買える航続距離が長い電気自動車TOP10
THE EV TIMES
大人気の「アストロ」にバン仕様を追加予定・情景セットもあり!トミーテックの1/64ミニカー新製品【CARSMEETモデルカー倶楽部】
大人気の「アストロ」にバン仕様を追加予定・情景セットもあり!トミーテックの1/64ミニカー新製品【CARSMEETモデルカー倶楽部】
LE VOLANT CARSMEET WEB
6速MT搭載! トヨタの「“最新”AE86」が凄かった! 「旧車そのまま」デザインד漢”の「2シーター」仕様採用! 「最新ユニット」で復活の「AE86 BEV」実際の印象はいかに
6速MT搭載! トヨタの「“最新”AE86」が凄かった! 「旧車そのまま」デザインד漢”の「2シーター」仕様採用! 「最新ユニット」で復活の「AE86 BEV」実際の印象はいかに
くるまのニュース
テイン「フレックスZ」「ストリートアドバンスZ」、『マツダ3』&ホンダ『ZR-V』用が登場
テイン「フレックスZ」「ストリートアドバンスZ」、『マツダ3』&ホンダ『ZR-V』用が登場
レスポンス
アップデートしたポルシェ・タイカンに「タイカンGTS」と「タイカン4」を設定
アップデートしたポルシェ・タイカンに「タイカンGTS」と「タイカン4」を設定
カー・アンド・ドライバー
EVで復活したフィアット『トポリーノ』、ドイツの自動車デザイン賞を受賞
EVで復活したフィアット『トポリーノ』、ドイツの自動車デザイン賞を受賞
レスポンス
トライアンフが「Rocket 3 R & GT Evel Knievel Limited Editions」を発売! 命知らずなヒーローへ、敬意と祝福を込めた限定モデル
トライアンフが「Rocket 3 R & GT Evel Knievel Limited Editions」を発売! 命知らずなヒーローへ、敬意と祝福を込めた限定モデル
バイクのニュース
カワサキの新しいオフロードバイク「KLX230」正式発表! アクティブに“林道ツーリングを楽しめる”注目モデルが11月27日発売へ
カワサキの新しいオフロードバイク「KLX230」正式発表! アクティブに“林道ツーリングを楽しめる”注目モデルが11月27日発売へ
VAGUE
レクサスが新型「ES」世界初公開! デザイン刷新&物理ボタン廃止!? 一文字ライト採用でよりスタイリッシュに! 中国・広州ショーで披露
レクサスが新型「ES」世界初公開! デザイン刷新&物理ボタン廃止!? 一文字ライト採用でよりスタイリッシュに! 中国・広州ショーで披露
くるまのニュース
WRC、来季Rally1車両のハイブリッド廃止が正式決定。FIA「もはや最善策ではない」と判断
WRC、来季Rally1車両のハイブリッド廃止が正式決定。FIA「もはや最善策ではない」と判断
motorsport.com 日本版
【MotoGP】「苦しいフィーリングは変わらない」マルケス、カタルニア・サーキットに再び苦戦。トップ争い厳しい?|最終戦ソリダリティGP
【MotoGP】「苦しいフィーリングは変わらない」マルケス、カタルニア・サーキットに再び苦戦。トップ争い厳しい?|最終戦ソリダリティGP
motorsport.com 日本版
“渋滞都市”京都が大変化!? 壮大な「堀川通バイパストンネル」計画が進行中 悲願の「信号ゼロ」実現までどこまで進んだのか
“渋滞都市”京都が大変化!? 壮大な「堀川通バイパストンネル」計画が進行中 悲願の「信号ゼロ」実現までどこまで進んだのか
くるまのニュース
ピレリF1、2026年レインタイヤの初テストを実施。アルピーヌのドゥーハンが走行
ピレリF1、2026年レインタイヤの初テストを実施。アルピーヌのドゥーハンが走行
AUTOSPORT web
ブレイズの二輪電動モビリティ「LIFE EV」、名古屋市のふるさと納税返礼品に
ブレイズの二輪電動モビリティ「LIFE EV」、名古屋市のふるさと納税返礼品に
レスポンス

みんなのコメント

7件
  • zab********
    梅澤春人の「カウンタック」思い出すよね…
    フェラーリよりも、個人的には…ランボルギーニの方が好きです。フェラーリは創業者エンツォの意に反して、「投機」「成金」「資産的価値」のイメージが強くなりすぎました。まだランボルギーニの方が「本当にこのクルマが好きだ!!」というオーナーが多い気がします…
    まぁ、自分には宝くじでも当たらない限り「縁の無い」クルマですけど(笑)
  • エガちゃんねらー
    クンタッチ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

-万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
カウンタックの車買取相場を調べる

ランボルギーニ カウンタックの中古車

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

-万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村