雨の日にすべる「あの」継ぎ目が……
首都高速では事故の発生を未然に防ぐ対策を第一に、四輪、二輪区別なく様々な対策が実施されています。
【画像】首都高が実施している二輪車安全対策を画像で見る(10枚)
実際に、首都高の統計データによると、それらの対策もあってか、2023年度の二輪車の事故は過去5年で最小件数(2020/157件、2021/180件、2022/185件、2023/154件)となっていますが、対策の一つとなるのが路面が濡れている状況などでは特に滑りやすい鋼製フィンガージョイント(道路の継ぎ目に使用されている“くし形”の伸縮装置)のすべり止め。
これは、表面被膜を施すことで対策が施されていますが、首都高の担当者にうかがったところ、「同対策は2019年度から施工が開始されました。当時、フィンガージョイント付近の事故状況を確認した上で施工箇所が選定され、それら箇所については全て実施済みとなっております。今後の予定については、二輪事故状況等を確認しつつ検討いたします」と話します。
また、首都高ではジョイント箇所をなくす「ノージョイント化」も進められており、ショックのないスムーズな走行を実現し、騒音や振動を少なくする効果が期待されています。
段差を無くし、視覚的効果でコーナーを認識
もう一つの対策として施されているのが、カーブ部の「カラー舗装延伸」で、従来はカーブ内で薄層舗装が始まっていたものをコーナー手前まで延長。
これにより、すべり止めにプラスして、コーナー中の段差を無くすことでバイクの挙動が安定し、転倒リスクの軽減、ライダーの不安解消が見込まれるといいます。
また、これまではすべり止めとしての利用が主な目的だったとのことですが、大橋ジャンクションなどの一部箇所では、目的の路線への分かりやすい誘導の意味も込めて導入されており、「海側は青、山側は赤」などといったように、案内看板の色とあわせて運用する機会も増えているといいます。
カラー舗装延伸について首都高の担当者に話をうかがったところ、「フィンガージョイントと同様に必要と思われる箇所では実施済みとなります。今後の予定については、二輪事故状況等を確認しつつ検討いたします」と話します。
なお、首都高ではこうした対策の方針を立てる際にはアンケートや利用者の意見を参考にしているとのことで、利用者が走行する際に不安に感じる内容などを調査。改善してほしい箇所がある場合には同社のwebサイトに設けられたグリーンポストなどを用いて意見を伝えるのも有効な手段となっています。
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