フェラーリジャパンは、2019年2月13日に「モンザSP1」を、日本で初めてお披露目した。「フェラーリ史上もっともパワフル」と、うたう810ps(596kW)の6.5リッターエンジンを搭載するモデルだ。
スタイリングも印象的だ。来日したフェラーリのマーケティング担当者であるファビオ・メネゴン氏は、「1948年の166MMや1950年代の750モンザをモチーフにしました」と、述べる。
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小型のフルオープンスポーツカーのことを「バルケッタ(小舟)」と呼ぶが、これはフェラーリの創始者、エンツォ・フェラーリが最初に言い出したという。モンザSP1も、バルケッタスタイルだ。滑らかで美しいオープンボディが特徴である。
モンザSP1はひとり乗りで、まさに1950年代のレーシング・フェラーリのようだ。ドライバーの後頭部を保護する背後のふくらみも、1950年の「375F1」から続く伝統を、現代的にリデザインしたものだ。
F1との関係性でいうと、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使うモンザSP1のシャシーとボディはフォーミュラマシンに近いという。クラムシェル型のボンネットは大きな一体構造のCFRP製。いかにも剛性が高そうだ。
モンザが発表されたのは2018年秋のパリ自動車ショーだった。そのときは、今回日本でお披露目されたモノポスト(1人乗り)のモンザSP1と、2座のモンザSP2が飾られた。
左右つながったリアコンビネーションランプのデザインは、「テールライト・アッセンブリーがフェンダーから流れ出て、ボンネットを囲むような一筋のラインを創出し、アッパーシェルがまるで独立しているかのような印象を与える目的がある」と、フェラーリは説明する。
古典的な要素を現代の技術で表現したのは、フェラーリのスタイリングセンターによる仕事という。とはいえ、2000年にピニンファリーナが発表したコンセプトモデル「ロッソ」とのつながりも感じさせるのが面白い。
一見すると、コクピットはウィンドシールドを持たないように見えるが、じつは前端部分の整流効果によって、走行中の風は頭上を流れていくように設計されているという。クラシカルな雰囲気を持ちつつ、バーチャル・ウィンドシールドのような新しい技術が採用されているのは、リアルスポーツカーを手がけるフェラーリならではだ。
フェラーリは、モンザSP1を別名「イコーナ」と呼ぶ。イタリア語で「アイコン」を意味する。つまり、フェラーリの伝統を活かし、アイコン的な要素をちりばめたスペシャルモデルであるのだ。
「最新の技術で作られたモデルですが、いっぽうで1950年代に活躍したレーシングカーのイメージを与えたいと考えました。そこで、ロロピアーナとベルルッティに協力してもらってウェアを開発しています」と、メネゴン氏は語る。
ウェアを開発したときのイメージキャラクターは、1950年代にフェラーリで大活躍した英国人ドライバー、マイク・ホーソーンだ。「ボウタイでレースをしていたホーソーンのスタイルを活かそうと考えました」と、メネゴン氏は話す。
東京に持ちこまれたモンザSP1は、シート表皮もベルルッティのレザーだった。「パティーヌ」と呼ぶ独自の染色技法で仕上げたベネチアンレザーと呼ばれるもので、こんなに美しいシートは見たことがない……と、思うような仕上げである。
メネゴン氏は、「ベルルッティのレザーを一部に張ったCFRP製のドライビングヘルメットも用意します。運転をさまざまな形で楽しんでもらいたい……といった思いを込めたのがモンザSP1です」と述べた。
さきにも触れたがフロントにミドシップされて後輪を駆動するV型12気筒エンジンは、「812スーパーファスト」のエンジンをチューンナップしている。イタリア式表記だと810cv(596kW)の最高出力と710Nmの最大トルクを発生し、静止状態から100km/hまでに要する時間はわずか2.9秒である。
モンザSP1およびモンザSP2の車両価格は、どちらも100万ドルを超えるという。また、合計500台未満とされる予定生産台数は全量完売と報道されている。ちなみに、2019年から生産が始まる2つのモデル(のいずれか)を注文したのは、「招待制」によってフェラーリからコンタクトのあったロイヤルカスタマーという。
「イコーナのプロジェクトはこれで終わったわけではありません。またなにか違うかたちで挑戦したいと考えています」
最後にメネゴン氏は、将来への期待を持たせて結んだ。
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