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ホンダ「ヴェゼル」ベースのEVで中国ではすでに2世代目!「ホンダe:NP1」ってどんなクルマ?

掲載 更新 2
ホンダ「ヴェゼル」ベースのEVで中国ではすでに2世代目!「ホンダe:NP1」ってどんなクルマ?

日本でホンダの電気自動車といえば「ホンダe」のみだが、中国ではすでにヴェゼルベースの「2代目」の電気自動車が販売されている。この事実からも中国のBEV(バッテリー電気自動車)の普及の早さを感じる。中国でホンダ製EVはどんなクルマに仕上がっているのだろうか。

中国におけるホンダの立ち位置

ヴェゼルのEV版かと思いきや。ホンダがSUVの新型EV「e:Ny1」を披露。2023年秋より欧州で発売

ホンダは2023年4月、自社が掲げるEV政策のアップデートを発表した。以前は「2040年までにEV・FCEV(燃料電池車)の販売比率100%」としていたのを、「2035年までにEVの販売比率100%」へと変更、実質的な前倒しとなったことになる。

これには中国市場において急速的に拡大する電動化需要が裏にあり、そこで培った経験を世界中の市場へ広げる狙いがある。なので、中国市場はホンダのBEV(バッテリー電気自動車)事業にとって起死回生のチャンスを図る存在と言っていいだろう。

ホンダのBEVと聞くと、日本では2020年に発売されたコンパクトカーの「ホンダe」が真っ先に思い浮かぶだろう。実際のボディサイズはコンパクト感があまりないが、それでもパッケージングや乗り味、そして実際に走る際の制御はとても完成度が高い。

日本であまり売れている印象がないのは、まだ多くの人がBEVの価値は「航続距離」にあることを重視しているからかもしれない。その観点から考えるとホンダeの航続距離259km(WLTC)で495万円とは「コスパがいまいち」と考えてしまうのだろう。

初代「ヴェゼル」ベースのBEVは評価いま一歩だった

一方、中国では2018年より小型SUV「ヴェゼル」をベースとしたBEVを数モデル発売している。ここで軽く、中国独特の販売スタイルをご紹介しておきたい。

ホンダは中国において広州汽車との「広汽ホンダ」、そして東風汽車との「東風ホンダ」の2つの合弁会社を通じてホンダ車の生産と販売を中国国内でおこなっている。トヨタやフォルクスワーゲンなどと同様、ひとつの車種をデザインと車名を変更した姉妹車としてそれぞれの合弁会社から販売する形態だ。例えば、広汽ホンダの「フィット」は東風ホンダの「ライフ」、「インテグラ」は「シビック」、「アコード」は「インスパイア」、「ヴェゼル」は「X-RV」となる。

ホンダは今まで広汽ホンダの「理念」ブランドより「VE-1」、東風ホンダの「思銘」ブランドより「X-NV」「M-NV」といったBEVをリリースしてきており、そのどれもが初代ヴェゼルをベースとしている。だが、初代ヴェゼルの登場は2013年、そしてこれらのBEVの登場は2018~2020年となるため、設計がやや古いことは否めないだろう。

それもあってか初代ヴェゼルベースのBEVたちは市場においてそこまでプレゼンスを発揮できずにいた。今でも廉価モデルのBEVとしてひっそりと販売されているが、爆発的に売れているわけでもない。

2代目ヴェゼルをベースにした新世代BEV、満を持して登場

そこでホンダが2021年に投入したのが電動サブブランド「e:N」シリーズだ。第一弾モデルは広汽ホンダから「e:NP1」、そして東風ホンダからは「e:NS1」として販売され、これまではイマイチ垢抜けない印象だったホンダの電動化政策を刷新させたのである。

e:NP1/e:NS1は先述の中国向けBEVと同じくヴェゼルをベースとしているが、今回は2021年に登場したばかりの2代目ヴェゼルとなり、中国の消費者が気にする「先進性」も十分だ。

また、ベースとなるヴェゼルを開発する段階でe:NP1/e:NS1を見据えた設計もおこなっているだろうから、単に年数の経過したモデルを無理矢理BEVに仕立て上げたのではないというのは、実際に試乗してもなんとなく感じられた。

ちなみに「e:N」シリーズは当初中国向けのサブブランドとして案内されていたが、のちにe:NP1/e:NS1の欧州向けモデル「e:Ny1」が発表されたので、どうやら世界戦略サブブランドとして展開していくつもりなのだろう。

Vol.2へ続く

ホンダ e:NP1(53.6kWhモデル)

全長:4,388mm 全幅:1,790mm 全高:1,560mm ホイールベース:2,610mm 車両重量:1,652-1,686kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:136Wh/km(CLTCモード) 一充電走行距離:420km(CLTCモード) 最高出力:134kW(182ps) 最大トルク:303 Nm(31.61 kgm) バッテリー総電力量: 53.6kWh モーター数:前1基 トランスミッション:1速固定式 駆動方式:FWD フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:トーションビーム式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ディスク タイヤサイズ:前225/50R18、後225/50R18 最小回転直径:5.7m 車両本体価格:約3,498,000円

ホンダ e:NP1(68.8kWhモデル)

全長:4,388mm 全幅:1,790mm 全高:1,560mm ホイールベース:2,610mm 車両重量:1,683-1,696kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:136Wh/km(CLTCモード) 一充電走行距離:510km(CLTCモード) 最高出力:150kW(204ps) 最大トルク:303 Nm(31.61 kgm) バッテリー総電力量: 68.8kWh モーター数:前1基 トランスミッション:1速固定式 駆動方式:FWD フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:トーションビーム式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ディスク タイヤサイズ:前225/50R18、後225/50R18 最小回転直径:5.7m 車両本体価格:約4,358,000円

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みんなのコメント

2件
  • fox
    ホーム to ホームで 510 km 超えの走行は年に数回あるけれど高速道路を利用している。途中休憩時に充電できるならば現実的なスペックだなあ。
  • kqv********
    同クラスの車種で最もバッテリー容量があるのに最も走行距離が短く最も高価な
    極めてコスパの悪い車の事か。全く売れないだろうね。
    こんな低性能な車を発表してホンダは何を考えているのか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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