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9月12日登場のカローラセダン&ワゴンの1.2Lターボは6速MTのみ! なぜ伝統のGTではなくW×B?

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9月12日登場のカローラセダン&ワゴンの1.2Lターボは6速MTのみ! なぜ伝統のGTではなくW×B?

 W×Bは若者に訴求できるグレード名だが……

 9月17日発表予定で、いよいよ次期型カローラセダンおよびツーリング(ステーションワゴン)が世の中にお披露目される。すでにお伝えしている通り、次期カローラセダン&ツーリングは3ナンバーサイズとなるが、全長、全幅、ホイールベースはグローバルモデルよりサイズダウンされた、“日本国内専用ナローボディ”を採用する。

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 スタイリングはすでに中国や北米などでデビューしているグローバルモデルに準じたイメージとなり、すでに日本国内でも次期型の“先兵”としてデビューしているハッチバックボディの“カローラスポーツ”の、それぞれセダン版とステーションワゴン版と考えればわかりやすいだろう。

 グローバルモデルがデビューしたころから最近まで、国内仕様は1.8リッターベースのHEV(ハイブリッド エレクトリック ビークル/トヨタではHVとしている)と、カローラスポーツ同様に1.2リッター直4ターボエンジンがラインアップされるとなっていた。確かに次期型セダン&ツーリングでも1.2リッターターボは設定されるが、カローラスポーツではCVTもあるのに対し、セダン&ツーリングは6速MTのみとなり、しかもW×B(ダブル バイ ビー)グレードしか設定されない特別グレード扱いとなるようで、一般的なガソリン車には1.8リッターバルブマチック付エンジンとなる2ZR-FAE型が搭載される。

 つまり、従来カローラシリーズの定番ともいえる1.5リッターエンジンがなくなり、メインユニットはハイブリットユニット、ガソリンエンジンともに1.8リッターへ排気量アップされるのである。

 カローラスポーツでは1.2リッターターボにもCVTが設定されているのに、セダン&ツーリングでは1.2リッターターボはW×Bのみ、かつ専用ユニットでMTのみの設定とすることで、より際立たせているように見える。

 しかし、W×BにはHEVだけでなく、1.8リッターガソリンエンジン搭載のCVT仕様も設定されている。

 それならば、いっそのこと1.2リッターターボエンジンを搭載する仕様には“GT”と名乗らせれば、“セダンGT復活”ということで、よりインパクトを与えることができるように見える。ただGTにすると、「懐かしいなぁ」と年配層が注目してしまうおそれがあるので、若返りを強調するためにもあえてW×Bのままにしたのかもしれない。

 しかし、ただでさえ少ない若年層の運転免許保有者の大半はAT限定免許なので、仮に1.2リッターW×Bに若い人が興味を持っても、3ペダルMT車を購入して運転するためにはMT車が運転できるように免許証の“限定解除”試験を受けなければならない。若者を意識するならば、6速MTだけではなくデュアルクラッチミッションや6速または8速ATも採用したほうが良かったのかもしれない。

 それならば、GTと名乗り年配層を引き寄せたほうが、MT専用車という特別感をより効果的にアピールできるように考えるのだが……。

 もしくは対象年齢に上限をつけ、発売後しばらくの間となる期間限定として、“1.2リッター W×B若者購入キャンペーン”と銘打ち、一般的なMT免許への限定解除にかかる費用相当のキャッシュバックキャンペーンを展開するというのも、注目も浴びるので販売促進にもより効果的なものとなると考える。

 歴代の走り好きに愛されていたのがGTグレード

 セダンにGTグレードが初めて設定されたのは、最後のFR方式となった4代目となる。以降FFとなった5代目、6代目、7代目、8代目(後期のみ)まで設定されていた。スポーツツインカムを搭載するカローラシリーズといえばレビンシリーズが圧倒的な存在感を見せるのだが、セダンGTも販売台数こそ少ないながらも根強い人気を持っていた。(写真は4代目 1500GL)

 昔筆者の知り合いだった取り扱いディーラーのメカニックが、6代目のセダンGTに乗っていたのだが、GTエンブレムをあえてはずし、ファミリーグレード風に見た目を“デチューン”して乗っていた。「ファミリーグレードと見せかけておきながら、中身はGTという羊の皮を被った狼感を強調した」と語ってくれた。

 一方で、7代目セダンの1.3リッターエンジンを搭載した3速AT仕様の廉価グレードに乗っていた知人はたまたま、カローラにしては大径タイヤに真っ赤なアルミホイールを譲り受け、タイヤを履き替えて乗っていたら、ボディカラーがGTで好まれていた紺系だったこともあり、GTと間違われて三菱ランサーエボリューションやスバル・インプレッサWRXに追っかけられたという話も聞いたことがある。

 7代目が“やりすぎカローラ”と呼ばれていたほど、内外装の質感がかなり高かったのだが、その次の8代目はコスト削減を優先に開発されたこともあり、見劣りが激しく販売の勢いもいまひとつだった。そこでマイナーチェンジでは質感の大幅向上をはかるとともに、マイナーチェンジ前にはいったん廃止となったGTに6速MTを設定して復活させている。それだけセダンGTはカローラセダンのある種シンボリック的な存在でもあったのだ。

 もしかしたら、アウディS3の上にRS3があるような感じで、1.2リッターW×Bより、さらなる専用チューンを施した、ハイパフォーマンスモデルの登場予定があるので、そのモデルにGTと名乗らせようとしている……というのは少々考えすぎのようだが、実現したら3ナンバーサイズとなった、新世代のカローラの方向性をより強調できるかもしれない。

 いずれにしろ、1.2リッターターボを専用搭載し、6速MTのみの設定にしているのだから、W×Bとは異なるグレード名を与えたほうが良かったのではないかと考える。

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