■ホンダの北米向けプレミアムブランド「アキュラ」は新たなSUVとは
2024年11月21日より開幕したロサンゼルスモーターショー2024にて、ホンダの北米向けプレミアムブランド「アキュラ」は新たなSUVを初公開しました。
いったいどのようなクルマなのでしょうか。
【画像】超カッコイイ! これが新型クーペSUV「ADX」です!(77枚)
アキュラは1986年に北米市場をターゲットとしたホンダのプレミアムブランドとして設立されました。
日本メーカーのプレミアムブランドというと日産の「インフィニティ」やトヨタの「レクサス」、そして計画が中止となったマツダの「アマティ」がありますが、ホンダはそれらに先がけて誕生、日本メーカーの海外向け高級車におけるパイオニア的存在となりました。
ブランド設立当初はミドルセダン「レジェンド」とコンパクトスポーツ「インテグラ」の2本立てで展開、初年度で合計10万9000台を販売しました。
高級車ながらアメリカ国内生産をアピールした手法が消費者の心を掴み、アキュラは着実とその台数を伸ばしていきます。
1990年には日本初の市販スーパーカーとして名高い「NSX」が登場し、F-1といった数々のモータースポーツ参戦経験からフィードバックされた驚異的な性能は誰しもの憧れの存在となりました。
現在、アキュラではコンパクトSUV「RDX」、ミドルSUV「MDX」、純電動SUV「ZDX」、高級セダン「TLX」、そしてスポーツセダン「インテグラ」の5車種を展開しています。
特にインテグラは2022年に約21年ぶりの復活を果たしたこともあり、そのニュースは日本でも大きな話題を呼びました。
復活の翌年にはハイパフォーマンスモデル「タイプS」も投入され、ホンダ愛好家の間で高い人気を誇ります。
そんなアキュラですが、2024年11月にはRDXよりも小さいSUV「ADX」を新たに発表、ロサンゼルスモーターショー2024にて初公開しました。
ADXは全長4719 mm x 全幅1842 mm x 全高1621 mm、ホイールベース2654 mmのボディを持ち、北米アキュラ史上最小のSUVとなります。
プラットフォームは日本でも販売されている「ZR-V(北米ではHR-Vとして販売)」をベースとしていながらも、アキュラを冠するにふさわしい洗練されたデザインと走りを実現させています。
パワートレインにはアキュラ インテグラやホンダ シビックでお馴染みのL15C型1.5リッター直列4気筒VTECターボエンジンを搭載し、スポーツ走行に適したチューニングを施したCVT(無段変速機)と組み合わせると言います。
駆動方式は前輪駆動を基本とし、四輪駆動モデルも用意されるとのこと。
走りにさらなる磨きをかけるため、フロントサブフレームには軽量アルミ素材を使用、高い剛性と安定感を実現しています。
また、CVTながらハンドル裏にはパドルシフトも装備しており、ドライバーは自由自在に好きなタイミングで変速できると言います。
インテリアはインストルメントパネルとして10.2インチディスプレイ、そしてセンターディスプレイとして9インチのタッチディスプレイがダッシュボード手前に鎮座。
Apple CarPlayやAndroid Autoといったスマートフォン連携機能はもちろんのこと、車内Wi-Fiや出力15 Wの無線充電、上級グレードは後席向けにUSB-Cポートを2つ追加するなど、若い購買層をターゲットとした充実の装備内容を誇ります。
オーディオにはデンマークの音響機器メーカー「バング・アンド・オルフセン」を採用、15個のスピーカーに8.8インチサブウーファーと16チャンネルアンプで構成されるサウンドシステムが極上の音響体験をもたらします。
グレードはベースグレードと「A-Spec」、そしてA-Specをさらに豪華にする「Advance Package」の計3種類で構成されます。
全車ともにパワートレインに変更はありませんが、A-Spec以上は19インチアルミホイールに電動パノラマムーンルーフ、ベンチレータ付きフロントシート、LEDフォグランプといった装備が標準で搭載されています。
また、Advance Packageでは4つのドライブモードに加えて個人設定を保存できる「Indivisual」モードの追加、インフォテインメントシステムへのGoogleやAmazon Alexa内蔵、ヒーター付きステアリング、電動格納ドアミラー、前後駐車センサー、そしてバング・アンド・オルフセンのオーディオシステムなどが装備されます。
※ ※ ※
米国での販売価格はまだ発表されていないものの、価格帯は3万ドル半ば(約520万円前後)とアナウンスしており、発売は2025年初頭開始とのこと。
アキュラはこれ以外にも、2024年8月に発表した純電動SUVコンセプト「パフォーマンスEVコンセプト」も同じロサンゼルスモーターショーのブースで展示しました。
このモデルはホンダが独自で開発した新開発のEVプラットフォームを採用する最初のモデルとなり、市販モデルは2025年末からアメリカ・オハイオ州にあるメアリーズビル工場で生産されます。
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