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【タフト、試乗してみた】ダイハツ・タフト 価格に対する走りの実力 内装の出来ばえを評価

掲載 更新 33
【タフト、試乗してみた】ダイハツ・タフト 価格に対する走りの実力 内装の出来ばえを評価

ファミリー用途前提、とは言い難いが

text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)

【画像】内装も凝っているタフト 気になるハスラーと比較【詳細】 全86枚

photo:Sho Tamura(田村 翔)

ダイハツから登場したタフトは流行りのクロスオーバーSUVでもあり、嗜好的要素の濃い実用車でもある。

現行タントから採用されたDNGAプラットフォームで開発され、極短オーバーハングなどの高スペース効率もそのまま継承。

一見するとロングノーズのようだが、フロントドア開口位置はタントほぼ同じであり、タントからクォーターウインドウを取り払いフロントウインドウ位置を後退させたと思えばいい。

また、全高設定はムーヴと同じ。最低地上高が増加しているが室内高は10mm低下したに過ぎず、スペース効率は実用志向のハイト系ミニと同等なのだ。

ただし、ファミリー用途前提の設計とは言い難い。

タントやムーヴに採用された後席スライド&リクライニングや格納時のダイブダウン機構はは採用されず、単純な分割可倒式となっている。

最大積載と積載の多様性からすれば退歩だが、タフトは2名+荷室という使い方を重視。後席周りのトリム設計を荷室の延長とするなどそのコンセプトがインテリアにも表れている。

それをして後席機能を簡素化した理由にはならないのだが、大柄な男性の4名乗車にも十分な居住性を備えているので目くじらを立てる必要はないだろう。

コストダウンの影 CVT影響少ない

後席機能の簡略化も1つだが、タントではNA車にも採用されるワイドレンジ型のD-CVTがタフトはターボ車に限定。

そんな厳しいコスト管理があればこそ大開口ガラスサンルーフのスカイフィールトップの全車標準装着が可能になったのだろう。

開閉機構はないが、前席頭上の大半を締めた開口部の開放感は圧倒的だ。

ドアミラー確認等で視線を移した時に視野に空まで入るのはとても新鮮な感覚であり、グラスキャノピーを思わせる乗車感覚を味わえる。

自然の中を走る醍醐味をより深くが本論だろうが、見慣れた街並みも違って見える。

コストダウンの影が気になるNA車の走りだが、CVTの影響は意外と少ない。D-CVTに比べて高ギア比側の上限が約25%低く、80km/h時の最低エンジン回転数はターボ車よりも500rpm高くなる。

エンジン回転数は余力感に影響するが、実際に余力がなく結果的にパワースペックに最適なところに収まる。

高速域での加速や登り勾配に対するダウンシフトは頻繁であり、常用回転域も高め。それでも無闇に高回転を維持しないのは素直なトルク特性と巧みな変速制御の賜。

NAの軽乗用では水準を多少上回る余力感を示した。

高速道走行は必須条件の1つ いかに

都市部のユーザーがアウトドア趣味のレジャーとなれば高速道走行は必須条件の1つ。

高速巡航での扱いやすさや余力感を求めるなら軽乗用ではターボが必須。タフトが狙う用途ならターボ車が標準と考えてもいいだろう。

タント以後導入された新世代エンジンはNAもターボも浅い踏み込みでのトルク立ち上げとCVTと連携して回転を抑えてトルクを先行させた力強さが特徴。

タフトのターボ車も同様で巡航時は2000-2500rpmを基準とし、高速での急加速などを除けば滅多に4000rpmを超えない。

大人しく街中で走らせるならNA車に対するアドバンテージは僅かだが、高速では加速性能も余力も1クラス上の実力があり、スペックから想像する以上の高速長距離適性を示した。

しかも、ターボ車には全車速型ACCと走行ライン制御型LKAが標準装着されているのだ。

NA車の上級グレードにもOP設定されるが、こちらはACCの追従機能がパワーの余裕のなさに足を引っ張られていたが、ターボ車はしっかりと車間距離が制御できて、エンジン回転数も落ち着いていた。

LKA作動時の操舵感に多少の違和感を覚えたが、遠出する気になる走りだ。

日常用途の使い勝手/経済性を軸脚に

荒れた路面でも角のある突き上げ感が少なく、唐突な横Gの変化で同乗者を振り回し事なく。

タウンユースでの穏やかな走りを軸にしたフットワークは高速域で腰の据わった安定感には乏しい。

ただし、荒れた高速コーナーで横Gが増しても方向性の乱れは至って少ない。横Gに応じて安定性が高くなる特性だ。これも高速適性のポイントの1つだ。

この試乗では4WD車が用意されなかったのだが、4WDシステムは軽乗用では標準的なVCU方式を採用するもののブレーキLSDを用いたグリップサポート制御と190mmの最低地上高があれば多少荒れた程度の未舗装路くらいは大丈夫だろう。

レジャー&ツーリングを狙うには悪くない。

ただし、日常用途での使い勝手と経済性を軸脚にするのが大前提。アウトドア趣味に傾倒するなら上級クラスのSUVを選んだほうがいい。

ターボGの価格はFFで約161万円、4WDで約173万円。装備揃えのGとの価格差は約8万円なので、高速ツーリングまで視野に入れれば考えればターボ車が買い得である。

プレ&ポストファミリーに適したモデルであり、中でも日常使用の機会も増えてなお多様な楽しみも求めるリタイヤ世代にも最適だ。

ダイハツ・タフトのスペック

2WD Gターボ

価格:161万円
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1630mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:25.4km/L(WLTCモード)
CO2排出量:91g/km
車両重量:840kg
パワートレイン:直列3気筒658ccターボ
使用燃料:レギュラーガソリン
最高出力:64ps/6400rpm
最大トルク:10.2kg-m/3600rpm
ギアボックス:CVT
乗車定員:4名

2WD G

価格:149万円
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1630mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:25.7km/L(WLTCモード)
CO2排出量:90g/km
車両重量:830kg
パワートレイン:直列3気筒658cc
使用燃料:レギュラーガソリン
最高出力:52ps/6900rpm
最大トルク:6.1kg-m/3600rpm
ギアボックス:CVT
乗車定員:4名

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みんなのコメント

33件
  • 免許取り立て、若い、もしくは、老後と考えたとき、男性をひきつける軽自動車って難しい。
    NBOX人気といっても、それは車の個性ではなく質感でひきつけているだけに見える。
    男性が好むガジェット感、ギア感、必殺技感?(大型サンルーフ)で、若い層に人気出ると思う。
    ハスラーの高め編みこんできた質感もいいけど、こういうストレートな訴求も好きだ。
  • 誤字脱字ありの稚拙な文章ですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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