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信頼回復へいざ勝負の年 フェアレディ GT-R…日産2022年登場の6台を詳報

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信頼回復へいざ勝負の年 フェアレディ GT-R…日産2022年登場の6台を詳報

 今年2021年、そして2022年に登場が目されている日産車は以下の一覧の通りとなる。実に11車種。対決を煽るではないが、これはベストカーで報じているトヨタのラインナップにも引けを取らない数だ。

 かつて日本軽視と呼ばれた状況から考えれば口元が綻んでしまいそうだが、未だに懐疑的な見方もあるのは事実だし、問題はその中身だ。ここでは、2022年にラインナップされている6台について詳報したい。

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●日産2021年&2022年ラインナップ一覧
・新型軽EV(2021年2月)
・アリア(2021年6月)
・セレナ(2021年10月)
・エクストレイル(2021年10月)
・IMQ(2021年12月)
・フェアレディZ(2022年3月)
・新型コンパクトミニバン(2022年6月)
・エルグランド(2022年8月)
・GT-Rファイナル(2022年11月)
・フーガ(2022年12月)
・シルフィ(仮称・2022年12月)

【画像ギャラリー】いずれ劣らぬビッグネーム! 2022年登場の日産車をギャラリーでチェック!!

※本稿は2021年1月のものです
文・予想CG/ベストカー編集部、写真/NISSAN、MITSUBISHI、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2021年2月10日号

■405ps+6速MTで日産復活へ猛ダッシュ 日産 新型フェアレディZ(2022年3月デビュー)

 日本国内市場における存在感回復を急務とする日産。

 昨年はキックス、そして新型ノートの投入で久々に注目を集めたが、やはりユーザーに真の復活を印象づけるには、元気かつ魅力的なスポーツモデルの投入しかない。そう、新型フェアレディZだ。

 昨年9月に公開された新型フェアレディZ。全長4382×全幅1850×全高1310mm(プロトタイプ)のボディは、伸びやかで美しいロングノーズスタイルとされつつも、どこかコンパクトにも思えるという、不思議な印象を見る者に与える。

初代S30型をイメージさせるディテールを与えられた7代目、新型Z。デコラティブなスープラとは対照的に、シンプルなラインでまとめられている

 そのボディに搭載されるエンジンは、現行スカイラインにも搭載されている3L、V6ツインターボのVR30DDTT。

 304ps仕様もあるが、上級グレードには400Rが積む405ps仕様が搭載されることになるはずだ。

実は全長が約120mm長い以外は、現行型とさほど大きさは変わらない

日本刀をイメージしたシルバーのモールディングが目立つリアスタイル。リアコンビランプは4代目、Z32型を彷彿とさせる

 また、このパワフルなエンジンに組み合わされるミッションに、6速MTが用意される点も注目。

 ライバルのスープラRZが8速ATのみということを考えると、スープラ以上にドライビングプレジャーを追求した性格とされていることが、このことからも容易に想像できる。来年3月の登場が、今から待ち遠しい。

ドライバーに向け、角度をつけて設置された3連補助メーターなど、すべてがドライバーのために作られたコックピット

■48Vマイルドハイブリッドでビッグマイナーチェンジ! 日産 GT-Rファイナル(2022年11月デビュー)

 CAFE(企業別平均燃費基準)規制については、リーフに代表されるピュアEV、さらに電動化の嚆矢として車種ラインナップをイッキに増強していく計画のe-POWER車でクリアできる可能性が高いのだが、2021年以降強化される騒音規制のクリアが困難なため、現行システムのGT-Rは2022年以降の継続生産が困難になる。

2022年に20台程度の限定生産となるGT-Rファイナルの価格は4000万円程度になるといわれる(画像はベストカー編集部による予想CG)

 V6、3.8Lツインターボを搭載するピュアな内燃機関パワーユニットのGT-Rはこれで幕を閉じることになる。

 だが最後に文字通り「ファイナルエディション」として、GT3レーシングマシンのエンジンをベースに手作業で組まれた720ps仕様のスペシャルVR38DDTTを搭載するモデルが限定生産される計画。

 価格は4000万円級と言われ、生産台数は20台程度というレアモデルとなりそう。

 これでGT-Rの歴史にピリオドが打たれるのかというと、実は「次の一手」が用意されている。

 それがGT-Rハイブリッドだ。

 R35GT-Rの基本プラットフォームを活かしながら、3.8Lツインターボに48VISGを組み合わせてマイルドハイブリッド化する。

GT-Rは48Vマイルドハイブリッド化で2024年まで生産される(画像はベストカー編集部による予想CG)

 中間域のトルクをモーターでカバーすることで燃費を稼ぎながら、エンジン音もマイルドにして騒音規制をクリアするのが狙い。

 2022年末にビッグマイナーチェンジで登場の計画だ。

CAFEによる燃費規制もさることながら、騒音規制が大きなネックとなるGT-R。48Vマイルドハイブリッドの採用で、エンジン特性を見直して騒音規制をクリア。2022年後半ビッグマイナーチェンジ(画像はベストカー編集部による予想CG)

■上質感を武器にライバル追撃へ! 日産 新型エルグランド(2022年8月デビュー)

 2010年にデビューした現行型は2020年10月にビッグマイチェンを施され、なんと10年以上ものロングスパンモデルとなっているのは周知のとおり。ライバルとなる同じLクラスミニバンのアルファード/ヴェルファイアには遠く及んでいないのが現状だ。

 ここまで現行モデルが改良されないまま現在まできているのも、そもそも日産のグローバル戦略における日本市場のプライオリティが低い時期があったためだとされているからだ。

 しかし、経営体制が刷新された日産は戦略を見直すことにし、エルグランドは2022年、ようやく次期型モデルにバトンタッチされることになる。手ごわい仇敵、アルファードを追撃することになりそう。

どっしりと構えたスタイルのなかにシャープさを併せ持つ新型エルグランドのボディデザイン(画像はベストカー編集部による予想CG)

 エクステリアは、2代目までのFRからFFに変更された3代目から続く基本的なプロポーションを継承。

 アルファードよりもシャープで個性的なスタイルとなり、フロントマスクも新世代日産モデルに共通するVモーショングリルを採用し、押し出し感の強さを前面に打ち出してくる。

 Lクラスミニバンらしく、3列目シートは現行モデル以上にゆったりと座れる作りが特徴で、豪華なインテリアの質感は格段に向上し、1列目と2列目シートにはロングスライドが採用される。

 ドライバーにも後席に乗る人にもエルグランドらしい満足感を与えてくれるはずだ。

 注目はパワートレーン。直4、2.5Lガソリンは搭載がほぼ決まりだが、1.5Lターボ+前後2モーターのe-POWER搭載も噂されている。これは楽しみだ!

2020年7月に発表されたEV、アリアやスカイラインでも採用されている最新のプロパイロットが採用される

■EVフラッグシップサルーンへ! 日産 新型フーガ(2022年12月デビュー)

 こちらは日産のセダンで事実上フラッグシップモデルながらエルグランド同様、2009年に現行2代目モデルにフルモデルチェンジされながらいまだに販売され続けているフーガ。

 2020年に入ってからは月販100台以下という苦闘が続いているのだが、ようやく2022年に新型の3代目が登場する。

インフィニティの全車電動化を受け、新型フーガはEVサルーンとして生まれ変わる(画像はベストカー編集部による予想CG)

 現行型のハイブリッドモデルのパワートレーンはV6、3.5Lの1モーター2クラッチ方式のいわゆるストロングハイブリッドだが、新型は1.2Lのe-POWERに置き換えられる可能性も一時期取り沙汰されていた。

 しかし、北米ではインフィニティQ70として販売されるフーガだけに、インフィニティ同様にその電動化は必須。アリアから始まるアッパーミドルEV路線の旗手としてEVフラッグシップサルーンに生まれ変わるのだという。

2018年に発表された「Qインスピレーションコンセプト(写真)」のエッセンスが取り入れられる新型フーガ

■ピュアEVとして新生! 日産 新型シルフィ(仮称・2022年12月デビュー)

 電動化を一気呵成に推進する日産。シルフィクラスのミッドサイズ4ドアセダンのニューモデルをピュアEVで2022年内に国内投入の計画で開発を進めている。

 ネーミングはシルフィを踏襲するかの最終決定はまだで、新たな車名となる可能性もある。

新型シルフィ(仮称)。リーフのコンポーネンツを活用することで、EVのバリエーションを拡大することが狙いにある(画像は上海モーターショー2019で公開されたシルフィ)

■フリードとシエンタを追撃へ! 日産 新型コンパクトミニバン(2022年6月デビュー)

 5ナンバーサイズの3列シートミニバンはシエンタとフリードの2モデルで分け合っている形だが、そこに割って入るのが新型ノートをベースにした日産のブランニューモデルとなる新型コンパクトミニバンだ。

日産自慢のe-POWER採用で、シエンタやフリードといったコンパクト3列シートミニバンカテゴリーに打って出る日産のノートベース新型ミニバン(画像はベストカー編集部による予想CG)

 左右スライドドアを持つパッケージングがウリで、パワートレーンはノート同様に1.2Lのe-POWER専用車になる可能性が高いが、安価なガソリン仕様の設定も考えられる。

「小さくて広く、使いやすい」ライバル2台をどう迎え撃つのか、注目だ。

【番外コラム】新型エクストレイルにもPHEVがある?

 優れたシステムのHVは、確かに日産も欲しいところ。だが今年(2021年)に発売されると目されるエクストレイルには2LガソリンNAと1.2L e-POWERを導入する予定。その後にPHEV導入はあり得るか。 はたしてどうなる? ここでは以下に新型アウトランダーPHEVの展望をお届けする。

日産 エクストレイル

●EV走行可能距離はついに100kmに!? 三菱 新型アウトランダーPHEV(2022年秋デビュー)

 三菱は2021年2月に新型アウトランダーを北米で先行公開、既に北米での出荷開始も報じられている(2021年2月8日)。日本での正式発表は2021年秋頃になる見込み。

 遅れて登場する次期日産エクストレイルとプラットフォームおよび基本コンポーネントを共用するが、フロントフェイスには三菱独自のダイナミックシールドが採用され、より力強い外観とされている。

先行公開されている新型アウトランダーの画像。2019年のジュネーブショーで発表された「エンゲルベルクツアラー」のような外観が予想されるが、どこまで再現されるか。お目見えももうすぐだ

 本命のPHEVは1年後、2022年2月に登場する。パワーユニットは直4、2.4L+前後2モーターの構成。構成自体は現行から変わっていないが、発電効率アップのほか、騒音や振動対策も入念に施され、より上質なフィールとなることが予想される。

 また弟分であるエクリプスクロスPHEVが、スポーティなハンドリング性能で高く評価されたが、新型アウトランダーPHEVにも、このハンドリングフィールを味わえるモードが用意される。

 パジェロなき今、アウトランダーPHEVは日本市場におけるフラッグシップモデル。よいとされるものはすべて投入される方向にある。

 搭載するリチウムイオン電池の容量も増え、EV走行可能距離は現行の60kmから100kmにまで延長。この数値はRAV4 PHVの95kmを凌ぐものであり、購入者予備軍の背中を強く押すものとなるのは間違いない。

EV走行可能距離=100kmは、平均的ドライバーにおける1日の使用距離のほとんどをカバーできてしまう計算だ

 バッテリーの高性能&高効率化により、現行の2列5人乗りから3列7人乗り仕様も可能になるなど、ユーティリティ面でも進化する新型アウトランダーPHEV。ライバルとなること間違いなしのRAV4  PHVとの販売競争が今から楽しみだ。

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