スズキのソリオが、2020年11月の現行型登場以来、売れている。スズキらしい良心的な価格と高い使い勝手、明るく元気でキュートなテレビCMが話題となって、好調に売れ続けている。
そんなスズキソリオ、「ちょっと興味があるので販売店に行ってみようかな」と思ったときにまず知っておいたほうがいい情報あれこれをまとめました。お薦めグレード、エンジンラインナップ、装備、ライバル車、値引きなどを整理してお知らせします。
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文/諸星陽一
写真/ベストカー編集部、SUZUKI
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■2020年11月に登場した新型ソリオ
スライドドアをもつコンパクトカーとして人気のスズキソリオ。現行モデルは2020年11月発表、12月4日に発売された4代目。ボディサイズは全長3790mm×全幅1645mm×全高1745mm
ソリオは1997年に登場したワゴンRワイドにそのルーツを持ちます。その後1999年に登場した2代目は、ワゴンR+(プラス)の車名で登場。2代目は2010年までと11年の長い歴史をもちますが、同一モデルでありながら、2000年にワゴンRソリオと改名、2005年にソリオと改名するという珍しい経歴です。
現行モデルは2020年11月に登場した4代目で、登場後の変更などは行われていません。
現行ソリオに用意されるパワーユニットは1.2リットルの自然吸気4気筒で最高出力は91ps/6000rpm、最大トルクは118Nm/4400rpmを基本として、3.1ps/1000rpm、50Nm/100rpmのISG(モータージェネレーター)が装備されるマイルドハイブリッドモデルも用意されます。先代モデルに用意されていたフルハイブリッド(ストロングハイブリッド)は現行モデルには用意されていません。
ソリオのマイルドハイブリッドは減速時のエネルギーをリチウムイオン電池に充電し、発進をサポートする。WLTCモード燃費は18.4~19.6km/L
ソリオの人気はどんなものか? 2021年に入ってからの販売台数をチェックしました。データは下記のとおりです。( )内は(順位/前年比)となります。
1月:5446台(12位/149.5%)
2月:5082台(13位/128.6%)
3月:6089台(15位/106.8%)
4月:4966台(10位/205.8%)
5月:3159台(15位/276.6%)
6月:2509台(19位/96.0%)
1月~6月の販売台数は2万7251台で、これは前年比140%に当たります。半年間の販売台数を平均してみると、1月当たりの販売台数は4542台となり、目標販売台数の4000台を軽くクリアしています。
■ソリオの魅力
アイポイントが高く見晴らしの良い運転席。メーター横のディスプレイにはカメラが認識した道路標識等の情報が表示される(スズキ セーフティサポート装着車)
先代から全長を最大80mm延長し、後席の足元空間を拡大。リアシートには165mmのスライド機構を採用
ソリオの大きな魅力はサイズ感とパッケージングにあると言えます。世の中のクルマがどんどん大きくなっていくなか、ソリオは5ナンバーサイズを守ったままです。全長は3790mmで先代よりも80mm延長(バンディットは+70mm)、全幅は先代よりも20mm広がっていますがそれでも1645mmと5ナンバーギリギリまで広げていません。
都市部やバイパス沿いには広い道、広い駐車場が増えていますが、古い住宅街に入るとまだまだ道が狭いのは北海道を除けばどこに行っても同じです。日本の道を考えるとこのサイズは使い勝手がよく、ストレスを感じずに運転することができます。
ソリオのラゲッジスペース。リアゲート開口部の地上高は665mmと積み下ろしがしやすい
そして素晴らしいのは荷室空間の広さです。クルマの性能でエンジンやサスペンションのことはよく語られますが、じつはもっとも大切なのはパッケージング。乗れないクルマ、積めないクルマは役に立ちません。必要な人数が乗れて、必要な荷物が積めてこそのクルマです。
ソリオのリヤハッチは最大開口幅が1075mm、開口高が980mm、荷室床面幅が1020mm、5名乗車時の床面奥行きは550~715mm、2名乗車時だと1390mmという寸法です。リヤハッチが大きくねた最近のSUVは、積めそうで積めないということが起きますが、リヤハッチが垂直配置されるソリオはかなりしっかり荷物が積めます。
グレード展開を見ていきましょう。ガソリンエンジンモデルは「G」というモノグレードになります。マイルドハイブリッドモデルは「ハイブリッドMX」と「ハイブリッドMZ」の2種。グリルを大型化し上級感を向上したソリオバンディットは「ハイブリッドMV」というモノグレード展開になります。
専用のフロントグリルやアルミホイールを装備するソリオバンディット。ポジションランプとヘッドランプが2段に分かれた独特のデザインが特徴
ソリオには“スズキセーフティサポート非装着車”というレスオプションがあります。ガソリンGとハイブリッドMXに設定されていて、その名のとおりスズキセーフティサポートが装備されません。省略される装備は次のものです。
・デュアルカメラブレーキサポート
・誤発進抑制機能
・車線逸脱警報機能
・ふらつき警報機能
・先行車発進お知らせ機能
・ハイビームアシスト
・標識認識機能
・後退時ブレーキサポート
・後方誤発進抑制機能
・リヤパーキングセンサー
・アダプティブクルーズコントロール(ACC) [全車速追従機能付](ハイブリッドMXのみ)
レスオプションの価格はGがマイナス6万6000円、ハイブリッドMXがマイナス8万2500円です。ハイブリッドMXのほうが金額が大きいのはACC分というわけです。なによりもデュアルカメラサポートつまり、前方自動ブレーキを選べるのに選ばないということは、現代においてはあり得ない選択だと言えるでしょう。
■グレード別装備
最上級グレードのハイブリッドMZ。安全装備のスズキセーフティサポートはもちろん、LEDヘッドランプや本革巻きステアリングなどの快適装備が充実。価格は202万2900円
さてグレード間の装備差を見ていきましょう。アダプティブクルーズコントロールはハイブリッド系に標準装備で、スズキセーフティサポート非装着車を選ばなければ装着されます。つまり、ハイブリッドMX、ハイブリッドMZ、バンディットハイブリッドMVには標準装備です。
ハイブリッドモデルはアイドリングストップ機構が付くので、保冷剤を使ってアイドリングストップ中にエアコンの冷気を確保するエコクールが装備されます。
ハイブリッドMZとバンディットMVは装備が充実しています。2車にのみ装備されるのはLEDヘッドランプやLEDポジションランプ、LEDフロントフォグランプ、LEDサイドターンランプ付ドラミラーなどLED系の装備は、この2車にのみ装備(LEDヘッドランプとLEDポジションランプはハイブリッドMXにオプション装着可)されます。ルーフに装着し、車内の空気を循環させるスリムサーキュレーターもこの2モデルのみに装備となります。
タイヤ&ホイールはガソリンエンジンモデルのGが165/70R14+スチールホイール、ハイブリッド系は165/65R15+アルミホイールとなります。
バンディットのグレードはハイブリッドMVの1種類。価格は200万6400円
ソリオの最大の魅力はコストパフォーマンスの高さでしょう。
前述したようにスズキセーフティサポート非装着車はショッピングリストから外すとして、もっともリーズナブルなグレードはガソリンのG・FFで158万1800円。このモデルで十分に満足がいくことでしょう。150万円台となると軽自動車が競合してくるような価格帯です。ガソリンGで物足りないのはACCが付かないことです。ACCが欲しいとなるとハイブリッドMXからとなりますがそれでも価格は185万200円です。
ハイブリッドMXと最上級のハイブリッドMZの違いは前述のLEDライトや革巻きステアリング、そして後ろ右側のパワースライドドアの有無などです。ハイブリッドMZになると価格が202万2900円と200万円台になりますが、最近は軽自動車でも200万円台のモデルがあるだけにさほど高価だと感じない、いや実際のところソリオのコストパフォーマンスは驚愕の高さだと言えるのです。
価格表を見るとちょっと不思議なことに気付くと思います。それはソリオの最上級ハイブリッドMZよりもバンディットハイブリッドMVのほうが、価格が低く設定されていることです。ソリオバンディットは1機種しか用意されないので、ソリオハイブリッドMZと装備を一緒にした最上級モデルではないの? と勝手に思いがちなのですが、じつは一部の装備が異なります。
ソリオ グレードと価格
わかりやすい部分ではグリルやアルミホイールのデザインが、そしてリヤコンビランプの配色が異なります。インテリア色はソリオがブルー系、バンディットがボルドー系となります。装備面で異なるのがソリオはATセレクトレバーノブがウレタンなのに対し、バンディットは革巻きとなります。この部分ではソリオバンディットのほうが装備が上です。
ステアリングはどちらも革巻きなのにバンディットのみノブが革巻きというのも面白い部分です。
もっとも大きな違いは、ソリオハイブリッドMZはリヤのスライドドアが両側パワーとなるのに対し、バンディットMVは右側のパワースライドドアがオプション扱いになっています。右側のパワースライドドアはプラス4万7300円です。ソリオハイブリッドMZとソリオバンディットハイブリッドMVの価格差は1万6500円なので、右側のパワースライドドアを選ぶとソリオハイブリッドMZよりもバンディットハイブリッドMVのほうが3万800円ほど高くなります。
■スズキの販売店はディーラーに加えて“街の車屋さん”も
発売から1年もたっていない新型車のため値引きは厳しめ。最大で20万円(本体10万円+オプション10万円)ほどの金額が狙える
さて、実際に購入となると普通はディーラーに行くものですが、スズキの場合はディーラーがあまり充実していません。
しかし、スズキ車は業販店といって街中のモータース(自動車修理工場)や中古車販売店が、新車販売を扱っていることが多く、じつは多くの拠点でクルマの購入が可能です。
遠くのディーラーがいいか? 近くの業販店がいいか? 明確な答えはありませんが、私の場合は近くの業販店の人が気むずかしくなければそこで買うと思います。もちろん、業販店とディーラーで値引き額を聞いて安い方で買うというのもひとつの選択肢です。どちらが値引き額が大きいかは時と場合によって異なります。
ただし、いわゆるライバル車を出しての競合などとなると、業販店では難しいこともあるでしょう。販売を中心にやっている業販店なら、そういう値段交渉にもある程度は応じてくれるでしょうが、修理を中心にやっているようなお店だと、難しいこともあります。
ディーラーや業販店には、月に何台とか、半年に何台とかの目標があって、その台数を売るとバックマージンが入ることがあります。あと1台で目標達成できるなどというときは、グッと値引きしてくれることもあります。ディーラーでは会社の儲けですが、業販店の場合は家族経営のことなどもあり、そのバックマージンの金額はバカにならないものだったりするのです。なので、タイミングが合うとけっこう値引きが期待できることもあります。
とはいえ、昨年11月に登場したばかりのモデルなので値引きは大きくは期待できず。本体で10万円、アクセサリーなどで10万円の計20万円が引き出せればかなりいい線でしょう。ライバル車は少なく、トヨタのルーミーが該当するくらいです。ルーミーも人気車で値引きは渋い車種、競合効果はあまり期待できないかもしれません。
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