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ジープ・ラングラーのルーツである「ウィリス・オーバーランドCJ-3A」をオマージュしたラングラー・アンリミテッドの特別限定車が登場

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ジープ・ラングラーのルーツである「ウィリス・オーバーランドCJ-3A」をオマージュしたラングラー・アンリミテッドの特別限定車が登場

ジープの原点「ウィリス・オーバーランドCJ-3A」にインスピレーションを得たラングラー・アンリミテッドの特別仕様車「ラングラー・アンリミテッド・ウィリス」が日本上陸。販売台数は300台限定

 FCAジャパンは2021年8月24日、ジープ・ラングラー・アンリミテッドの特別限定車「ラングラー・アンリミテッド・ウィリス(Wrangler Unlimited Willys)」をラインアップし、本年9月4日に発売すると発表した。車両価格は568万円、販売台数は300台に設定する。

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 今回の限定モデルは、ジープ・ラングラーのルーツで、ウィリス・オーバーランド社が開発した往年の4×4の名車「CJ-3A」をオマージュして製作した特別仕様車だ。

 CJ-3Aの歴史を簡単に振り返っておこう。第2次世界大戦の終結が近づく1944年、ウィリス・オーバーランド社は軍用車のMBの民間転用を企画する。軍の使用で培ったMBの高い走破性は、未舗装の一般道や荒地、林道、農業用地でも活用できると判断したのだ。また、MBの万能性は戦地のヨーロッパなどでもすでに広く知られていた。民間用のジープを製造すれば、絶対に市場で受け入れられる――そんな確信のもと、ウィリスの技術陣はMBをベースとする民間用のCJ(Civilian Jeep)の開発に勤しんだ。
 CJは基本コンポーネントをMBから流用する。フレームはコの字断面のラダータイプで、牽引性を考慮してトラス組みファイナルクロスメンバーを設定。サスペンションには縦置きの前後リーフスプリングを採用し、車軸形式はフロントが全浮動軸管式、リアが半浮動軸管式とした。エンジンは“ゴー・デビル”と称するLヘッドの2199cc直列4気筒SVを搭載し、ボルグワーナー製T90の3速MTと組み合わせる。駆動機構には2WD(FR)と4WDの切り替えが可能なパートタイム4×4システムを採用。4WDでは高/低2速を設定した。
 プロトタイプのCJ-1や“Agri Jeeps”と称するCJ-2の製作を経て、ウィリス・オーバーランド社は1945年に最初の本格的な民間用ジープとなるCJ-2Aをリリースする。テールゲートや電動式フロントワイパーなどのアイテムを装備して実用性を高めたCJ-2Aは、リーズナブルな価格設定(1090ドル~)なども相まって、市場で高い人気を獲得した。1946年になると、オールスチール製のボディを架装したステーションワゴンが登場する。最大で7名が乗車でき、しかも耐候性や利便性が引き上がったワゴンモデルは、とくに積雪地帯などで好評を博した。さらに同年には、商用ユースのパネルバンを発売。翌'47年になるとボディ後部を荷台に変えたピックアップトラックをリリースする。そして、1948年にはより洗練度と完成度を増したCJ-3Aを市場に放ったのである。

 ラングラー・アンリミテッド・ウィリスに話を戻そう。同車は前述のCJ-3Aの特徴を受け継ぎ、専用エクステリアパーツやオフロード性能を高める装備を鋭意採用したことが特徴である。ベース車はアンリミテッド・スポーツで、まずエクステリアには専用ブラックグリルやWILLYSボンネットデカール、4 WHEEL DRIVEリアゲートデカール、ブラックのJeepバッジおよびTRAIL RATEDバッジ、17インチアルミホイール(ブラックカラー)を装着。また、岩場などで車体下部を衝撃から保護するロックレール、タイヤの空転を抑制してトラクション性能を高めるアンチスピンリアディファレンシャル、ハードコアモデル「ルビコン(Rubicon)」と共通のDana社製M220リアアクスルを搭載し、オフロードでの走破性をいっそう高めた。外装色はミリタリー感を強調する限定車専用色のサージグリーンC/C(販売台数100台)と通常はルビコン専用色であるスティンググレーC/C(販売台数200台)の2タイプを用意。パワートレインはベース車と共通の3604cc・V型6気筒DOHCエンジン(284ps/347Nm)+電子制御8速AT+セレクトラック4×4システムを搭載している。

 インテリアについては、Jeepロゴ入りラバーフロアマットを特別装備したほか、ベース車と同仕様の本革巻きステアリングや布製バケットシート、フルカラー7インチマルチビューディスプレイ、AM/FMラジオ(Uconnect)&7インチタッチパネルモニター、フリーダムトップ(3ピースモジュラーハードトップ)などを設定。内装色はブラックを基調に仕立てている。

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