現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > HV専売の日産新型「ノート」の実燃費を検証! 進化した「e-POWER」で低燃費になった?

ここから本文です

HV専売の日産新型「ノート」の実燃費を検証! 進化した「e-POWER」で低燃費になった?

掲載 更新 68
HV専売の日産新型「ノート」の実燃費を検証! 進化した「e-POWER」で低燃費になった?

■3代目に進化した日産「ノート」の燃費は?

 日産「ノート」は、先代の2代目が2016年にマイナーチェンジしたとき、エンジンで発電しモーターで走行する「e-POWER」と呼ばれるパワートレインを搭載したことで、一躍日産を代表する人気車種になりました。

【なぜ燃費でプリウスがランク外!?】燃費トップ5にアクア、ノートも無し! 国産車の最新燃費ランキング

 そんなノートが2020年12月にフルモデルチェンジを果たし、3世代目へと進化。3代目ノートは先代まで存在していた純ガソリンエンジン車を廃止し、ハイブリッドのe-POWER専売車となっています。

 新型となったノートに搭載されるエンジンは従来型と同じ「HR12DE型」ですが、発電専用エンジンとしてより進化が図られ、そこに組み合わされるモーターはEM47型という新たなものが搭載されました。

 こちらは85kW/280Nmと先代よりもパワー、トルクともに向上しており、先代でも評価の高かったモーターならではの走りのレベルアップに期待が持てます。

 気になる燃費はもっとも燃費の良いグレード同士でのJC08モード燃費を比較すると、2代目が37.2km/Lだったのに対し、新型は38.2km/Lと向上していることがわかります。

 新しくなったノートの燃費をチェックすべく、実際に走行して測ってみました。

 今回テストに用いた車両は最上級グレードの「X」に16インチアルミホイールのオプションを装着した仕様です。

 カタログ燃費は、WLTCモードで27.8km/L(市街地モード27.6km/L、郊外モード30.3km/L、高速道路モード26.4km/L)、JC08モードで33.2km/Lとなっていました。

 今回は、神奈川県横浜市をスタート地点とし、首都高、保土ヶ谷バイパスを経由して東名高速道路に入り、小田原厚木道路の小田原西インターまでの高速道路区間。

 そこからターンパイクを上り、大観山スカイラウンジを経由し、箱根新道を通って西湘バイパスまで下るワインディング区間、そして、国道134号線から国道246号線などを経由し横浜市へ戻る一般道区間を経由し、約160kmの道のりを走破しています。

 なお、テスト時の走行モードはアクセルオフで回生ブレーキを使用することができる「e-POWER Drive」を活用するために「ECO」モードとし、プロパイロットは未使用、エアコンは24℃設定のフルオートとしました。

 その結果は、159.2kmの走行で燃費は26.18km/Lという数値になりました(車両の燃費計の数値から計算)。

 カタログ上での燃費数値は、前述のようにWLTCモード燃費で27.8km/Lとなっていますから、わずかにカタログ燃費に届かない数値となってしまいましたが、十分満足いく数値といえるでしょう。

 ちなみに、テスト当日は2月後半ながら冷え込みが強い日で、箱根の大観山付近では車両の外気温計が2度を表示するほど。

 暖房を稼働すると燃費に影響するハイブリッド車の弱点が影響した可能性もありそうです。

■e-POWERは高速道路の燃費が不利!? 実際は…

 それではここからセクションごとの燃費を振り返ってみます。

●高速道

走行距離:68.67km
実燃費:29.5km/L

 横浜市の日産グローバル本社を出発し、首都高から保土ヶ谷バイパスを経由して東名高速に入り、小田原厚木道路を通る今回のルートですが、従来のノートe-POWERは減速で回生ができないことから、高速道路の一定走行は燃費面で不利といわれていました。

 しかし今回、新型ノートはなんと29.5km/Lという低燃費をマーク。左車線を法定速度の範囲内での走行したこともあり、十分満足のいく数値といえるでしょう。

 新型ノートは静粛性も大きく向上しているようで、高速道路走行時にもっとも耳に入ってきたのはタイヤのパターンノイズのみ。エンジンを発電機として使うe-POWERのメリットが、このようなところにも現われているようです。

 なお、エンジンの発電状況はメーター内の表示で確認することができます。

●ワインディング路

走行距離:41.2km
実燃費:19.7km/L

 ワインディング路は、小田原西インターを降りてターンパイクを駆け上り、箱根新道を経由して一気に下るというコースです。

 頂上の大観山まではほぼ登りということもあり、エンジンが駆動に繋がっていないe-POWERは非常に過酷なシーンということになります。

 ただ、確かに登りでは常にエンジンが始動して発電をしていましたが、先代モデルに比べるとその騒音レベルは半分以下といったところ。

 よほど深くアクセルを踏み込まない限りは、エンジンがブン回るということもありませんでした。

 一方下りでは、先代と同じく減速度を生成するためにバッテリーが満充電となった後はエンジンが高回転で回ってしまいます。

 しかし、このシーンでも先代モデルよりもキャビンに届く音量は明らかに小さくなっていたことがわかりました。

●一般道

走行距離:49.4km
実燃費:29.7km/L

 一般道、国道134号から国道246号、そして横浜市内を経由して再び日産グローバル本社に戻ります。

 ストップ&ゴーの多い一般道こそe-POWERの真価が発揮されるシーンであり、ここでの燃費は29.7km/Lとカタログ燃費(市街地モード27.6km/L)を超えるものとなりました。

 ただ、減速の力を電気に変えるためには、フットブレーキではなくアクセルオフでの回生ブレーキを使用しなければなりません。

 そのため、微妙なアクセルコントロールが苦手な人にとっては燃費の伸ばすのは少々厳しいシチュエーションとなるかもしれません。

 逆にアクセルコントロールに自信があれば、回生ブレーキで航続距離を伸ばすこともできますから、新たな走らせる楽しみを享受できるともいえそうです。

※ ※ ※

 新型ノートの燃費テストを実施し、最終的には26.18km/Lという数値となりました。

 燃費性能だけ考えても十分満足行く結果となりましたが、やはりエンジンで発電してモーター走る、e-POWERならではの走り味の洗練度に驚かされたというのが正直なところです。

 先代モデルも電気自動車のような乗り味を楽しむことができましたが、新型になってよりエンジンの存在が薄くなり、気にしないとエンジンが動いているのか止まっているのかすら分からないレベルへと進化しています。

 また、一新されたプラットフォームは静粛性や剛性感も非常に高く、ワンランク上の車両に乗っているかのよう。

 ただ、目ぼしいオプションを選択すると300万円超と、ワンランク上の価格になってしまう点は玉にキズですが、クルマの仕上がりとしてはまったく不満のないレベルであることは好印象でした。

こんな記事も読まれています

アウディ史上最強エンジン搭載のSUV!“ニュル最速SUV”記録を達成した新型「RS Q8パフォーマンス」欧州で登場
アウディ史上最強エンジン搭載のSUV!“ニュル最速SUV”記録を達成した新型「RS Q8パフォーマンス」欧州で登場
VAGUE
ホンダの新型「伝説的バイク」発表! オシャ新色追加でイメチェン!? レトロで小さくてカワイイ「モンキー」4000台限定で発売へ
ホンダの新型「伝説的バイク」発表! オシャ新色追加でイメチェン!? レトロで小さくてカワイイ「モンキー」4000台限定で発売へ
くるまのニュース
[低予算サウンドアップ術]「低コストフルシステム」で、本格サウンドを楽しみ尽くす!
[低予算サウンドアップ術]「低コストフルシステム」で、本格サウンドを楽しみ尽くす!
レスポンス
ホンダ・ダックス125に新色が登場! シックな「パールシャイニングブラック」は8月22日発売。
ホンダ・ダックス125に新色が登場! シックな「パールシャイニングブラック」は8月22日発売。
くるくら
ポルシェ 911カレラGTS(997型)はGT3に近いスポーツ性を持っていた【10年ひと昔の新車】
ポルシェ 911カレラGTS(997型)はGT3に近いスポーツ性を持っていた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
ちょうどいい[新型フリード]6月28日ついに発売! 超進化で大ヒット確実! 価格は約250万円から
ちょうどいい[新型フリード]6月28日ついに発売! 超進化で大ヒット確実! 価格は約250万円から
ベストカーWeb
2024年5月の欧州メーカー別新車販売台数レポート
2024年5月の欧州メーカー別新車販売台数レポート
カー・アンド・ドライバー
ホンダ「新型スポーティコンパクト」26年に登場へ! まさかの「シティターボ」復活なるか!? 期待の「小型モデル」に反響
ホンダ「新型スポーティコンパクト」26年に登場へ! まさかの「シティターボ」復活なるか!? 期待の「小型モデル」に反響
くるまのニュース
ホンダGL400/CX500[名車バイクレビュー] 1970年代終盤、ホンダが大攻勢に出た切り札は意外にもOHVエンジンだった!
ホンダGL400/CX500[名車バイクレビュー] 1970年代終盤、ホンダが大攻勢に出た切り札は意外にもOHVエンジンだった!
WEBヤングマシン
雨の日の死傷事故は晴れの日の4倍!? いま濡れた路面でもきちんと止まる「低燃費タイヤ」が増えている理由とは
雨の日の死傷事故は晴れの日の4倍!? いま濡れた路面でもきちんと止まる「低燃費タイヤ」が増えている理由とは
VAGUE
これは便利だ! サイズ調整できる傘型サンシェード
これは便利だ! サイズ調整できる傘型サンシェード
月刊自家用車WEB
日産「新型2ドアクーペ」発表! 「匠の手組みエンジン」搭載&迫力フェンダー採用! 深夜な“紫”も超カッコイイ「Takumi Edition」米に登場
日産「新型2ドアクーペ」発表! 「匠の手組みエンジン」搭載&迫力フェンダー採用! 深夜な“紫”も超カッコイイ「Takumi Edition」米に登場
くるまのニュース
いざ冒険の旅へ。スバルで巡る八丈島ドライブ【フォレスター・クロストレック】
いざ冒険の旅へ。スバルで巡る八丈島ドライブ【フォレスター・クロストレック】
グーネット
ハンドメイド「タイレルP34」とF3000「レイナード93D」を7月14日開催「サンブレフェスタ(道の駅おおた)」に展示決定!
ハンドメイド「タイレルP34」とF3000「レイナード93D」を7月14日開催「サンブレフェスタ(道の駅おおた)」に展示決定!
外車王SOKEN
待たせたな!! [新型フォレスター]は燃費大幅アップ間違いなし! スバルの次世代[e-BOXER]はトヨタのTHSをついに搭載へ
待たせたな!! [新型フォレスター]は燃費大幅アップ間違いなし! スバルの次世代[e-BOXER]はトヨタのTHSをついに搭載へ
ベストカーWeb
「高速のコース特性」が原因か。ルクレールとサインツがスペインGPの苦戦は上海に似ていると分析
「高速のコース特性」が原因か。ルクレールとサインツがスペインGPの苦戦は上海に似ていると分析
AUTOSPORT web
ベスパ「LX 125 ABS」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
ベスパ「LX 125 ABS」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
一人でくつろぐには最高の空間! スズキ エブリイがベースの軽キャンパー
一人でくつろぐには最高の空間! スズキ エブリイがベースの軽キャンパー
月刊自家用車WEB

みんなのコメント

68件
  • あれ、思ってたより高速の燃費がいいな、
    まさか、常に80キロで走行…じゃないよね?
  • 一般道でも高速でも30km/L出てるなら買おうかな。しかも山道でも20km/Lなら上出来だ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.5303.1万円

中古車を検索
ノートの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.5303.1万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村