現行型に追加 全高300mmアップ
トヨタが、センチュリーのSUVモデルとなる新型「センチュリー」を初公開した。
【画像】初撮り! SUVボディの「センチュリー」を見る【歴代の歩みと共に】 全193枚
これまでセダン型だけだった現行モデルに、新しいボディタイプが加わる形だ。
英ロールス・ロイスに代表される超高級車メーカーは近年、世界的に人気の高いSUVボディのクルマを投入してきた。日本の最高級車センチュリーもその流れに乗ろうとしている。
センチュリーSUVのボディサイズは、全長5205×全幅1990×全高1805mm。セダン型に比べて全高300mmがアップ。全長は短くなり、車幅はワイドになっている。
パワートレインは3.5L V6のプラグインハイブリッドを採用。セダンと異なる方式をとっている。
価格は2500万円。
リアドアは、通常のヒンジ型に加え、電動スライドドア仕様も展示。またセンチュリーGRMNという車両も発表された。
フォーマルの場にSUVが受け入れられるようになった現在。SUVボディのセンチュリーはどのようなユーザーを引き付けるのだろう。
シリーズが歩んだ56年の歴史を振り返りながら考えてみよう。
1967年 30年を生き抜いた初代誕生
1967年に発表された初代センチュリーは、1964年から販売されていたクラウンエイトの後を受けて誕生したショーファードリブンカーだ。
ただ、クラウンの派生車種として生まれたクラウンエイトに対し(サイズや日本製乗用車初のV8エンジンなどほぼ別物)、世界基準の最高級大型乗用車を目指してすべてを新規開発されている。
車名のセンチュリーとは、同車がデビューした年がトヨタの創始者である豊田佐吉の生誕100年に当たることから付けられており、その名前からも並々ならぬ決意を感じ取れるだろう。
エクステリアは日本の伝統的な美しさを表現したものとなっており、先行して登場していた日産プレジデントがアメリカナイズされたスタイルだったのとは異なる、保守的ながら重厚さを感じさせるもの。
その結果、途中で一部のリデザインはありながらも30年という異例に長いモデルライフを経ても陳腐化することなく、いまみても“らしさ”を感じさせるものとなっていたのである。
メカニズムとしては快適かつフラットな乗り心地を実現するために、国産乗用車としては初めてのエアサスペンションをフロントに採用。
エンジンは、デビュー時はクラウンエイトに採用されていたV8 2.6Lの発展型となるV8 3Lを搭載していたが、1973年には排出ガス規制に対応するタイミングで3.4Lに。さらに82年のマイナーチェンジ時には4Lにまで排気量を拡大していた。
なお、ショーファードリブンとして知られるセンチュリーではあるが、初期にはオーナードライバー向けにフロアMTを搭載したグレードも存在していた。
結局初代センチュリーは大小さまざまな改良を繰り返しながら1997年まで生産が続けられ、同年4月に30年振りのフルモデルチェンジを実施した。
1997年 V12エンジンの2代目登場
30年ぶりのフルモデルチェンジを果たした2代目センチュリーだが、エクステリアのデザインは初代のものを踏襲した和を感じさせるものとなっており、重厚感と風格を兼ね備えたものである点は不変となっていた。
その一方でメカニズム面などは30年分のアップデートを一気に敢行しており、「衝突安全ボデーのGOA」の採用や、SRSエアバッグを前後左右に6個装着。サスペンションも一気に近代化を果たし、4輪ダブルウィッシュボーン式の電子制御スカイフック・エアサスペンションを搭載した。
そしてエンジンには国産乗用車としては史上初、そして現在まで唯一となるV12型エンジンの1GZ-FE型を搭載。4996ccの排気量を持つこのエンジンは、トヨタで長い実績を誇る直列6気筒エンジンがベースとなっており、左右バンク6気筒ごとの独立電子制御を行っているため、万が一どちらか片側のバンクにトラブルが発生しても残りの6気筒分での運転を可能としている。
2003年1月にはこのV12型エンジンをベースとした天然ガス仕様車(CNG車)を設定。タンク容量200Lで航続距離は約350kmとなっていたが、ベース車よりも300万円近く高額という点もネックだったのか思うように普及はせず、登場から2年ほどで姿を消してしまった。
2005年1月の改良ではATを4速から6速へと多段化し、テールランプにLEDを採用するなど近代化。ボディ剛性のアップやカーテンシールドエアバッグの採用など、安全面も強化され、2008年1月にはロービームをHIDに変更するなど、小改良を実施しながら2017年まで販売を継続し、初代までではないものの、およそ20年という長いモデルライフを全うした。
2017年 V12との別れ 電動化へ
2017年1月に2代目の生産が終了してからしばらく絶版となっていたセンチュリーだったが、2018年6月に3代目モデルが登場となった。
3代目モデルは一目見てセンチュリーだと分かるデザインは踏襲しながらも、各部がモダナイズされたものとなり、長らく採用され続けてきたフェンダーミラーもドアミラーに統一されている。
プラットフォームはセンチュリー専用のものから、先代(40系)のレクサスLSのロングボディに使用されていたプラットフォームとV8 5Lのハイブリッドシステムをセンチュリー用にチューニングしたものを採用しているが、これは共に世界各国で十分に実績があり、高い信頼を誇っているために採用されたと言われている。
また市販車ではないものの、当時の社長であった豊田章男氏専用車として、ブラックのボディを纏ったスポーツコンバージョンモデルである「GRMN」仕様が存在しており、後に追加されたホワイトのモデルと2台が制作されている。
ショーファードリブンの未来は?
初代からショーファードリブンのフラッグシップセダンとして君臨し続けてきたセンチュリーではあるが、近年ではより広い室内空間を持つアルファード/ヴェルファイアにそのお株を奪われつつあった。
また3代目センチュリーは車両本体価格が2000万円を超える超高額モデルということもあり、官公庁などもおいそれと購入しにくい価格帯になっているのも少なからず影響しているのは間違いだろう。
ただいくらアルファード/ヴェルファイアが高級になったとしても、開口部の大きなミニバンボディではセダンに匹敵するほどの静粛性や快適性を実現するのは難しい。
そこでミニバンよりも静粛性や快適性に置いて有利であり、乗降性や着座位置などはセダンよりも良好なSUVボディのショーファードリブンをリリースするというのは非常に理にかなっていると言える。
すでにロールス・ロイス・カリナンやベントレー・ベンテイガがこのジャンルで先行してはいるが、果たしてトヨタが送り出す新モデルは新風を巻き起こすことになるのだろうか?
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