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日産リーフ、航続距離が50%伸長 クルマの魅力と価値も併せてプラス 試乗記

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日産リーフ、航続距離が50%伸長 クルマの魅力と価値も併せてプラス 試乗記

もくじ

どんなクルマ?
ー 革新的な先駆者
ー 航続距離以外にも増した強み

新型リーフ国内試乗 走りと経済性向上めざす日産 走行距離も考慮に検証

どんな感じ?
ー 「LEAF」の頭文字に相応しい
ー 室内には不満でも上質な運転感覚
ー 仕上がりとしては平均80点

「買い」か?
ー 引き立つ魅力とコストパフォーマンス

スペック
ー 日産リーフのスペック

どんなクルマ?

革新的な先駆者

屋外広告などで4文字すべてが大文字で綴られている「LEAF」の文字は、日産の世界で最も多く販売されているEVの名前。カルロス・ゴーンがお気に入りの、観葉植物の事ではない。

この名前は、日本の自動車用語などでよく用いられる、コンセプトの頭文字を組合せたもので、「Leading Environmentally friendly Affordable Family vehicle:環境に配慮した手頃なファミリーカー」の略。

頭文字をすべて並べるなら「LEFAFV」となるのでは、という疑問はさておき、このクルマの特長を明確に示している。

リーフは他のライバルと比較すると、実用的で利便性も高く、価格も妥当で、運転もしやすい。そしてEV市場の一角をなす存在で、このジャンルにおいては人気車種と言える。革新的な先駆者と位置づけられるだろう。

航続距離以外にも増した強み

日産みずからも、リーフをEVカテゴリーの牽引者であると表現し、実際これまで25万台ほどを販売してきた。

ただ、近未来的なEVのクルマを探せば、他にもホンダやトヨタ、フォルクスワーゲンやテスラなどのメーカーが提供しており、EV市場を牽引するという点に関しては、少し言い過ぎかもしれない。

今回、第2世代となるリーフは、よりシャープなスタイリングにパワーアップした駆動系、航続可能距離を伸ばしたバッテリー、制御システムの改善やコストパフォマンスなど、明確な強みを持っている。

その実際の走りとはどうなのだろうか。

どんな感じ?

「LEAF」の頭文字に相応しい

全体的な印象としては、リーフは「LEAF」の頭文字に相応しいクルマだと言えるだろう。

50%も航続可能距離が伸びたバッテリーに加えて、モーターの出力は40%、トルクは25%も強化された。さらにトリムレベルにも依るが、最大1500ポンド(23万円)ほど価格が引き下げられている。

英国の場合、政府の補助金により、4500ポンド(70万円)が補助されるという点も、販売に関しては有利に働くはず。

これらを考慮すると、エントリーレベルのリーフが、内燃機関を積んだアウディA3スポーツバックをパワーやパフォーマンス性能、価格で圧倒することになる。それは例えアウディがガソリンエンジンであっても、ディーゼルエンジンでも、変わらない事実。

コストパフォーマンスではプレミアムブランドの主流ハッチバックと並ぶ事となるリーフだが、車内についてはどうだろうか。

室内には不満でも上質な運転感覚

ドライビングポジションは改善したものの、いまだにしっくりしない。例え行儀の良い姿勢をとっても、バッテリーの上に座る事になるためだろう。またステアリングはテレスコピックの調整幅が短いことも気になる。

室内の視覚的な品質も、従来型からは向上してはいるが、価格を考えると、まだ十分なものだとは言えない。でも、メータークラスター内には任意に表示内容の設定が可能なモニターが備え付けられ、限りある電力を最大限に引き出した走行が、より簡便にできるようになった。

一方でリーフの運転感覚はインテリアとは異なり、より上質なプレミアムレベルの仕上がりを得ている。今まで以上にアクセルはレスポンシブだし、増強されたトルクのおかげで、他のハッチバックでは得られない、80km/h未満くらいの速度域での力強い加速を提供してくれる。リーフでの市街地のドライブは、気持ちいい。

今回のパワートレインの向上は、高速道路での走行も一層快適なものにしてくれる。

新しい「e-ペダル」と呼ばれるセッティングによって、強力な回生ブレーキの制御が行われ、ブレーキペダルを踏む回数が少なくて済むようになった。リーフの運転がより簡単になっただけでなく、エネルギーの回収性も改善している。

仕上がりとしては平均80点

恐らく、多くのひとがEVとして望むような、極めて静かで上質な走りを備えた、他のモデルより高い魅力を持ったと言えるだろう。

新型リーフは実際のところ、プラットフォームやメカニカルな部分は従来型をアップデートしたに過ぎないのだが、ボディのねじれ剛性は高められ、ステアリングはよりクイックになり、ボディロールの量も見直された。

またステアリングの重さや、コーナリング後などのセンターへの復元性も吟味されている。その結果、乗り心地は快適になり、敏捷なハンドリングを身につけ、多くの場面で充分満足できるクルマに仕上がっている。

従来型のリーフは、クルマのドライビング性能に強い関心を持つユーザーが選ぶモデルではなかったことは事実だが、新型も恐らく大きな変化はないとも思う。

ダイナミック性能に関しては、一つ秀でた部分を磨いたというより、平均で80点くらいを狙ったクルマ。日産としては狙い通りなのだろう。

「買い」か?

引き立つ魅力とコストパフォーマンス

もし既にEVの時代だと思うなら、リーフの魅力は引き立ってくる。

新型リーフの「NEDC(new European driving cycles)」テストでの航続可能距離は378km。最も高価なルノー・ゾエは402kmだし、実際のユーザーはその距離を否定するものの、オペル・アンペラ-eの519kmには及ばない。

われわれの実社会での使用状況に近いと思われる試乗では、新型リーフは充電を必要とするまでに257~273kmくらいは走れることがわかっている。

しかし、ライバルモデルと比較しても妥当な価格や、政府が整備を進める急速充電設備のサポート、実用性の高さなど、リーフの持つ、様々な強みを見過ごすことはできない。加えて、航続可能距離は大幅に伸びているのだ。

メーカーの主張する航続距離と比較すると、随分短く感じられると思う。しかし、進化の途中段階にあるEVというモデルレンジにおいて、リーフの持つコストパフォーマンスは、非常に素晴らしいものだと言えるだろう。

日産リーフのスペック

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