BMWの「8シリーズ グラン クーペ」に設定されているディーゼルモデルの魅力とは? 小川フミオがリポートする。
クーペへのこだわり
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クーペ好きなら、BMWを避けて通れないはず。BMWによるクーペづくりのうまさは戦前からの伝統で、いくつもの名車を生み出してきた。直近では8シリーズがイイ。
今回乗ったのは、“4ドアクーペ”という絶妙なコンセプトで開発された840d xDriveグラン クーペ エクスクルーシブ M スポーツだ。2022年3月に追加設定されたモデルである。
ひとことで言うと、すばらしい! 操縦性も快適性も贅沢さも、そしてデザインも稀少性も、なかなかほかのメーカーでは実現できないレベルに達しているモデルだ。
2022年3月、8シリーズ全体に小変更がほどこされ、 Mスポーツバンパーやホイールを全車標準装備とし、スポーティなイメージがより強調された。
今回乗ったエクスクルーシブ M スポーツはその時に追加設定。特徴は贅沢さ、だ。
20インチの軽合金ホイールをはじめ、バイカラー(2色)のメリノレザーシート、ハンドクラフツのクリスタル製シフトノブに、パノラマガラスサンルーフが装備された。
エンジンは、3.0リッター直列6気筒ディーゼルで、最高出力235kW、最大トルク680Nmを発生。電気モーターがなくても、発進時からすばらしくパワフルだ。
かつ、ディーゼルらしくなく、上の回転域までスムーズにまわるのは、資金のBMWディーゼルエンジンを経験した人なら、ご存知のとおり。
ドイツではディーゼル燃料(軽油)がリッターあたり1.8~2ユーロもしているが、840d xDriveグラン クーペの燃費はリッターあたり12.3km(日本でのWLTCモードによる)。アウトバーンのように高速を定速でドライブするような走行においては、車体の空力特性なども手伝って、もっと伸びるだろうから、それなりに経済性もあるのだろう。
8シリーズの2ドアクーペが2018年6月のル・マン24時間レースで発表されたとき、その場にいた私は、低くて長く、かつタイヤの存在感があり、エンジンルームの大きさも強調されたデザインに、感心したものだ。
そのあと、2019年にグラン クーペが追加された時も、オリジナルの2ドアボディの美しさを損なうことなく、4ドアボディ化に成功しているのが印象的だった。
BMWの大きめなサイズのクーペといえば、日本でも、「3.0CS」(1971年)をはじめ、初代「6シリーズ」(1976年)、「8シリーズ」(1989年)と、いまも魅力を失っていないモデルばかり。
そもそもBMWは、3シリーズのクーペ(1990年のE36あたりから)を作るときも、4ドアとはボディパネルを替えるなど、かなり本腰を入れて取り組んできた実績を持つ。
そんなBMWだけに、クーペへの強い思い入れを、今回の8シリーズからも感じられる。840d xDriveグラン クーペの存在感の大きさも、同様の背景からくるものだろう。
希少な存在操縦していると、さきに触れたとおり、エンジンフィールがよく、とくに常用域の1500~2000rpmでも、ちょっとアクセルペダルに載せた足に力を入れるだけで、さっと加速するし、ステアリングフィールのよさで、クルマとの一体感が強い。
足まわりはしなやか。ふだん使いだと、ややタイヤが太すぎるかな? と、思わないでもない。そこは、もしディーラーへ足を運んだら、しっかり自分好みの仕様を見極めるといいだろう。
このモデルはM スポーツ仕様なので、操舵のときのキビキビ感も重視された設定。と、いっても、足まわりは硬すぎず、ステアリングフィールの軽快さと、乗り心地の快適さがうまくバランスとれている。
試乗車はオプションの「アダプティブMサスペンションプロフェッショナル」を搭載。電子制御アクティブスタビライザー装備で、ロール特性を調整し、高速コーナリング性能と、市街地などでの快適な乗り心地を両立させたものだ。
もうひとつの魅力は、室内空間。昨今のBMW車のような大型インフォメーションディスプレイこそ持たない。しかし、スポーティモデルに必須のスタイリッシュで機能的なデザインが採用されていて、独自性があるのがよい。
シートの座り心地は、硬くなく、そしてソフトすぎず、たいへん快適。オプションのメリノレザーは、デザイン的にも適度に華やかだ。こういうクルマで長距離を走り、オペラハウスやホテルに乗りつける使い方こそ、840d xDriveグラン クーペはよく合っているように思う。
もちろん、日本でだって、このクルマが映える場面はたくさんあるだろう。文化の奥深さを感じさせるという意味でも、稀少な存在だと思う。
文・小川フミオ 写真・田村翔 編集・稲垣邦康(GQ)
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みんなのコメント
(ディーゼルならバイオ燃料との相性も良いので、頑張って内燃機関を作り続けて下さい。)