現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【特別試乗企画 メルセデスベンツ Eクラス ステーションワゴン×BMW 5シリーズツーリング 前編】きっとあなたも好きになる・・・イケメンワゴンが誘う理想の世界

ここから本文です

【特別試乗企画 メルセデスベンツ Eクラス ステーションワゴン×BMW 5シリーズツーリング 前編】きっとあなたも好きになる・・・イケメンワゴンが誘う理想の世界

掲載 2
【特別試乗企画 メルセデスベンツ Eクラス ステーションワゴン×BMW 5シリーズツーリング 前編】きっとあなたも好きになる・・・イケメンワゴンが誘う理想の世界

実用性を考えたらSUVが魅力的に見えるし、走りを楽しむならセダンを選びたい。けれど、どちらも望むなら・・・改めて注目されるべき存在が、「ワゴン」だろう。シンプルにカッコいい!と感じられるスタイリングも含めて、乗り物としての理想がそこにある。前編はまず、それぞれの「カッコよさ」と実用性能について比較してみよう(MotorMagazine 2024年6月号より再構成)

あえてワゴンを選びたくなるほど美しいシルエット
今、「スタイル」という言葉を意識させるクルマと言えば、ワゴンではないだろうか。SUVが乗用車の基本形となり、今やワゴンは世界的に退潮気味。求められているのはヨーロッパや日本ぐらい。けれど、それをあえて選ぶのは、うまくやれば粋になる。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

室内の広さや荷室の容量を欲する人にとっても、ワゴンはもはや自然と手が伸びる存在ではない。室内の広さ、容量を重視するならSUVがあるし、背の高いクルマがイヤならスポーツカーやセダンでいい。そんな中で見ればワゴンは、とくに今となっては中途半端な形態なのかもしれない。

けれど、だからこそワゴンは乗る人の嗜好の強さや、譲れないスタイルを色濃く映し出す。SUVを選んでおけば無難なのに、ワゴンに食指を伸ばすのは、一体どんな人なのか。このクルマでどんな週末を過ごしているのか。そうしたことを想像させるのだ。

ここで登場させるメルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴン、そしてBMW5シリーズ ツーリングは、改めて言うまでもなく、輸入ワゴン車の中でも最高峰に位置する存在である。これらに乗って得られるものは何か。それこそスタイルをアピールできる選択となるのか。じっくりと乗って、検証してみた。

メルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴン「流麗さを誇りたい」
メルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴンは、1月に登場したばかりの新型である。試乗車は2L直4ターボエンジンを積むE200ステーションワゴン アバンギャルドだ。

まず視線が向かうのは、美しいフォルムではないだろうか。

長いボンネット、短いオーバーハングにセットバックしたキャビンという構成はセダンと同様。その上でステーションワゴンは、リアに向かってなだらかに落ち込んでいくルーフラインによって、伸びやかな印象が一層強調されている。

今や全長はセダンとまったく変わらない。それなのにステーションワゴンの方が断然低く、長く感じられるほどである。

私が以前に愛用していたS124型の300TEは、機能に徹したまさに箱のようなデザインがかえって魅力だった。それが次のS210型あたりから徐々に変化してきて、今や流麗さがセールスポイントにすらなっているのだ。

BMW5シリーズツーリング「オーセンティックゆえに強い存在感」
対するBMW5シリーズ ツーリングは先般、新型が発表されたばかり。しかしながら今回連れ出したのは現行型の最終モデル。540i xDrive ツーリングMスポーツはラインナップの最上級に位置する存在である。

改めての対面で驚いたのは、そのスタイリングがとてもオーセンティックに見えることだ。フォルムはシャープで直線的。ボディサイドを前後に貫くショルダーライン、Eクラスのそれに較べれば後方までストレートに伸ばされているルーフなどが、そうした印象に繋がっているのだろう。

こうして2台を並べるとなおのこと、そんな印象が強まる。質実剛健なメルセデス・ベンツのステーションワゴンに対して、軽快でスポーティなのがBMWのツーリングだというのがかつての印象だが、目の前の2台を見ると、まるで立場が逆になったかのようだ。

けれど、それが良かった。大胆なアプローチを続ける最近のBMWのデザインと較べると、刺激薄あるいは古典的と感じる人もいるかもしれない。けれど一方で、その端正な佇まいには、安心感のようなものが漂うのも事実である。

上質な空間と相応の使い勝手。数値にこだわる必然はない
このエクステリアデザインとも密接に関係するラゲッジスペースを見てみよう。

Eクラス ステーションワゴンの荷室容量は先代の640~1820Lから、615~1830Lになった。後席使用時は微減、最大容量は微増である。ちなみに先々代212シリーズは最大1910Lだった。先に記したとおり、今や容量が最優先事項ではないということがわかる。

一方の5シリーズ ツーリングの荷室容量は後席使用時が570L、最大では1700Lとされる。数値上の差は小さくはないが、実際に両車を見較べると、普段の使い勝手は、どちらも十分なレベルを超えているのは間違いない。

リアゲートは大きく開き、トノカバーがそれに連動して持ち上がる。フロアにも側壁にも隙間なくカーペットが貼られて、40:20:40分割の後席バックレストを倒せばほぼフラットな空間が生まれる。

さらに、その荷室とキャビンを隔てるためのネットなども標準で備わるといったあたりまでは両車共通。

違いとしては、5シリーズ ツーリングにフロアにネットなどを固定するためのレールが備わり、床下に外したトノカバーを収めておく凹みがあり、リアゲートとは別にリアウインドウだけ開閉できることが挙げられる。スマートな使い勝手という面では、一枚上手と言うべきかもしれない。

ただし、実用において最大容量の数十リットルの差はさほどの問題ではないはずだ。上質な空間と相応の使い勝手があり、時に旅行用やレジャー用の大荷物を積み込むにも躊躇が要らなければ十分なはず。

スタイルで選ぶべきはやはりワゴンである
個人的にはロードバイクを積むにはCクラスや3シリーズだと気を使うので、このぐらいのサイズが欲しくなる。きっとユーザーの思いもその辺りではないだろうか。

スタイリッシュな佇まいに萌え、荷室容量の広さに夢膨らませ、そして走りの深い歓びに感心させられてと、今回この2台にじっくり乗ってワゴンの旨味を再確認することができた。

気づいたのだが、いずれの要素も決してワゴンが一番ではないかもしれない。しかし、それらが渾然一体となった時に放つ魅力は、まさにワゴンでしか得られないものだろう。

一体このクルマにはどんな人が似合うのか。試乗中、頭の片隅ではずっと、そんな想像を巡らせていた。今、スタイルのあるクルマに乗りたいのならば、選ぶべきはやはりワゴンである。

[ アルバム : 【特別試乗企画 メルセデスベンツ Eクラス ステーションワゴン×BMW 5シリーズツーリング 前編】 はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

【特集 メルセデス・ベンツが切り拓くハイブリッド新時代の今(1)E350e スポーツ エディションスター】PHEVサルーンの最適解は、人とクルマのつながり方にも革新をもたらした
【特集 メルセデス・ベンツが切り拓くハイブリッド新時代の今(1)E350e スポーツ エディションスター】PHEVサルーンの最適解は、人とクルマのつながり方にも革新をもたらした
Webモーターマガジン
【10年ひと昔の新車】フォルクスワーゲン CCは「パサート」の名が取れてアップグレードされた
【10年ひと昔の新車】フォルクスワーゲン CCは「パサート」の名が取れてアップグレードされた
Webモーターマガジン
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
「大胆で挑戦的」なロータス・エレトレ S 迎え撃つアウディSQ8 e-トロン 電動SUV直接比較(1)
「大胆で挑戦的」なロータス・エレトレ S 迎え撃つアウディSQ8 e-トロン 電動SUV直接比較(1)
AUTOCAR JAPAN
ハンドリング 乗り心地 ダウンサイジング 過給エンジン……日本車が越えられないと言われ続けてきた「壁」
ハンドリング 乗り心地 ダウンサイジング 過給エンジン……日本車が越えられないと言われ続けてきた「壁」
ベストカーWeb
クルマとしての完成度が驚くほど高かった──新型BYDシール試乗記
クルマとしての完成度が驚くほど高かった──新型BYDシール試乗記
GQ JAPAN
洗練された大人のスポーツフィーリングを堪能!グッドイヤーの新作「イーグルF1 アシンメトリック6」を初テスト【新着タイヤ試乗
洗練された大人のスポーツフィーリングを堪能!グッドイヤーの新作「イーグルF1 アシンメトリック6」を初テスト【新着タイヤ試乗
Webモーターマガジン
今見ても美しい!! 5ドアクーペルックのBMW3シリーズ320iグランツーリスモ試乗プレイバック
今見ても美しい!! 5ドアクーペルックのBMW3シリーズ320iグランツーリスモ試乗プレイバック
ベストカーWeb
アウディRS6やフェラーリ599は買い時? 今なら半額!な有能「中古」モデル(2) 高速ワゴン/スーパーカー編
アウディRS6やフェラーリ599は買い時? 今なら半額!な有能「中古」モデル(2) 高速ワゴン/スーパーカー編
AUTOCAR JAPAN
【比較試乗】ラグジュアリーでありながらハイパフォーマンス。頂点を極めたフラッグシップSUVの世界「BMW XMレーベル vs ポルシェ・カイエン Eハイブリッド vs メルセデス・マイバッハGLS600 4マチック vs レンジローバーSV」
【比較試乗】ラグジュアリーでありながらハイパフォーマンス。頂点を極めたフラッグシップSUVの世界「BMW XMレーベル vs ポルシェ・カイエン Eハイブリッド vs メルセデス・マイバッハGLS600 4マチック vs レンジローバーSV」
LE VOLANT CARSMEET WEB
CX-80 vs CX-8の軍配はどちらにあがる? マツダの新旧3列シートSUVをいまある情報で比べてみた
CX-80 vs CX-8の軍配はどちらにあがる? マツダの新旧3列シートSUVをいまある情報で比べてみた
WEB CARTOP
「まさかお前が…!?」 セダンやクーペから「“SUV”に変身していた」意外な国産車3選
「まさかお前が…!?」 セダンやクーペから「“SUV”に変身していた」意外な国産車3選
くるまのニュース
ドライバーズシートも特等席──新型レクサスLM500h“version L”試乗記
ドライバーズシートも特等席──新型レクサスLM500h“version L”試乗記
GQ JAPAN
【比較試乗】SUV=4WDという図式は過去のもの? 4WD、FWD、RWDそれぞれの魅力を探る!「マツダ CX-60 vs VW Tロック vs BMW X6 vs メルセデスAMG GLC 63」
【比較試乗】SUV=4WDという図式は過去のもの? 4WD、FWD、RWDそれぞれの魅力を探る!「マツダ CX-60 vs VW Tロック vs BMW X6 vs メルセデスAMG GLC 63」
LE VOLANT CARSMEET WEB
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
GQ JAPAN
目がない…斬新「天才タマゴ」登場! “エスティマみたいな流線”デザイン!? 1000万円超え「MEGA」 乗るとどう? 中国で試乗
目がない…斬新「天才タマゴ」登場! “エスティマみたいな流線”デザイン!? 1000万円超え「MEGA」 乗るとどう? 中国で試乗
くるまのニュース
カクカクSUVな新型「タンク」登場!  豪華内装×オフ仕様!? 川も渡れる…「700」を中国で試乗
カクカクSUVな新型「タンク」登場! 豪華内装×オフ仕様!? 川も渡れる…「700」を中国で試乗
くるまのニュース
【新型を欧州で試乗】 BEV版とICE版の新型シトロエンC3 ヒット作の次はどんな戦略で?
【新型を欧州で試乗】 BEV版とICE版の新型シトロエンC3 ヒット作の次はどんな戦略で?
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

2件
  • ivq********
    MAZDA8
    レイヴァック
    レヴォーグ
  • ori********
    待て待て、新型5シリーズツーリング持ってこいよ。
    あのブサイクな奴w
    型落ちと比較してどうなる?www
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

890.0960.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0796.0万円

中古車を検索
5シリーズ ツーリングの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

890.0960.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0796.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村