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カッレ・ロバンペラと勝田貴元を襲った苦難のデイ3「すべてをコントロールできていると感じていた」

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カッレ・ロバンペラと勝田貴元を襲った苦難のデイ3「すべてをコントロールできていると感じていた」

 5月11日(土)、WRC世界ラリー選手権第5戦『ラリー・ポルトガル』の大会三日目に総合首位で臨んだカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)と総合3番手から走り始めた勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)。非常に僅差な順位争いのなかで迎えたデイ3は、午前中に起きた2台のリタイアによる幕開けとなってしまった。

 ロバンペラはデイ2終了時点で、2番手のセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に対して1.0秒差のわずかなリードを持った状態でデイ3に臨んだ。

ロバンペラと勝田が無念のデイリタイア。首位争いはオジエVSタナクの元王者対決に【WRCポルトガル三日目】

 この日最初のスペシャルステージ(SS)10では、リードを広げるべくアタックを決め、トップタイムをマークする好調な走りを見せる。

 ロバンペラ自身も「セットアップのフィーリングは昨日よりも良かった」とコメントしており、続くSS11ではさらにリードを広げるべく攻める。しかし、ステージの前半区間でコーナリングラインがワイドになり、木の切り株に当たって横転。再走不能という痛手を負ってしまった。

「二本目のステージの、比較的直線的な区間でブレーキングポイントを見誤り、コースから飛び出してしまった」


 圧倒的なペースを感じさせる一本目のアタックであっただけに、悔いの残るデイリタイアとなってしまったロバンペラ。そして続くSS12にて、総合2番手にポジションを上げた勝田までもが戦線を離脱してしまう悲劇のような展開となる。

 今週はデイ2のSS2でステージウインをあげるなど、ラリーの開幕から先頭争いを繰り広げ、確かな実力を示していた勝田。デイ2ではSS11でこそハーフスピンを喫する場面もあったが、開幕2ステージは5番手タイムとまずまずな蹴り出しに思われた。そんななか迎えたSS12では、フィーリングが好転していたなかで惜しくも土手にヒットしてしまった。

 チームのリリースにて勝田は、「最初の二本のステージに関しては、ペースをコントロールしながら走っていましたが、リズムはあまり良くありませんでした」と語っている。

「しかし、三本目のステージはフィーリングが非常に良く、すべてをコントロールできているように感じられたので、序盤から攻めていきました。ところが、あるコーナーでわずかにラインが外れ、少しワイドに膨らんでしまい外側の土手にぶつかってしまいました」


 この日は勝田やロバンペラだけでなく、他のドライバーらも路面コンディションへの苦労を言葉にしており、公式インタビューでもグラベルの緩みや、より滑りやすくなっているなどのコメントが続いていた。実際に、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービルやオット・タナク(ともにヒョンデi20 Nラリー1)らもスピンを喫する場面が見られたが、辛うじてダメージは最小限にとどまっていた。

 チームのヤリ-マティ・ラトバラ代表も、「とくに今日みたいにグリップレベルが変わりやすいコンディションでは、さらに攻めてタイムを稼ごうとするとミスをしやすくなる」と語っており、デイ1、2よりも厳しいコンディションにあったことが伺える。

 TGR-WRTは、クルマを修理したうえでふたりをデイ4に送り出すとしており、2024年シーズンより新たに採用された日曜のみのポイント争いである“スーパーサンデー”での戦いに備える。

 現在の総合首位は、ふたりのチームメイトであり、前戦クロアチアではサバイバルラリーを勝ち抜いたオジエだ。2番手のオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)との差は11.9秒。残るステージ4本の総距離は、62.18kmとデイ3の半分以下となるが、いったいどのような結末を迎えるだろうか。

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