■いまなお順調に売れ続けるフリード! その人気が衰えない理由とは?
コンパクトミニバン市場のなかでも、安定した販売を誇っているのがホンダの「フリード」です。日本自動車販売協会連合会が発表する2020年上半期(1月から6月)の販売台数は3万8844台となり、ノートやシエンタに続き7位となっています。
【画像】SUV風の外観が新鮮! 「フリード クロスター」を見る(22枚)
フリードは、ホンダを代表するコンパクトカー「フィット」をベースに、両側スライドドアと3列シートを備えたミニバンとして、2008年に登場しました。
コンパクトカーならではの取り回しの良さとミニバンのユーティリティを併せ持った1台であることから、ファミリー層を中心に人気を集めています。
直近の販売データを振り返ると、2017年度の販売台数は10万4405台にのぼりました。翌年以降は2018年が8万4121台、2019年が8万5596台と安定した販売を記録しています。
どうしてフリードはいまもなお順調な売れ行きを誇っているのでしょうか。フリードについて、ホンダの販売店では次のように話します。
「サイズ感やパッケージングなど、非常に購入しやすいクルマであることから、いまもなお根強い人気を誇っています。
実際、ご購入者様の多くから、癖がなく乗りやすいといった声が寄せられることも多いです。また、運転席は女性目線で作られているので、奥様でも運転しやすいのが高評価を得ているポイントになります。
ユーザー層には、家族連れのお客様が中心となります。なかでも、とくに目立っているのは未就学児のお子さまを持つご家庭です。また、これから家族が増えると考えているご夫婦からも、選ばれるケースが多いです。
そして、最近の新型車のなかには前衛的なデザインのクルマも存在するなか、ファミリー層向けのクルマは自分の色を主張しないデザイン性が求められる傾向にあります。したがって、癖の少ないフリードが売れ続けていると考えられます。
当販売店において、半年または数年単位で納車がない車種もあるなか、毎月コンスタントに販売台数を叩き出しているフリードは、非常に順調な売れ行きといえるでしょう」
誰でも扱いやすい使い勝手や子どもに配慮された設計という機能面での人気のほか、主張しすぎないマイルドなデザインも、フリードが安定した人気を獲得している要因のようでした。
■ビッグマイナーチェンジ後の動向は?
また、2019年10月のビッグマイナーチェンジ(ビッグマイチェン)により、フリードはフロントデザインとインテリアを一新しています。
さらに、SUV風の外観デザインを意識した、遊び心と力強さ溢れる「クロスター」モデルも登場しました。
インテリアは、クロスター専用のプライウッド調パネルを採用するほか、コンビシートの素材は汚れが目立たないデジタル柄を起用するなど、アウトドア感溢れる演出にこだわったモデルとなっています。
マイナーチェンジ後の予約受注を含む1か月の販売台数のうち、クロスターが3割を占めるほどの好評を得ていました。
では、上記のビックマイチェンによって、フリードの販売動向はどのように変化したのでしょうか。前出のホンダ販売店は、以下のように話します。
「2019年のマイナーチェンジ後、当販売店における現在の販売台数は標準モデルのほうが多く販売を伸ばしています。
フリードを購入されるユーザーの大半は、個性的なデザインを求めている方という印象です。したがって、現在はクロスターよりも標準モデルのほうが人気を集めています。
ただ、クロスターが出たことで、自分の色や個性を出せるといった点での評価は高く受けている部分もあります。とはいえ、マイナーチェンジを遂げたあともフリードを購入されるユーザー層は大きく変わりません」
先述したように、フリードを購入するユーザーの多くは、癖の強くないデザインや扱いやすさに魅力を感じて購入されるファミリー層が大半です。そのため、従来の標準モデルにおける万人受けするフロントマスクは、今もなおニーズが高いことが分かりました。
とはいえ、クロスターの需要も一定数存在します。ここ10年でSUVモデルの人気は飛躍的に拡大しており、近年ではコンパクトなSUVとしてトヨタ「ライズ」、ダイハツ「ロッキー」なども人気を集めています。
取り回しのいいコンパクトミニバンのSUVモデルとして登場したクロスターは、アウトドアを趣味とするユーザーに対して大きな需要があるといえるでしょう。
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みんなのコメント
内装が安っぽくて、とても300万円以上の車には思えませんね。
ように思う。特にクロスター。あと1割
くらい下げればシエンタの客を奪えるの
では?