トヨタは新型「ヤリス(旧名ヴィッツ)」を2020年2月から販売した。しかし、ヴィッツがヤリスとなり一新されたのに対し、「アクア」は次期モデルが存在せず、現行モデルのみを売り切って生産中止となる、という噂も出ていた。
だが、ベストカーWeb編集部では新型ヤリスの公開時に、トヨタの開発者から次期アクアの状況について、『現在開発中です』という前向きな証言を得ていた。
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今回、その情報を確かなものにするBCスクープ班からの最新情報が入ってきた。次期型の登場に期待を寄せる読者の皆様に、その情報をすべてお伝えしたい。
※本稿は2020年3月のものです
写真/ベストカー編集部、TOYOTA
CGイラスト/ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年4月10日号
【画像ギャラリー】確定デザインの判明した新型アクアと現行型アクアを比較する!
■キープコンセプトながら顔つきはソフトな印象に
ハイブリッド専用コンパクトカーとして2011年12月に登場した「アクア」だが、当初はハイブリッドモデルをラインナップしていなかった「ヴィッツ」に2017年2月、ハイブリッドが追加されたことで少々その存在意義が薄れてしまった感があった。
そして2020年2月、ヴィッツの後継車としてニューモデル「ヤリス」が登場。ヤリスには新開発された直列3気筒1.5Lエンジンを組み合わせた新世代THSの設定もあり、ますますアクアの存在意義が危うくなってきた。
一時期はアクアの次期型は開発凍結との情報もあった。販売店を統合、全車全店販売とすることもあり、トヨタ内部でもヤリスハイブリッドとの棲み分けを懸念する声が優勢だったのは事実である。
しかし、BCスクープ班は新型アクアの確定デザイン案を掴んだ。つまり、アクアの開発は進行していることは間違いないということだ。
デザインを見ると、基本的にはキープコンセプトながら、フロントマスクは現行型に対し柔和な顔つきになっていることがわかる。
現行型アクアのエクステリア。2017年のマイナーチェンジで意匠を大幅に変更した
こちらがベストカーが作成した新型の予想CG。基本的にはキープコンセプトながら、特にフロントマスクは優しい柔和な印象となる。ボディサイズなどの詳細はつかめていないが、全高は現行型よりも10mm程度高い1550mm程度となりそうだ
関係者の話を総合すると、アクティブでスポーティなイメージをアピールするヤリスに対し、新型アクアはソフト路線を目指し、インテリアなども明るく開放的な雰囲気でまとめるという。ターゲットユーザーは女性をメインに幅広い年齢層に間口を広げたコンパクトハイブリッドモデルとして乗りやすさや使い勝手のよさを前面に押し出すことになる。現行型では全高が1455mmとやや低いのだが、ヤリスの1500mmよりも高くなり、後席居住性もアクアのほうがよくなるという。
ホイールベースはヤリスと同じ2550mmとなる。これは現行型アクアと同寸。リアスタイルもキープコンセプトながらよりスタイリッシュなシルエットに進化している
基本プラットフォームはヤリスと共通で、パワートレーンもヤリスハイブリッドと同じ直3、1.5L+モーター。操縦性も動力性能も現行型から大きく引き上げられる。WLTCモード燃費も36km/L前後となり、実燃費は現行型よりも大幅によくなる。
基本プラットフォームはTNGAプラットフォーム。パワートレーンはヤリスハイブリッドと共通の新開発直列3気筒1.5ℓエンジン+モーターを採用。エンジンは91ps/12.2kgmでモーターは80ps/14.4kgmでシステム出力は116psを発揮する見込みだ
新型アクアのデビューはちょうど1年後となる2021年2~3月頃の計画だ。
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