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初の“350kmレース”の見どころは? 鍵は燃費とレースペースか|スーパーGT第4戦富士

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初の“350kmレース”の見どころは? 鍵は燃費とレースペースか|スーパーGT第4戦富士

 8月3日~4日、富士スピードウェイでスーパーGT第4戦が開催される。このレースは今年から導入された350kmフォーマットでの初めてのレースとなる。

 ここ最近は300km、450km、そして3時間といったレース距離で開催されてきたスーパーGT。そして今回、新たに350kmレースが富士で行なわれる。なお450kmレースや3時間レースのような2回のピットイン(給油)義務はないため、各車は1ストップで走り切ることを目指すとみられる。

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 3時間レースや300kmレースと比べて、“350km”という距離はレース戦略にどういった影響を与えるのか? GT500、GT300各クラスのチーム・ドライバーに聞いた。

 今回のレースは周回数にして77周となるため、ドライバー交代のタイミングを考えるとピットウインドウはGT500で26周目~51周目あたり。戦略の幅としてはあまり広くない。

「450kmが絶妙にちょうど良かった」と笑うのは、前戦のGT500ウイナーであるTGR TEAM Deloitte TOM'Sの大立健太エンジニア。2回の給油義務があった450kmレースでは、レース距離と燃費の関係が絶妙で幅広い戦略を採ることが可能であり、昨年の鈴鹿450kmレースでは、レース序盤に1回目の給油を行なう奇策も見られた。

 しかしながら、給油1回の350kmレースは燃費的に各車のピットインのタイミングは似通ってしまいそう。「1スティントあたりの距離が長くなる350kmレースは、(同様に1スティントの距離が伸びる)500kmレース、3時間レースと似たような形になると思います」と大立健太エンジニアは言う。

 STANLEY TEAM KUNIMITSUの星学文エンジニアも、各車のピットタイミングは大きく変わらないだろうとしつつ、戦略を分ける要素について次のように語った。

「チームの持ち込んだタイヤによって、ファーストスティントで何を優先するかですね」

「早めに入ってフレッシュなタイヤでタイムを稼ぎにいくか、後半に他チームのタイヤが落ちてきた段階で追いつくのを考えてファーストスティントを伸ばしていくか、ですね」

 また大立健太エンジニアは、戦略の幅が広いレースにおいて重要になる要素として「レースペース」と「燃費」を挙げた。燃費に関しては、トヨタ、日産、ホンダ3社のエンジンの燃費性能はかなり近いところにあると言われているため、ドライバーの絶妙な燃費走行によって給油時間を稼ぐことができればレースを優位に進められるはずだ。

「今回はピットウインドウも大して広くないですし、みんなほぼ似通ったところでピットに入ると思うので、コース上のレースペースが第一に重要になると思います」

「あとは燃費ですね。燃費的に厳しいレースというわけではないですが、やはり各車が同じようなタイミングでピットに入って来そうな中では、ピットで前に出るのか、レースペースで抜くかしかありませんから。その辺りがキーになるかなと思います」

■GT300はやはりタイヤ無交換チームが出てくる?

 GT300クラスに関しては、ブリヂストンタイヤを履くチームがタイヤ無交換作戦によってピット作業時間を短縮して好成績を挙げるケースが多く、実際にその作戦を見事に遂行したmuta Racing INGINGや埼玉Green Braveはランキング上位につけている。今回は350kmという絶妙なレース距離ではあるが、これまでの実績を考えれば無交換を選ぶチームが出てきてもおかしくない。

 ただ、真夏のレースということで気温・路面温度が高くなるであろうこと、そしてブリヂストンユーザーの多くがサクセスウエイトによって重量が増えていることを鑑みれば、そのアドバンテージがどれほどあるかも気になるところだ。

 スバル/STIの小澤正弘総監督は、ブリヂストンユーザーがタイヤ無交換作戦を「してくる気がしています」としつつも、次のように述べた。

「ただ、暑い真夏のレースだと無交換だとタイヤのタレがキツいですから、意外と交換してくるかもしれないとも考えています」

「この夏場は、無交換のメリットはないと思っています。特にこれまでも第2スティント後半のタイムの落ちは大きかったと思うので」

 また小澤総監督は、今季のチームがトラブル続きでチェッカーを受けられないレースが続いていることを受け、「ビッグポイントも当然狙っていきたいですが、しっかりチェッカーを受ける、何が何でも良いポジションでゴールするということを意識しています。ファンの皆さんにしっかり走る姿をお見せして、表彰台で喜べればと思います」と意気込んだ。

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