CX-3とCX-5の間に位置するモデルだがCX-4はすでに存在する
マツダのクロスオーバーSUVの最新作「CX-30」。すでにさまざまなメディアでクルマの概要は掲載されているが、ここでは開発主査を担当した佐賀尚人さんに、開発の経緯を含めたクルマへの想いを語ってもらった。
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まず、誰もが気になるのは、「なぜ車名がこれまでのモデルと違う二桁なのか?」だろう。
「CXシリーズにもうひとつキーモデルを作りたいと言う想いから、次世代マツダのトップバッターであるマツダ3をベースにCX-3とCX-5の間に位置するモデルですが、ネーミングは非常に悩みました。中国向けにCX-4があるため、色々検討した結果CX-30になりました。正直ベースで言うとそれ以上でもそれ以下でもないです。ただ、お客様が混乱しないように正式発売までにシッカリと浸透させていく必要はあると思っています」。
つまり、ネーミングは従来のポートフォリオとは違うが、クルマのキャラクターと言う意味では“直球勝負”のモデルである。恐らく、コンパクトSUVと言う意味ではCX-3と被るものの、前席優先でパーソナルユースがメインのCX-3に対して、CX-30は後席やラゲッジも重視しているファミリーユース……と考えるのが素直かもしれない。では、どのようなコンセプトを掲げたのだろうか?
「機動性のよさ・室内空間・デザインと言う3つの柱をコンパクトなサイズのなかで実現できるか……でした。全長が欧州で縦列駐車がしやすい4.4m以下の4395mm、全幅は1795mm、全高は1540mmと日本のタワーパーキングも対応可能なサイズです。取り回しのよさも特徴のひとつで、最小回転半径はCX-3と一緒になっています」。
一つ気になるのはデザインである。深化した魂動デザインだが、マツダ3は単純に綺麗ではなくあえてアクを残したデザインだったのに対し、CX-30は意外と普通だったことだ。マツダが今後進んでいく道はどちらなのか?
「深化した魂動デザインと言う意味ではどちらも同じ考え方ですが、役割に合わせて振れ幅は異なります。CX-30は幅広いユーザーを想定していますので、ある意味“直球勝負”のデザインと言っていいと思います」。
マツダ3の優れた走りをSUVのCX-30でも実現
当然、CX-30はグローバルモデルとして開発されているが、ボディサイズを見るとすべてが日本ジャストサイズと言っていい。ただ、気になるのはホイールベースがマツダ3の2725mmに対し2665mmと短い点だ。居住性と言う意味では厳しい方向だが?
「ホイールベースは短いですが、マツダ3よりフロアを下げシートバックのトルソ角を若干立てた上にアップライトなポジションにしたことで、後席は身長183cmまでカバー、ラゲッジも十分なスペースを確保している上にリヤゲート開口部も大きく取っています」。
メカニズムは、パワートレインとしてはガソリン(2リッターMハイブリッド)/ディーゼル(1.8リッターターボ)/スカイアクティブXを用意(今回は欧州向けとして)、シャシーはスカイアクティブビークルアーキテクチャ、Gベクタリングコントロール+、新i-ACTIV AWDなどを含めてマツダ3の基本コンポーネントを踏襲するが、CX-30としてどんなキャラクターが与えられているのだろう?
「パッセンジャーカーだろうがクロスオーバーだろうが、人間中心の“マツダの味”は変わりません。走りの目指す理想は一緒なので基本はマツダ3の味をCX-30で表現していますが、全高、重心、バネ下が重いクロスオーバーの中で実現するのはそう簡単ではありませんでした。アイポイントの違いも相まって独自の世界観が提供できていると思っています」。
ボクは一足お先にマツダ3に北米で試乗済みだが、あの滑らかな走りがクロスオーバーで実現されていると思うと期待大である。発売は欧州を皮切りに順次世界の主要市場に導入を行なうそうだが、日本向けは「2019年内」との事だ。マツダは「ラインアップが揃ったので自分の感性、ニーズに合うものを選んで欲しい」と語るが、僕のなかでの唯一の心配ごとはCX-3/CX-5のユーザー層を一気に奪ってしまう事かも!?
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