メルセデス・ベンツ日本(MBJ)は2018年1月10日、メルセデス・ベンツ「GLC」および「GLCクーペ」に、ミドルサイズSUV初の“63シリーズ”となる「メルセデスAMG GLC63 4MATIC+」「メルセデスAMG GLC63S 4MATIC+」「メルセデスAMG GLC63 4MATIC+クーペ」「メルセデスAMG GLC63S 4MATIC+クーペ」を追加して、同日より受注を開始した。デリバリー開始は6月頃からを予定している。
GLCは、メルセデス・ベンツのベストセラーモデルであるCクラスと基本骨格を共有するが、SUVならではの高いアイポイントと、同セグメントでは低い重心による乗用車のような乗り心地を併せ持つ、プレミアムミドルサイズSUVというポジションにある。またGLCクーペは、クーペとしてのスタイリッシュなフォルムとSUVらしい存在感を備えながら、GLCと同等の走行性能、利便性を実現したプレミアムミドルサイズSUVクーペとなっている。
メルセデス・ベンツ 「GLC/GLCクーペ」の機能を一部改良
今回の63シリーズには、スーパースポーツカーである「メルセデスAMG GT」と基本設計を共通とするAMG自社開発で、排気量4.0LのV8直噴ツインターボエンジン「M177」が搭載されている。GLC63 4MATIC+と同クーペに搭載されるバージョンは最高出力350kW(476ps)/5500~6250rpm、最大トルク650Nm(66.3kgm)/1750~4500rpmを発生。0-100km/h加速は4.0秒を誇る。さらにGLC63S 4MATIC+と同クーペのユニットは最高出力が375kW(510ps)/5500~6250rpm、最大トルクが700Nm(71.4kgm)/1750~4500rpmにそれぞれ増強され、0-100km/h加速3.8秒というセグメントトップの動力性能を手にしている。
車名からもわかるように、このシリーズは全車が4輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を搭載。前後の駆動配分は状況に応じて50:50から0:100の範囲で可変させることで、V8ツインターボのハイパワーを4輪へ最適に配分している。パワートレインにはトルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを採用し、電子制御式の9速オートマチックトランスミッション「AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」を組み合わせている。このMCTを含む「AMGダイナミックセレクト」では、燃費優先の「C」やスポーツドライビング向けの「S」と「S+」、さらに個別設定が可能な「I」やサーキット走行専用の「RACE」という、合計で5つのモードが用意されている。
フロントに4リンク式、リアに専用のマルチリンク式を採用したフットワークは「AMGスポーツサスペンション」とネーミングされている。コーナリングやブレーキングの時には瞬時にスプリングレートを上げるなど、高い安定性と俊敏なハンドリングを両立。走行状況に合わせて4輪それぞれを電子制御する連続可変ダンピングシステムにより、こちらもスイッチひとつで「Comfort」「Sport」「Sport+」の3モードを選ぶことができる。
また、出力をより高めたGLC63S 4MATIC+と同クーペには磁性流体エンジンマウントを搭載。排気管内に3つの連続可変エグゾーストフラップを備えた「AMGパフォーマンスエグゾーストシステム」も標準装備として、そのハイパフォーマンスに対応している。さらにエクステリアにはその象徴として、「AMGパナメリカーナグリル」をAMG GT以外のモデルで初めて採用。21インチの鍛造アルミホイールやレッドにペイントされたブレーキキャリパー、リアエンドのカーボンルーフスポイラー(クーペ)やカーボントランクリッドスポイラーリップ(SUV)などでも差別化されている。
ちなみに今回、発表会の舞台には約1年前の2017年1月13日にオープンした世界初のメルセデスAMG専売拠点の「AMG東京世田谷」が選ばれた。冒頭に掲載したフォトセッションにはMBJの上野金太郎・代表取締役社長兼CEO(左)とともに、この拠点を運営する株式会社シュテルン世田谷の板東徹行・代表取締役社長(右)も登壇した。
そして今回、この63シリーズに導入を記念した特別仕様車「メルセデスAMG GLC63S 4MATIC+ Edition1」も、SUV/クーペ合計で60台が設定された。両モデルともハイグロスブラックのAMGナイトパッケージを採用し、エグゾーストエンドをブラックとすることで精悍さを強調。ボディサイドのAMGスポーツストライプや、マットブラックの21インチAMGクロススポークアルミホイール(鍛造)も専用のアイテムだ。
またインテリアもスポーティな雰囲気あふれる室内空間を演出。ブラックナッパレザーのAMGスポーツシートにはイエローダイヤモンドステッチを施工。センターアームレストやドアアームレスト、ドアセンターパネルにはブラックナッパレザーを使用して、イエローステッチを採用している。さらに、メーターパネルやフロアマットにもイエローのハイライトが施されている。
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