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ほぼパーフェクトな第一印象 マクラーレン・アルトゥーラ HVスーパーカーを普段使い 長期テスト(1)

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ほぼパーフェクトな第一印象 マクラーレン・アルトゥーラ HVスーパーカーを普段使い 長期テスト(1)

初回 開発の遅れたハイブリッド・スーパーカー

マクラーレンアルトゥーラの発表会が開かれたのは、2022年の夏だった。それは、開発の遅れで2021年の秋から延期されたものだったが、それでも完全には仕上がっていなかった。

【画像】ほぼパーフェクトな第一印象 マクラーレン・アルトゥーラ フェラーリとランボのHVスーパーカー 全126枚

「新技術に関する課題を解決できれば、アルトゥーラは素晴らしいクルマになるでしょう。まったく新しいカーボンファイバー製タブシャシーにV6エンジン、8速トランスミッション、インフォテインメント・システム、プラグイン・ハイブリッドを含めて」

初試乗したマット・ソーンダースは、1年半前にこうまとめていた。そして、まだ完成には時間が必要そうだとも記していた。

筆者は、アルトゥーラの野心的な高みに考えを巡らせる。規模の小さいアストン マーティンは、新しいSUVのためにプラットフォームを開発し、竣工したばかりの工場で製造を開始した。これと同じくらい、一筋縄ではないプロジェクトだったに違いない。

アルトゥーラに積まれる新しい3.0L V6ツインターボエンジンだけでも、排気ガス規制に合致させ、世界中で認可を得ることは、想像を絶するほど大変なはず。アストン マーティンは途中で諦め、メルセデスAMGを頼っている。

電動パワートレインは、より速く、より軽くを何世代も求めてきたマクラーレンにとって、頭痛の種だったことも間違いない。初期トラブルが多発しても、疑問は抱かない。それでも、アルトゥーラは本物である必要がある。

付いていたオプションは合計で約558万円

長期テストにやって来たオレンジ色の車体は、量産前のプロトタイプではない。開発が終わった、顧客へ試乗させるための量産仕様だ。慣らし走行もある程度済んでいる。天候を問わず、しばらく筆者の足として活躍してもらうことになる。

このクルマと一緒に過ごせることへ、興奮しないといったら嘘になる。車重約1500kg、最高出力680psを掲げるハイブリッド・スーパーカーのカギが手渡されたら、誰でも胸が高鳴るだろう。だが、そんな気持ちを抑えて接する必要があることも知っている。

オプションについて、要望することは難しかった。沢山の注文へ応えるのにマクラーレンは精一杯で、希望通りの内容を待っていたら、夏を過ぎてしまうだろう。もう充分に筆者は待った。

冬のスタートだから、アルトゥーラは寒くて濡れた路面を相手にしなければならない。オールシーズン対応のスーパーカーだと証明できれば、新たなストロングポイントとして主張できるはず。

筆者が希望したのは、長距離ドライブを考えて、快適なシートとノーズリフト機能。これが備わる既存のアルトゥーラには、合計で3万ポンド(約558万円)のオプションも載っていた。このクラスの実情を考えれば、控えめな内容だとは思う。

その1つが、ナッパレザーとチタン、アルカンターラで内装が仕立てられるパフォーマンス・インテリア。テクノロジー・パッケージは、12スピーカー・ステレオにアダプティブ・クルーズコントロール、バックカメラ、レーンキープ・アシストなどが追加される。

第一印象は、ほぼパーフェクト

筆者が好むボディカラーは、グレーやブルーなど。事前にオレンジと聞いて少し心配したが、4種類ある中で一番落ち着いた色味で、素晴らしい容姿に見えると思う。

ほかには、スポーツエグゾーストと10スポークのスーパー・ライトウエイト鍛造アルミホイールなどが、目立った内容といえる。どれも、悪くはないアイテムだろう。

プラティカリティ・パッケージは無償。ノーズリフト機能にパーキングセンサー、ソフトクローズドアが付いてくる。マクラーレンは、これが非装備のクルマを何台受注するのだろうか。車重は僅かに軽くなるそうだが、標準にして良いように思うのだが。

第一印象は、クルーズコントロール用レバーが間違って装備されていたこと以外、パーフェクト。製造品質は、ハイエンドなスーパーカーへ求められる水準だ。電気的な不具合も発生していない。

そして、社会性を保てるプラグイン・ハイブリッドの能力がすっかり好きになった。パワー感やレスポンスは改めてレポートしたいと思うが、アルトゥーラを知るほど、好意は増していく。

早朝の出発でも、ご近所へ迷惑を掛けることはない。郊外で盛大にサウンドを堪能した後、静かに市街地を流せる。電気の力だけで走れる距離は、最長30km。近場への買い物なら、普通のフォルクスワーゲンゴルフより低コストで移動できる。

これまで長く待たされたアルトゥーラだが、それを取り戻す勢いで優れているように思う。今後が楽しみだ。

セカンドオピニオン

現代のスーパーカーとして、アルトゥーラには独特な魅力がある。複雑なハイブリッド・システムを積んでいても、他にはない、有機的で味わいの濃い雰囲気や個性を感じるからだ。コンフォート・シートも良い。 リチャード・レーン(Richard Lane)

テストデータ

英国価格

モデル名:マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)
新車価格:18万9200ポンド(約3519万円)
テスト車の価格:22万1400ポンド(約4118万円)

オプション装備

テクノロジー・パッケージ:6800ポンド(約126万円)
スポーツエグゾースト:4700ポンド(約87万円)
スーパー・ライトウエイト鍛造アルミホイール:4500ポンド(約84万円)
パフォーマンス・インテリア:4400ポンド(約82万円)
エンバーオレンジ・エリート塗装:4400ポンド(約82万円)
コンフォートシート:3300ポンド(約61万円)
ブラック・パッケージ:2000ポンド(約37万円)
グロスブラック・インテリアフィニッシュ:1100ポンド(約20万円)
ステルス・エグゾーストフィニッシュ:1000ポンド(約19万円)
プラティカリティ・パッケージ:0ポンド

テストの記録

燃費:21.8m/L(WLTP値)
故障:クルーズコントロール用レバーの交換
出費:なし

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