■石川真禧照のK-CAR徹底解剖
2019年に発売された現行モデルは、好調な販売を続け、2022年も軽自動車部門でベスト3に入っているだけでなく、普通乗用車を含めた販売台数でも年間でベスト5に入る人気モデルを持続している。
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直近では2022年10月にスタイリングや内装を含めた改良を実施し、使い勝手と快適性を向上させている。「タント」シリーズには、ファミリー向けの「タント」、アウトドア仕様の「ファンクロス」、そして上級感のある「カスタム」がある。2022年10月のマイナーチェンジでは、とくに「カスタム」のさらなる上質感アップが目につく形となった。それはスタイリングにも表われている。
頭上のスペースはたっぷり、圧迫感のない車内空間
フロントマスクはクロームメッキを多用しており、ヘッドライトは薄く、細長くなっている。グリルは台形の周囲をさらにクロームの枠で縁取りしたことで、上級感と高級感が増した。フロントマスクの押し出しの強さは、同じトヨタグループのレクサスに通じるものがある。
「タントカスタム」は、XとRSの2グレードが設定されている。Xは自然給気(NA)、RSはターボエンジンが搭載されている。それぞれにFF車と4WDが選べる。今回、試乗したのはFFのRS。車両本体価格は187万円。FF車では最も高額で、シリーズでは3番目に高いクルマとなる。
運転席に座ると、まず目についたのは、目の前のメーターパネル。上部のパネルはセンターまで延び、走行に必要な情報を提供している。センター下の9インチパネルは、今回からスマホ連携ディスプレイオーディオをオプションとして採用したパーツだ。ドライビングポジションは、座面横のレバーで高さを調整できる。低めにすると、メーターがドライバーの目の高さになるので、高めのポジションがベスト。見下し型のポジションを採っても、頭上のスペースはたっぷりとあるので圧迫感はまったくない。
アームレストは運転席用、助手席用が備わっている。小物入れのスペースの多さもこのクルマの特徴のひとつだ。前席周りだけでも8か所ある。
ATのシフトレバーはセンターパネルと接続しており、足元の空間は残されている。運転席と助手席のサイドスルーも無理なくできる。助手席のトレイも大きめだ。シフトレバーはP/R/N/D/S/Bの6ポジション。通常はDレンジで走行する。スタートは軽快で、64PSのターボエンジンはタイムラグもなく、加速する。エンジン音はスタートと同時に高まるが、音質はやや低音で、耳障りな音ではない。燃費は試乗中の実走値で16~21km/を記録した。ちなみにカタログ値は24.3km/Lだ。
100km/hの巡航でもDレンジで2600回転なので、高速道路での長時間走行も苦ではなかった。ちなみに、Sレンジにシフトするとエンジン回転は4400回転に上昇する。加速性能は0→80km/hで9秒台。10秒を切れば速い部類に入るので「カスタムRS」はスポーティーなスーパーハイトワゴンだといえる。
4代目から採用している新しいボディー構造でスムーズなコーナリングを実現
コーナリングに関してもこのクルマは、そのスタイリングから想像できないほど、しっかり踏ん張る。S字コーナーでハンドルを切り込むと、かなり抵抗は強く、戻しも強いが、ボディーのロールは大きくない。これは高速コーナーでも同じ。ダイハツが4代目から採用している新しいボディー構造の成果だ。もともと「タント」はデビュー当時から、コーナリング能力は高かったが、それがさらに進化した。ただし、同乗者がいる時には、こうした運転は慎んだほうがいいだろう。
前後席のシートアレンジの多彩も魅力的だ。前席は両方とも前後に大きくスライドする。特に運転席は最大540mmスライドする。しかもこのスライドはPレンジに入っていないと実施できないという配慮がされている。もちろん、前席から後席へのウォークスルーもできる。
後席に座ってみて気づいたのは、前席スライド用のシートレールの処理だ。後席側にカバーがかけられている。大抵のクルマは前席シートレールの後端(後席側)はレールがむき出しになっている。個人的には、ここに靴があたると傷がつくし、小さな子供が転倒して、ぶつけるとケガをしないか気になるので、この処理はうれしい。
後席のアレンジも左右別々のスライドやリクライニングが用意されている。リクライニングは最大50度まで。前席の背もたれをフラットにすれば、身長180cmクラスでもリラックスできる。フルフラットにはなるが、長い荷物は前席はシートの上に載せる。背もたれ背面の利用はできない。これに関しては、ホンダの「N-WGN」などが優位だ。
車体後部の荷室は、後席をスライドさせることで奥行きが約500mmになる。シートのスライドは後ろからできる。2022年10月のマイナーチェンジで、荷室の床板に脚が付き、立てると荷室が2段階に使え、取り外すと車外でテーブル代わりになるというアイデアが実用化されている。
もちろん、助手席のドアとスライドドアを開けると、ピラーレスになる空間も開放感がある。適度にパワフルで、広い空間と走りを楽しめ、運転もしやすく、質感もあるスーパーハイトワゴンが「タントカスタム」なのだ。
■関連情報
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/tanto/
文/石川真禧照 撮影/萩原文博
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みんなのコメント
結果として近場の運転でもエンジンのために良いのです。