現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 軽とは思えない上質感!パワフルな走りも楽しめるダイハツ「タント カスタム RS」

ここから本文です

軽とは思えない上質感!パワフルな走りも楽しめるダイハツ「タント カスタム RS」

掲載 更新 67
軽とは思えない上質感!パワフルな走りも楽しめるダイハツ「タント カスタム RS」

■石川真禧照のK-CAR徹底解剖

 2019年に発売された現行モデルは、好調な販売を続け、2022年も軽自動車部門でベスト3に入っているだけでなく、普通乗用車を含めた販売台数でも年間でベスト5に入る人気モデルを持続している。

F1で培った技術を注入!輸入車最高レベルの燃費25.2km/ℓを実現したルノー「ルーテシア E-TECH HYBRID」

 直近では2022年10月にスタイリングや内装を含めた改良を実施し、使い勝手と快適性を向上させている。「タント」シリーズには、ファミリー向けの「タント」、アウトドア仕様の「ファンクロス」、そして上級感のある「カスタム」がある。2022年10月のマイナーチェンジでは、とくに「カスタム」のさらなる上質感アップが目につく形となった。それはスタイリングにも表われている。

頭上のスペースはたっぷり、圧迫感のない車内空間

 フロントマスクはクロームメッキを多用しており、ヘッドライトは薄く、細長くなっている。グリルは台形の周囲をさらにクロームの枠で縁取りしたことで、上級感と高級感が増した。フロントマスクの押し出しの強さは、同じトヨタグループのレクサスに通じるものがある。



「タントカスタム」は、XとRSの2グレードが設定されている。Xは自然給気(NA)、RSはターボエンジンが搭載されている。それぞれにFF車と4WDが選べる。今回、試乗したのはFFのRS。車両本体価格は187万円。FF車では最も高額で、シリーズでは3番目に高いクルマとなる。

 運転席に座ると、まず目についたのは、目の前のメーターパネル。上部のパネルはセンターまで延び、走行に必要な情報を提供している。センター下の9インチパネルは、今回からスマホ連携ディスプレイオーディオをオプションとして採用したパーツだ。ドライビングポジションは、座面横のレバーで高さを調整できる。低めにすると、メーターがドライバーの目の高さになるので、高めのポジションがベスト。見下し型のポジションを採っても、頭上のスペースはたっぷりとあるので圧迫感はまったくない。



 アームレストは運転席用、助手席用が備わっている。小物入れのスペースの多さもこのクルマの特徴のひとつだ。前席周りだけでも8か所ある。

 ATのシフトレバーはセンターパネルと接続しており、足元の空間は残されている。運転席と助手席のサイドスルーも無理なくできる。助手席のトレイも大きめだ。シフトレバーはP/R/N/D/S/Bの6ポジション。通常はDレンジで走行する。スタートは軽快で、64PSのターボエンジンはタイムラグもなく、加速する。エンジン音はスタートと同時に高まるが、音質はやや低音で、耳障りな音ではない。燃費は試乗中の実走値で16~21km/を記録した。ちなみにカタログ値は24.3km/Lだ。

 100km/hの巡航でもDレンジで2600回転なので、高速道路での長時間走行も苦ではなかった。ちなみに、Sレンジにシフトするとエンジン回転は4400回転に上昇する。加速性能は0→80km/hで9秒台。10秒を切れば速い部類に入るので「カスタムRS」はスポーティーなスーパーハイトワゴンだといえる。

4代目から採用している新しいボディー構造でスムーズなコーナリングを実現

 コーナリングに関してもこのクルマは、そのスタイリングから想像できないほど、しっかり踏ん張る。S字コーナーでハンドルを切り込むと、かなり抵抗は強く、戻しも強いが、ボディーのロールは大きくない。これは高速コーナーでも同じ。ダイハツが4代目から採用している新しいボディー構造の成果だ。もともと「タント」はデビュー当時から、コーナリング能力は高かったが、それがさらに進化した。ただし、同乗者がいる時には、こうした運転は慎んだほうがいいだろう。

 前後席のシートアレンジの多彩も魅力的だ。前席は両方とも前後に大きくスライドする。特に運転席は最大540mmスライドする。しかもこのスライドはPレンジに入っていないと実施できないという配慮がされている。もちろん、前席から後席へのウォークスルーもできる。

 後席に座ってみて気づいたのは、前席スライド用のシートレールの処理だ。後席側にカバーがかけられている。大抵のクルマは前席シートレールの後端(後席側)はレールがむき出しになっている。個人的には、ここに靴があたると傷がつくし、小さな子供が転倒して、ぶつけるとケガをしないか気になるので、この処理はうれしい。

 後席のアレンジも左右別々のスライドやリクライニングが用意されている。リクライニングは最大50度まで。前席の背もたれをフラットにすれば、身長180cmクラスでもリラックスできる。フルフラットにはなるが、長い荷物は前席はシートの上に載せる。背もたれ背面の利用はできない。これに関しては、ホンダの「N-WGN」などが優位だ。

 車体後部の荷室は、後席をスライドさせることで奥行きが約500mmになる。シートのスライドは後ろからできる。2022年10月のマイナーチェンジで、荷室の床板に脚が付き、立てると荷室が2段階に使え、取り外すと車外でテーブル代わりになるというアイデアが実用化されている。

 もちろん、助手席のドアとスライドドアを開けると、ピラーレスになる空間も開放感がある。適度にパワフルで、広い空間と走りを楽しめ、運転もしやすく、質感もあるスーパーハイトワゴンが「タントカスタム」なのだ。

■関連情報
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/tanto/

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

こんな記事も読まれています

フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
Auto Messe Web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
AUTOCAR JAPAN
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
レスポンス
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

67件
  • 軽とは思 ≪ う ≫ えない上質感!パワフルな走りも楽しめるダイハツ「タント カスタム RS」
  • 皆さん軽自動車を馬鹿にしますが、運転していて一番影響があるのは全長と全幅です。自分の320dツーリングは4720×1820、NWGNは3395×1475ですから幅で345mmも違うのです。狭い道でもすれ違いは安全ですし、全長で1325mmも違うのですから小回りもききます。そして、もっと良いのは軽自動車はエンジンを全開にできますが、普通車は全開になどできません。
    結果として近場の運転でもエンジンのために良いのです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1738.02480.0万円

中古車を検索
FFの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1738.02480.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村