トヨタシエンタは、ホンダフリードとともにコンパクトミニバン市場で高い人気を誇るモデルだ。2代目となる現行モデルは2015年7月に登場しているが、先代モデルはモデル末期の2014年度(2014年4月~2015年3月)における販売台数も1万4800台と月販1000台以上とコンスタントに売れていたヒットモデルだったのだ。
フルモデルチェンジした現行型は、販売開始した2015年7月の月販販売台数で7377台と記録。以降堅実なセールスが続き、2019年5月の販売台数は7580台と登場から5年が経過しても、安定したセールスを続けているコンパクトミニバンのベストセラーモデルなのだ。
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そんなシエンタの魅力と中古車相場の現状を、中古車に詳しいモータージャーナリストの萩原文博氏に伺った。
文:萩原文博
■3列、サイズ、魅力的なパワートレイン
シエンタのヒットしている要因は大きく3つ挙げられる。
まずひとつは全長4235mmというボディサイズに6/7人乗りの3列シートをレイアウトした優れたパッケージングだ。先代モデルよりひざまわりのスペースをプラス20mm拡大したサードシートは、ダイブイン機能付の5:5分割左右独立式で畳むとセカンドシート下に収納可能だ。
シエンタは初代が2003年登場。当時のライバルはホンダモビリオ、日産キューブキュービックだった。現行型の2代目(写真)は2015年7月に登場している
そして2つ目は高い利便性。665mmと先代モデルより開口幅を拡げた両側リアスライドドアを採用し、フラットな床の高さを地面から330mm(4WD車は350mm)と低く設定することで、子供から高齢者まで誰もが乗りやすくなっている。さらにいえば、5ナンバーサイズに抑えていること最小回転を5.2mとすることで、取り回しの良さも魅力だ。
3つ目はパワーと優れた燃費性能を両立したパワートレイン。シエンタが搭載するのは最高出力109ps(4WD車は103ps)を発生する1.5L直列4気筒DOHCエンジンと1.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステム、THS-IIの2種類。トランスミッションは全車CVTが組み合わされ、駆動方式はFF(2WD)を中心にガソリン車にのみ4WD車が設定されている。JC08モード燃費はガソリン車が15.4~20.6km/L、ハイブリッド車が27.2km/Lを実現している。
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■人気車だけに値落ちはゆるやか
新車が順調なセールスを記録している現行型シエンタ。現行型シエンタの中古車の流通台数は約1200台となり、約12年販売された先代モデルを超えている。
しかし、流通台数は3カ月前の時点では約1400台を超えていたが、今月は1200台と減少している。
いっぽう平均価格の推移を見てみると3カ月前が178万円で、今月が176万円とほぼ横這いで推移しており、流通台数の減少は中古車相場への影響はほとんどない。
シエンタは2018年9月にマイナーチェンジを行っているが、その直後から値落ち傾向が強まり10月から12月の3ヵ月で平均価格が3万円の値落ちを記録した。その後はほぼ横這いといえる緩やかな値落ちにかわり現在に至っている。さすが、人気車種だけに、大幅な値落ちは見込めないというのが現状だ。
シエンタの魅力はコンパクトなボディに多彩なシートアレンジと広い室内
■狙い目はハイブリッド仕様
中古車の価格帯は約90万~約287万円で、登場から5年が経過しているにも関わらず、車両本体価格100万円以下の中古車がわずか数台しかない。
これはシエンタが「値落ちしにくい人気車種」ということを最もよく表しているといえる。
流通台数のグレード別分布を見てみると、最も多いのがガソリン車の1.5Gで約33.7%、次いで多いのがハイブリッド1.5Gで約30.7%、そしてハイブリッドXとなっている。最も多いガソリン車の1.5Gの価格帯は約109万~約220万円、ハイブリッド1.5Gが約108万~約273万円だ。中古車の中心となる2015年~2018年8月までの前期型の平均価格を比べてみると、ガソリン車の1.5Gが167万円、ハイブリッド1.5Gが183万円と16万円差だ。新車時の価格差は約35万円だったので、シエンタの中古車はハイブリッド車を狙ったほうが割安感は高いということになる。
ライバルのホンダフリードにはハイブリッド車にも4WDが設定されているが、シエンタには2WDしかないというのが唯一のウィークポイントと言えるぐらい。雪国で「スタックが心配」というユーザーは、パーツ販売店でスタッドレスタイヤを購入して装着すれば問題なしだ。
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