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【0-100km/h加速は1秒台】新型リマック・ネヴェーラ 正式発表 クロアチア発のEVハイパーカー

掲載 更新 4
【0-100km/h加速は1秒台】新型リマック・ネヴェーラ 正式発表 クロアチア発のEVハイパーカー

クロアチアの嵐「ネヴェーラ」

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)

【画像】次世代ハイパーカー現る【リマック・ネヴェーラをコンセプトやライバルとじっくり比較】 全153枚

translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

クロアチアの電動ハイパーカーメーカーであるリマックは、先鋭的なコンセプトカー「C_Two」に数々の改良を加え、新たに「ネヴェーラ(Nevera)」という名前を付けて生産を開始する。

2018年3月にC_Twoが発表され、以後3年間にわたる開発の集大成である200万ユーロ(約2億6000万円)のネヴェーラは、クロアチアの海岸線で発生する強力な嵐に敬意を表して命名された。

リマックは、2018年に発表した「野心的な性能目標」を追求するために、エンジニアたちが「あらゆるレベルで新しいフラッグシップを洗練させた」としており、部品のほとんどに特注の自社開発品を使用している。

この目標に沿って、コンセプトモデルのパワートレインは、ほとんどが市販モデルに引き継がれている。ネヴェーラは、各ホイールに高出力モーターを搭載し、合計で1914psと240kg-mのトルクを実現。

これは、従来の燃焼エンジンを搭載したスーパーカーの3倍に相当するパワーだとリマックは述べている。同社によると、0-300km/h加速は当初の計画よりも2.5秒早い、9.3秒で達成できるという。

また、0-100km/h加速がわずか1.85秒、1/4マイル(402m)を8.6秒で走り抜けることができると謳われているネヴェーラは、アスパーク・アウルに次ぐ加速性能を誇り、最高速度は415km/hと、W16エンジンを搭載したブガッティ・シロンとほぼ同等だ。

可動式エアロパーツを多数搭載

電力は、H型の120kWhバッテリーに蓄えられる。このバッテリーは、最大1.4MWの電力を生み出し、WLTPサイクルでの航続距離は547kmになるとされている。また、バッテリーはモノコックシャシーの構造の一部となっており、剛性を37%高めるとともに、前後重量配分が48:52となるように配置されている。

リマックによると、ネヴェーラのセントラル・モノコックは、自動車業界全体で使用されている単一ピースのカーボンファイバー構造の中で最大のものだという。

全体的なデザインはC_Twoと同じだが、ディフューザー、インテーク、ボディパネルに微妙な調整を加え、当初のプロトタイプと比較して空力効率を34%、ブレーキとエンジンの冷却性能(低速時)を30%向上させたとしている。

アンダーボディプレート、フロントボンネット、リアディフューザー、スポイラーなど、一部のボディパネルは空気の流れに応じて独立して動く。ダウンフォースを326%向上させる「ハイダウンフォース」モードと、空力効率を17.5%向上させる「ロードラッグ」モードを備えている。

また、従来の電子制御式スタビリティー・コントロールやトラクション・コントロールではなく、「全輪トルクベクタリング2」と呼ばれるシステムを採用することで、必要に応じて「正確なトルク量」を各ホイールに伝達できるほか、毎秒100回の計算を行い、「路面やコースの状況に応じて無限に変化するダイナミックな反応」を可能にしている。

レーサーでありグランドツアラー

電気油圧式回生ブレーキは、バッテリーやパワートレインの状態に応じて反応するように設定されている。例えば、バッテリーが高温になっている場合は、運動エネルギーがブレーキを通ってホイールに戻ってくる。一方、ブレーキが高温の場合は、回生度合いが最大で300kWになるように調整される。

ブレーキシステムは、390mmのブレンボ製カーボンセラミックディスクと6ピストンキャリパーで構成されており、フェードフリーで「非常にパワフル」な制動性能を実現しているという。

また、ステア・バイ・ワイヤ・システムを採用しており、ドライバーからのフィードバックのレベルを変えることができる。これは、7つのドライブモードのうちの1つである「ドライバーコーチ」モードで変更可能で、人工知能ベースのツールとして「最適なレーシングラインと車両制御」をドライバーに示す。このシステムは、センサー、カメラ、レーダーを駆使して、サーキットを走行する際に音声と映像でガイダンスを行うもので、世界初の試みだという。

しかし、リマックは、ネヴェーラがサーキット走行に特化したハイパーカーであると同時に、グランドツアラーであることを強調している。ミニマルなインテリアでは、2つのシートの中央に仕切りがあり、ほとんどの機能を3つのTFT液晶スクリーンで操作できるようになっている。

また、各TFTスクリーンにはリアルタイムのテレメトリー・データが表示され、PCやスマートフォンにダウンロードすることができる。

新時代のハイパーカー

創業者のマテ・リマックは、ネヴェーラの発表を、EVにとって画期的な出来事であるとしている。

「わたし達は、ハイパーカー市場をさらに高いレベルに押し上げるクルマを発表しました。電動パワートレインの可能性を最大限に活用し、わたし達が常に発信してきたことを証明しました。ネヴェーラという電動ハイパーカーは、刺激的なだけではなく、サーキットでも、大陸を横断するときのようにスリリングです」

リマックは、150台のネヴェーラをそれぞれオーダーメイドで製作する。標準仕様として3つのモデルを用意しており、GT、シグネチャー、タイムレスから選択できる。すべての車両が納車前にテストされ、マテ・リマックのサインが入る。

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みんなのコメント

4件
  • 0〜100km3秒台の車でも、ムチウチに気をつけるレベルだと思うけど、1秒台の世界ってもうカタパルトかな。
    助手席に座る人にも加速させる時はあらかじめ言わないとケガしそう。
    5秒台の車には乗っているが、それでも加速させると結構怖いくらいなので、最近のスーパーカーはもう次元が違うんだろうね。
  • 0〜100km/hが1秒!って、どれくらいのGが運転する身体に掛かるか知ってるのか?
    実際に人が運転して出した訳では無く、机上の空論に依る計算なら日本の対岸にある地域の自動車組立会社が算出する事と同じ意味を持つ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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