東京モーターショー 三菱自動車ブース 発信された新たなメッセージとは？

三菱自動車は新たなメッセージで再び走り出す

「前回の東京モーターショーから、本日までの2年間は三菱自動車にとって、まさに激動の時でありました」と、2017年10月25日（水）に開幕した「東京モーターショー」のプレスカンファレンスで、CEOの益子 修氏は、しみじみと語り出しました。

　それもそうでしょう。燃費不正発覚から業績の悪化を経て、最終的にはルノー日産の傘下になるという、文字通りの大変な2年間でした。とはいえ、三菱自動車はルノー日産のアライアンスの一員として再生の道を歩み始めています。その第一歩となるのが、10月より欧州向けに出荷が始まったばかりのスタイリッシュなクーペ風のフォルムを持つ新型SUVである「エクリプス・クロス」です。

「この『エクリプス・クロス』を成功させることが、成長軌道への道筋をつけるための第一歩となります」と益子氏は説明します。確かに世界中でSUVがブームになっている今、ヒットは濃厚です。このモデルのヒットによって、三菱自動車は、再生の第一歩を踏み出すというわけです。

「あなたの大志を走らせる」　メッセージ＆コンセプトカー発表

　そして、益子氏は三菱自動車の新たなブランド・メッセージを発表しました。それが「Drive your Ambition」です。

「Ambition」とは「野心」「向上心」「大志」という意味。野心を叶えるとか、向上心を満足させるなどの意味があるのでしょう。「私たちが提供する新しい価値は、お客様が今までできなかった体験を可能にします。行動範囲を広げたい。さまざまなことに挑戦したい。そのような志を持ったお客様を私たちはサポートします」と益子氏は説明しました。

　そのコンセプトを体現したのが、「e-EVOLUTIONコンセプト」でしょう。フロントにひとつ、リヤにふたつという3つのモーターを使った4輪駆動車です。4輪の駆動力を巧みに調整することで、悪路での走破性だけでなく、優れたコーナリング性能も実現。まさに、いままでいけなかった＆できなかったことを実現してくれるEVです。SUV、4輪制御、EVという三菱自動車の得意技を結集したコンセプトカー。今回の三菱自動車ブースの最大の見どころでしょう。

新しいブランドカラーをうかがわせるラインナップ続々

　また、そのほかの展示車も新しいブランド・メッセージである「Drive your Ambition」を体現するモデルばかりでした。それが「ACTIVE GEAR（アクティブ・ギア）」シリーズです。オレンジの差し色が印象的なカスタム仕様で「ドライバーの好奇心と探求心を刺激する」のが狙いとか。

　すでに発売されている「デリカD:5」と「アウトランダー」だけでなく、今後の発売が予定される「RVR」や軽自動車の「eKカスタム」、「eKスペース・カスタム」も並んでいます。

「東京モーターショー」の会場で、新たな三菱自動車のブランド・メッセージをチェックしてみるのはいかがでしょうか。