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【試乗】メルセデス・ベンツ S400d 4マティックは、ディーゼル車とは思えないほど静かでスムーズ

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【試乗】メルセデス・ベンツ S400d 4マティックは、ディーゼル車とは思えないほど静かでスムーズ

2018年9月、メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz) Sクラスのラインアップに新たに加わったのが、新型の直6ディーゼルエンジンを搭載した「S400d」だ。その静かでスムーズな走りは、ディーゼル車であることを忘れてしまう。

Sクラスらしさは変わらずに経済性をプラス

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現行型のメルセデス・ベンツSクラスには、マイナーチェンジ前には「S300h」というモデルがラインアップされていた。これは2.2Lの直4ディーゼルターボ エンジンにモーターを組み合わせた、いわゆるディーゼルハイブリッド車だった。

日本でも1000万円を切る価格で、一時期は日本で販売されるSクラスの3割近いシェアがS300hで占められていた。だが、2017年のマイナーチェンジでラインアップから消滅した。

これはS300hが不人気だったからではなく、メルセデスの電動車に対する方針(戦略)が、ストロングハイブリッドから、PHV(プラグインハイブリッド)とISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)の2本立てに変わったことによる。

そこで2018年9月、マイナーチェンジしたSクラスに新たに加わったのが直列6気筒ディーゼルターボを搭載した「S400d」だ。ボディはノーマルとロングがあり、駆動方式はどちらにも2WD(FR)と4WDの「4マティック」が設定されている。ちなみに、ハンドル位置はFRが右、4WDが左となる。

今回の試乗車は、ノーマルボディの4WD。久しぶりの左ハンドル車の試乗だったので、つい乗り込むときに助手席側のドアを開けてしまう。

ノーマルボディ(ショートボディ?)でも5.1mを超える全長と、1.9mを超える全幅の堂々たるサイズだが、運転席からの視界や見切りも良いので、狭い都会の道でも思ったより運転しやすい。

しかも3mを超えるホイールベースながら最小回転半径は5.6m(FRなら5.5m)と、意外と小回りも効く。この機動性の良さは、メルセデスのサルーンの伝統を継承しているといえるだろう。

さて、コクピットに乗り込み、エンジンをかけて走り出す。いかにもエンジンがスムーズに回っている感覚を味わいながら「う~ん、やっぱりストレート6はいいなあ!」なんて思っていると、ふと気がついた。「このエンジン、ディーゼルエンジンだったよね!?」

エンジンを始動してから走り出しても、ディーゼル特有のいわゆるガラガラ音はまったく聞こえてこない。たしかに低速域からトルクフルではあるのだが、このクルマの試乗前にメルセデス・AMGのE53に乗っていたから、発進時のトルクの太さに少しマヒしていたのかもしれない。

目の前のタコメーターを見直すと、レッドゾーンは約5250rpmから。そうこのクルマ、S400dは紛れもなくディーゼルエンジン搭載車だった。だが、何も聞かされずにS400dに乗せられて、ディーゼルエンジン搭載車と気づく人はほとんどいないだろう。それほど静かでスムーズなのだ。

9速100km/h巡航時のエンジン回転数は約1250rpm。高速クルージングはきわめて快適。自動運転のレベル2.5に相当するインテリジェントドライブをセットすれば、走行している車線を維持してくれるし、ウインカーを出せば車線変更もアシストしてくれる。

試乗の後半は残念ながら渋滞路での走行となってしまったが、自動再発進機能付きのアダプティブクルーズコントロールやステアリングアシストも備わるので、渋滞もさほど苦痛ではない。もちろん、過信は禁物だけど。

しかも、そんな走行状態でも平均燃費は15km/Lを超えていた。JC08モード燃費は13.3km/L(FRは14.2km/L)だから、実燃費はカタログ値と大きく変わることはなさそうだ。

静かで、スムーズで、経済性も高いフラッグシップ・サルーンのS400d。このクラスのクルマを求める人は経済性はさほど気にしないかもしれないが、長い目で見たらこのS400d、きわめてお買い得感の高いモデルであることは間違いないだろう。(文:篠原政明/写真:井上雅行)

メルセデス・ベンツ S400d 4マティック 主要諸元

●全長×全幅×全高:5155×1915×1495mm
●ホイールベース:3035mm
●重量:2150kg
●エンジン:直6DOHCディーゼルターボ
●排気量:2924cc
●エンジン最高出力:340ps/3600-4400rpm
●エンジン最大トルク:700Nm/1200-3200rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●価格:1160万円(税込み)

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