現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「シビック」やホンダ「スカイライン」登場も!? 両社の“モデル補完!?”ってことは「兄弟車」が増える? 今後考えられるコトとは

ここから本文です

日産「シビック」やホンダ「スカイライン」登場も!? 両社の“モデル補完!?”ってことは「兄弟車」が増える? 今後考えられるコトとは

掲載 12
日産「シビック」やホンダ「スカイライン」登場も!? 両社の“モデル補完!?”ってことは「兄弟車」が増える? 今後考えられるコトとは

■日産・ホンダが協業へ

 2024年8月1日に日産とホンダは共同記者会見を行いました。

【画像】「えっ…!」 これが未来の「ステップワゴン」? ホンダ「新型EVミニバン」を画像で見る(30枚以上)

 それを受けて、「ということは、これから一気に兄弟車が増えるの?」と思った人がいるかもしれません。

 なぜならば、両社が今後進める様々な技術連携と並行して、「モデルの相互補完を強化する」というのですから。

「モデルの相互補完」とは、いわゆる兄弟車のこと。

 ざっくりいえば、クルマの中身は同じでも内外装の違いなどで別のブランドとして販売するクルマのことです。

 そうなると、日産「シビック」やホンダ「スカイライン」というイメージの兄弟車がこれから続々登場することになるのでしょうか。

 モデルの相互補完、または兄弟車というビジネスモデルは、経済用語でOEM供給と呼ばれます。

 OEMは、オリジナル・エクイップメント・マニュファクチャリングの略称です。

 自社で基本設計や基礎的な研究開発はせず、他の自動車メーカーが仕立てたクルマを一部改良して製造してもらい、新車を販売店に供給してもらう手法を指します。

 外観の一部や内装など、デザインについては、OEM供給を依頼する自動車メーカーが関与することが少なくありません。

 こうしたOEM供給は、クルマだけではなく、アパレルや食品など多様な分野で行われており、ユーザーはあまり意識することなく日常生活の中で様々なOEM供給商品を購入しているものです。

 そもそも、自動車産業における兄弟車やOEM供給という考え方は、70年代以降に目立つようになりました。

 自動車メーカー各社で販売チャネルの多角化が進む中、効率的にラインアップを増やして製造台数を増やしたいという自動車メーカー側の事情があったことに起因します。

 海外市場では、1980年代以降にOEM供給が増えていきます。

 この時期、日系自動車メーカーは現地生産による市場の拡大を進めていました。

 とくに、アメリカでは急速に高まったSUV市場への対応などでOEM供給の事例が増加。例えば、ホンダといすゞの関係が思い出されます。

 変わり種としては、日産がメルセデス・ベンツ(当時のダイムラー)にピックアップトラックのOEM供給を行う事例もありました。

 国内市場では、2000年代以降、軽自動車の販売比率が高まったことで自社で軽自動車を生産していないメーカーが軽自動車メーカーにOEM供給が強化されていきます。

 トヨタとダイハツ、またマツダとスズキといった関係です。

 販売店としては、モデルラインアップを増やすことで、自社ブランドのユーザーに対して新車の買換えや、増車してもらう複数所有を進めたいという思惑があります。

 ユーザーからすると、付き合いが長い地元の販売店に対する信頼の高さから、仮に軽自動車を買うにしても、初めて商談する軽自動車メインの販売店からではなく馴染の販売店でワンストップショッピングができることを選ぶ人もいるのです。

 では、日産とホンダはなぜこのタイミングで「モデルの相互補完を強化」を打ち出したのでしょうか。
 
 最大の理由は、国や地域によって、電動化に向けた進み方が違うからです。

 技術的な目線で電動化といえば、ガソリン車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、そして電気自動車や燃料電池車へという流れを想定します。

 ところが実際には、社会環境の違いから、そうした技術的な進化が順調に進むとは限らないのが現実です。

 充電インフラ、電池のリユースやリサイクル、税金、購入補助金などについて、国や地域の政治的な判断よって電動化へ進み具合には差が生じているのが実状です。

 または、欧州での事例で明らかなように、完全EVシフトを掲げていた政策が修正され、ガソリンやディーゼル燃料の代替となるカーボンニュートラル燃料の普及も促進するといった、政策のどんでん返しが現実に起こっています。

 そうした中、自動車メーカーとしては、国や地域の市場特性や電動化の進み具合に応じて、手広いモデルラインアップを持ち、市場変化に柔軟な対応が必要となります。

 ただし、中長期的にはEVシフトがさらに進むことが想定できるため、ガソリン車やハイブリッド車などの新規開発コストをできるだけ抑えたいという気持ちもあります。

 そこで、「モデルの相互補完」強化という発想が出てくるのです。

 現時点で、ホンダと日産はどの国と地域で、どのモデルを相互補完するかを検討中という段階です。

 これまでの電動化の推移から考えて、アメリカのSUV、中国での各種モデル、そして東南アジア・南米・アフリカなどでの小型車などが、モデルの相互補完を強化する可能性があると思われます。

 日本市場については、市場規模や各カテゴリーでのラインアップを改めてチェックすると、モデルの相互補完による即効性が想定できるケースがほとんどないように感じます。

 その上で、私見としては次期「エルグランド」のホンダ版は、日本での市場ニーズからして「アリ」かもしれません。

 トヨタ「アルファード/ヴェルファア」対向馬、日産とホンダそれぞれが担うというイメージです。

 グローバルでのEVシフトが本格化されると予想されている2030年代に向けて、ホンダと日産の「モデルの相互補完」はどのように進んでいくのか。

 今後も注意深く見守っていきたいと思います。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
レスポンス
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
ベストカーWeb
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
Auto Messe Web
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
モーサイ
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
Webモーターマガジン
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
motorsport.com 日本版
東京都に住むEVオーナーは注目!  最新設備の「アウディ・チャージング・ハブ 紀尾井町」の150kWh超急速充電を30分無料開放
東京都に住むEVオーナーは注目!  最新設備の「アウディ・チャージング・ハブ 紀尾井町」の150kWh超急速充電を30分無料開放
THE EV TIMES
「公道で操れんわw」「1.6億で仰天」超弩級のシューティングブレーク『ROCKET GTS』にSNSも熱視線
「公道で操れんわw」「1.6億で仰天」超弩級のシューティングブレーク『ROCKET GTS』にSNSも熱視線
レスポンス
新しいF1レースディレクター、ドライバーたちは好印象「これまでで最高のドライバーズブリーフィングだった」
新しいF1レースディレクター、ドライバーたちは好印象「これまでで最高のドライバーズブリーフィングだった」
motorsport.com 日本版
ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
AUTOSPORT web
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
くるまのニュース
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
バイクのニュース
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
AUTOSPORT web
これでヤリクロ&ヴェゼルを撃墜! 日産キックスは豪華になって2025年登場か!?
これでヤリクロ&ヴェゼルを撃墜! 日産キックスは豪華になって2025年登場か!?
ベストカーWeb
三菱「デリカD:5」をファミリーカーとしてギリギリカスタム! 1.5インチのさりげないリフトアップに「オープンカントリーR/T」がベストマッチ
三菱「デリカD:5」をファミリーカーとしてギリギリカスタム! 1.5インチのさりげないリフトアップに「オープンカントリーR/T」がベストマッチ
Auto Messe Web
2024ポルシェ356ホリデイ 85台のポルシェ 356が神戸に
2024ポルシェ356ホリデイ 85台のポルシェ 356が神戸に
AUTOCAR JAPAN
「個タク」って「個人のクルマ」なのになんで「白いボディに青い帯」ばっかり? ボディカラーに決まりはあるのか
「個タク」って「個人のクルマ」なのになんで「白いボディに青い帯」ばっかり? ボディカラーに決まりはあるのか
WEB CARTOP
[15秒でニュース]アウディ『TT』生産終了…名車がラインアップから退く
[15秒でニュース]アウディ『TT』生産終了…名車がラインアップから退く
レスポンス

みんなのコメント

12件
  • zvw********
    良いよね…妄想書いてでギャラ貰えるなんて。


    毎日夏休みの絵日記を頑張って書いている小学生の方が何倍も偉いよw
  • 藍流頓瀬奈
    ない
    ない
    ありません
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.2837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0529.9万円

中古車を検索
エルグランドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.2837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0529.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村