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買うならPHEVかガソリン車か? エクリプスクロス、乗ってわかったマルとバツ

掲載 更新 5
買うならPHEVかガソリン車か? エクリプスクロス、乗ってわかったマルとバツ

2020年12月4日、大幅改良を実施したエクリプス クロスがついに発売された。話題のPHEVに加えて、今回はガソリン車も含めて試乗。それぞれの個性を検証する!

EV航続距離は57.3km
従来比で全長を140mm延ばした新デザインのコンセプトは「Daring Grace(大胆にして、優雅)」。フロントグリルからシャープに伸びるデイタイムランニングライトはLEDらしい輝きを放ち、ひと目で新型とわかる存在感を際立たせている。

【動画】藤トモがヤリスクロスとキックスを比較してみたら?|内外装編|

●PHEV P

フロントマスク以上に変化したのはリヤスタイルだ。マイナーチェンジ前の2分割リヤウインドーを廃止して、従来のウインドー下部を立体感のあるパネルに変更した。フロントに比べるとリヤがやや重い感じに見えるデザインだが、購入を検討する人が2分割ウインドーを見てためらうことがあったというから、この変更はしかたがないだろう。

●Gプラスパッケージ(ガソリン車)

注目は、ようやく追加されたPHEV。アウトランダーPHEVのメカを移植したため、EV航続距離(WLTC値)はアウトランダーの57.6kmに対し、エクリプス クロスは57.3kmとほぼ同等の数値だ。

●アウトランダーPHEVのシステムを移植

まずはEVボタンを押してモーター走行のみで市街地から高速道路に向かうと、やはり静粛性が際立っている。EV走行を解除してみても、低速域でわずかにエンジン音が聞こえる程度。中速域以上ではモニターで確認しないとエンジンが稼働しているかわからないぐらい静かだ。

重いバッテリーを積むモデルに共通する傾向だが、エクリプス クロスPHEVも落ち着いた乗り心地で上質感が高い。重量増によって、高級車に迫るフラットな味わいを演出しているのだ。高速道路で大きめのギャップを通過しても乗員に直接的なショックを伝えず、うまく振動を遮断しているのがよくわかる。

スッキリとした操舵感
エクリプス クロスPHEVのハンドリングは、アウトランダーPHEVより軽快ですっきりした印象。サスペンションを適度に締め上げているため操舵と車体ロール進行のバランスがよく、安定したコーナリングを見せる。PHEVに設定されるターマックモードでも走ってみたが、一般道ではノーマルモードとの違いを感じない。峠道なら変化があるかもしれないが、PHEVにはそうした走りは似合わないだろう。オールシーズンタイヤを装着しているが、それを感じさせないほどすっきりとしたハンドリングは好印象だ。

●上級グレードは18インチタイヤ&アルミホイールを装着。PHEV(写真上)はブリヂストン エコピアH/L 422プラスというオールシーズンタイヤが標準。ガソリン車(写真下)はトーヨータイヤのプロクセスR44

約60km走行した時点でのEV走行率は66%との表示。加速を繰り返すような電費に厳しい試乗をしたとしても、40km以上はEV走行できる模様。アウトランダーPHEVと同様にチャージモードとセーブモードを備えているため、シーンに合わせて電力のやりくりが可能である。

●Gプラスパッケージ(ガソリン車)

ガソリン1.5Lターボを搭載する標準モデルは低回転域からトルクがあり、軽快に吹き上がってくれてじつに元気がいい。高回転域のエンジン音も適度なビート感があって気持ちがいいが、残念なのが乗り心地。低中速域まで突き上げ感が強く、高速域でようやく少しショックが弱まるという感じだ。従来とは明らかに違う乗り心地で、これはリヤサス部を中心に変更を加えたためだろうか。

そんなPHEVとガソリンの乗り心地の違いも含めて、エクリプス クロスを買うならやはりPHEV。Mグレードなら約385万円と買い得な設定も魅力である。

■価格&バリエーション
・PHEV(2.4L直4+モーター/4WD)
P 447万7000円
G 415万2500円
M 384万8900円

・ガソリン車(1.5L直4ターボ・8速CVT/4WD)※FFは22万円安で設定
Gプラスパッケージ 334万6200円
G 308万7700円
M 275万1100円

■主要諸元 PHEV P(4WD・—)主要諸元 [ ]内はGプラスパッケージ(4WD・8速CVT)【寸法mm・重量kg】全長×全幅×全高:4545×1805×1685 ホイールベース:2670 トレッド:前後1540[1545] 最低地上高:185[175] 車両重量:1920[1550] 【エンジン・性能】種類:直4DOHC[直4DOHCターボ] 総排気量:2359[1498]cc  最高出力:94kW(128ps)/4500rpm[110kW(150ps)/5500] 最大トルク:199Nm(20.3kgm)/4500rpm[240Nm(24.5kgm)/2000~3500rpm] 使用燃料・タンク容量:レギュラー・43[60]L WLTCモード燃費:16.4[12.4]km/L 一充電走行距離:57.3km 最小回転半径:5.4m 乗車定員:5人 【フロントモーター】最高出力:60kW(82ps) 最大トルク:137Nm(14.0kgm) 【リヤモーター】最高出力:70kW(95ps) 最大トルク:195Nm(19.9kgm) 【電池】形式:リチウムイオン 総電力量:13.8kWh 【諸装置】サスペンション:前ストラット/後マルチリンク ブレーキ:前Vディスク/後ディスク タイヤ:前後225/55R18

●立体的なシルバー加飾が特徴のインパネ。8インチに大型化されたスマホ連携ナビゲーションはPHEVのP、ガソリンのGプラスパッケージに標準装備。写真のスウェード調×合成皮革のシート表皮はPHEVのPとG、ガソリンのGプラスパッケージとGに標準設定。滑りにくくサポート性が高い

●PHEVのシフトは電制タイプ。各種スイッチ類は周辺にスッキリとまとめられているが、「P」ボタンがシフト前にあって押しにくいのが玉にキズ

●ガソリン車のシフトは一般的なストレートゲート。電動パーキングブレーキはPHEVも含めて全車標準装備。シートヒーターはグレード別設定

●PHEV P

●Gプラスパッケージ(ガソリン車) 荷室容量は、PHEVが359L、ガソリン車が405Lと必要十分。アウトランダーPHEVは後席座面を引き上げればフラット化できたが、エクリプス クロスは単純に前倒しのみなのでフラットにはならない。PHEVは荷室部に1500Wコンセントを装備

〈文=丸山 誠 写真=山内潤也〉

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みんなのコメント

5件
  • 結局、PHEVがいいのかガソリンがいいのか結論が書いてないじゃん。
  • シートがフルフラットになればいいんだけどな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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