BMW Mカスタマー・レーシングとラベノール・オイル、「M4 GT4」における技術パートナー契約を締結

BMW M4 GT4

ニュルブルクリンク耐久シリーズ開幕戦から関係をスタート

2018年の投入以来、カスタマー向けレーシングモデル「BMW M4 GT4」は世界中のレースシリーズで勝利し表彰台を席巻してきた。そして今回、M4 GT4を供給するBMW Mカスタマー・レーシングに新たな公式パートナーとして、オイルブランドの「ラベノール（RAVENOL）」が加わった。

新型コロナウイルス（COVID-19）の影響により2020年シーズンの開幕は遅れているが、ラベノールとBMW Mカスタマー・レーシングのパートナーシップは、ニュルブルクリンク耐久シリーズ開幕戦からスタートする予定だ。

世界中で102台がデリバリーされたM4 GT4

2019年シーズン、BMW Mカスタマー・レーシングは、これまでにない成功を手にした。ヨーロッパ、アジア、北米、オーストラリアに向けて、M4 GT4を102台も販売。M4 GT4は近年盛り上がりを見せているGT4カテゴリーにおいて、もっとも販売された1台だと言えるだろう。

2020年シーズン、M4 GT4は世界中で15以上のレースシリーズのスターティングリストに並ぶ予定だ。ニュルブルクリンク24時間、GT4ヨーロッパ・シリーズ、ADAC GT4ドイツ、DTMトロフィー、IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ、GT4アメリカ、GTワールド・チャレンジ・アジアと、あらゆるサーキットでM4 GT4の走る姿を見ることになる。

なかでもニュルブルクリンク耐久シリーズ（NLS）では、M4 GT4が一大勢力になる可能性が高い。今シーズン初戦から、多くのチームがM4 GT4を投入するとみられている。現在、NLSを主催するVLNは地元自治体や保健局と密接に連携し、参加者の健康と安全を確保した上でレースを開催すべく努力を続けている。すべてが計画通りに進めば、開幕戦の「ニュルブルクリンク4時間耐久レース」が6月27～28日に開催される予定だ。

また、DTMが2020年から新たに立ち上げたGT4の新シリーズ「DTMトロフィー」も、対策を施した上でのシリーズ再開を予定。今週、主催者は6戦に短縮した新たなカレンダーを発表した。8月1～2日にスパ・フランコルシャンでの開幕戦を予定しており、その後ラウジッツリング（ドイツ）、アッセン（オランダ）、ニュルブルクリンク（ドイツ）、ゾルダー（ベルギー）、ホッケンハイム（ドイツ）での開催を予定している。

M4 GT4用にエンジンオイルとデフオイルを認証

BMW Mカスタマー・レーシングのGT4部門は、ラベノールとの技術的なパートナーシップを締結。M4 GT4を使用するカスタマーチームに対して、オイル面でのサポートを行うことになる。

すでにBMW Mカスタマー・レーシングは、エンジン用の「ラベノール RSP SAE 5W-30」、ディファレンシャル用「ラベノール・レーシング・ギヤオイル 75W-140」を使用したM4 GT4のテストを敢行。この2種類のオイルが使用認証された。

将来的にはすべてのカスタマーチーム用マニュアルに推奨オイルとして記載され、販売されるM4 GT4にラベノール製スターターキットが装備される予定だ。また、デリバリーされた車両には「RAVENOL」のロゴが配される。

ラベノールのモータースポーツディレクター、マーティン・フニングは次のようにコメントした。

「私たちは、モータースポーツにおける競争する喜び、そしてパフォーマンスの限界を追求する想いを、BMW Mモータースポーツと共有しています。そして現在の厳しい状況のなかで、VLNが必要な安全対策を遵守しながら再びレースを再開できることを願っています」

「GTレースは我々にとって非常に重要なカテゴリーです。今回のBMW Mカスタマー・レーシングのGT4部門との技術的な協力関係を嬉しく思います。GT4は生産車に近く、非常に成功したコンセプトです。世界中でGTレースへの門戸となっています」