寒い時期や、エンジンが冷えている時には必須の操作
バイクのエンジンは、ガソリンと空気が混ざった混合ガスを吸い込んで、点火プラグで燃焼・爆発させてパワーを生み出します。その混合ガスを作っているのは、現在は電子制御式燃料噴射装置(FI)ですが、2000年代前半頃まではキャブレターが行なっていました。そしてキャブレターには「チョーク」と呼ぶ機構が備わっています。
【画像】そういえばあったな~。バイクの「チョーク」を画像で見る(11枚)
エンジンが最適な燃焼・爆発を行なうには、空気とガソリンの比率は14.7g対1gが理想空燃比と言われ、現在のFIも過去のキャブレターも、エンジンに対して最適な空燃比になるように設計されています。
しかし空気は温度が高いと密度が低くなり、温度が低いと密度が高くなります。そのため気温が低い状態(とくに寒い冬場など)では、ガソリンの量に対して空気の量が多くなり、相対的に混合ガスが「薄く」なって、エンジンがかかりにくくなります。
そこで、キャブレターが吸い込む空気の量を絞り、混合ガスを濃くしてエンジンをかかりやすくするのが「チョーク」の役目です。
英語では「Choke」と書き、「窒息させる」という意味を持ちます。ちなみに、プロレスの技で首を絞めて窒息させる「チョークスリーパー」のチョークと同じ意味で、危険な技なのでプロレスでは反則になります。
「絞めていない」のに、チョークと呼ぶ!?
チョークは空気の通路を絞って(窒息させて?)いますが、冷間時にエンジンをかかりやすくするために混合ガスを濃くする機構は他にもあります。それは空気の量を減らすのではなく、空気に混ぜるガソリンの量を増やす方法で「スターターターバルブ」や「バイスターター」と呼びます。
構造は異なりますが、チョークバルブ式もスターターバルブ式も目的は同じです。そのためか、スターターバルブ式の場合も慣習的に「チョーク」と呼ぶことが多いようです。実際に、スターターバルブの作動レバーに「CHOKE」と記載している車種も少なくありませんでした。これは4輪車も含めて昔から慣れ親しんだ用語を使って、分かりやすくためだと思われます。
そしてチョークもしくはスターバルブの操作レバーは、キャブレターに装備している場合が多いですが、操作性とデザイン性を考慮して、ケーブルで伸ばしてハンドル周辺にレバーを装備する車両もありました。
スクーターは便利なオートチョークを採用
キャブレター仕様のバイクは、とくに気温が低い時期はチョーク(またはスターターバルブ)を使わないとエンジンがかかりません。しかし始動してある程度エンジンが暖まったら、速やかにチョークを戻す必要があります。なぜならチョークを作動させたままだと、走行に最適な空燃比より混合ガスが濃いため、点火プラグがカブって(ガソリンで電極が湿って火花が飛ばなくなる状態)しまうからです。
それでは、エンジンを始動してどれくらい経ったら、またどれくらい暖まったらチョークを戻せば良いのでしょうか? これは車種によって異なり、同じ車種でも個体によって微妙に違うので、愛車に合ったチョークを戻すタイミングを見つけるのがオーナーの役目とも言えます。
とはいえ趣味性の高いスポーツバイクはともかく、様々な人が乗る原付1種/2種のスクーターは操作を簡略化して利便性を高めるために、1980年代半ば頃から「オートチョーク」を装備していました。気温が低いと自動的にチョークが作動し、エンジンが暖まるとやはり自動的にチョークが戻るシステムです。
FI化で、チョークは姿を消した!?
チョーク機構(またはスターターバルブ)は、燃料供給がキャブレターから電子制御式燃料噴射(FI)に移行したことで姿を消しました。それはセンサーで検知した吸気温度やエンジンの温度、冷却水の温度などからエンジンを始動しやすい混合ガスの濃さをECU(エンジンコントロールユニット)が算出し、最適な量のガソリンをインジェクターから噴射するからです。
さらに、エンジンや冷却水が暖まるのを検知して、リアルタイムで混合ガスの濃さなどをコントロールするので、チョークの戻し遅れや戻し忘れで点火プラグがカブってしまうような事態に陥ることもありません。
かつてキャブレター時代に必須だったチョークの操作は、完全に過去のモノになったのです。
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配信する前にちゃんと校正しよ。